【Twitterの歴史】Twitter15年のあゆみを振り返ってみた
2006年3月21日に誕生したインタレストネットワーキングサービス「Twitter」。アクティブユーザー数は1億9,200万人以上を超え、いまやSNSマーケティングを語る上で欠かせません。
Twitterの誕生から15年の歴史を、その年を代表するツイートとあわせて振り返ります。
Twitterとは
Twitterとは、短文・リアルタイムでのコミュニケーションを特徴とするSNSです。
140文字(英数半角で280文字)を上限として、気軽・タイムリーな短文投稿ができ、フォロワーのリツイートによりツイートを拡散し、不特定多数の人へ情報を広げることができます。自身の興味・関心に応じて専用のアカウントを作るユーザーも多く、1人で複数アカウント持つことが可能となっています。
フォロー&リツイートキャンペーンなど、企業・団体での活用も増加し続けています。
企業のTwitter活用については、企業のTwitter運用を成功させる10のポイントもぜひご一読ください。
2006年3月21日にサービスがリリースされ、2021年3月21日に15周年を迎えます。
ユーザー数の推移
Twitterのデイリーアクティブユーザー(mDAU)は1.92億を超えています。
ユーザー層は幅広く、平均年齢は35歳。なかでも若年層の利用率が高く、総務省の調査によると10~20代の約7割が利用しているメディアとなっています。
Twitterや他SNSのユーザー数や特徴・アップデートについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参照ください。
関連記事:人気ソーシャルメディアのユーザー数まとめ
Twitter誕生から15年の歴史
ここから、Twitter誕生から2021年までの15年を振り返ります。
一連の画像は年表としてダウンロードいただけます。
■2006年:Twitter誕生
Twitterは2006年、「twttr」としてサービスを開始しました。Twitter社の共同創設者であるJack Dorsey氏によるものが最初のツイートとして現在まで残されています。このツイートは競売にかけられ、200万ドル(約2億2000万円)を超える入札があったと報道されています。
just setting up my twttr
— jack (@jack) March 21, 2006
■2007年:#(ハッシュタグ)登場
2007年、GoogleやUberの元開発者であるクリス・メッシーナ氏がツイートを整理するために「#」をつけることを提唱。呼びかけは広まり、現在ではTwitter以外のSNSでもハッシュタグが利用されるようになっています。
how do you feel about using # (pound) for groups. As in #barcamp [msg]?
— Chris Messina (@chrismessina) August 23, 2007
また、2007年は日本語にローカライズされていませんでしたが、一部の文化人(津田大介氏、佐々木俊尚氏など)はこの頃からTwitterでの発信を続けています。
■2008年:日本語版Twitterリリース
2008年4月23日、日本語化された日本版Twitterがリリースされました。この頃から「○○なう」という言葉が使われるようになりました。「〜なう」という言葉は、2010年に「ユーキャン 新語・流行語大賞」に選出されています。
タレントのIKKO氏を皮切りに有名人や企業の「公式アカウント」としての活用も広がっていきました。
みてみて~はやく見て~!
— IKKOStyle (@IKKOStyle) December 9, 2008
http://ikkostyle.jp/
■2009年:「ミニブログ」としての活用が広まる
2009年、著名人や政治家がTwitterアカウントを次々と開設したことで日本ユーザーが増加しました。「ミニブログ」としてブログに書くまでもない速報や日常の発信が盛んに行われるようになりました。
決定!twitterの源氏名は、、、、、ヒウィッヒヒー に、決定!
— 広瀬香美 Kohmi Hirose (@kohmi) July 22, 2009
■2010年:日本語版TwitterでRT(リツイート)が可能に
2010年、Twitterの国内利用者数(MAU)は1,000万人を超えました。日本の「あけおめ」ツイートが瞬間つぶやき数をしめす「TPS(Tweets Per Second)」の最高記録となり、日本での利用拡大が顕著になりました。
また、RT(リツイート)と呼ばれる機能が追加され、爆発的な拡散が可能になりました。この頃から企業公式アカウントが増加し、Twitterキャンペーンなどマーケティング活動として利用することが認知されるようになっています。
Twitterがついに1000万人超え。2010年8月度最新ニールセン調査:In the looop:ITmedia オルタナティブ・ブログ http://htn.to/HVpf3m
— けんすう@作業配信を流行らせたい (@kensuu) September 21, 2010
■2011年:東日本大震災での情報発信・収集に広く利用される
日本中を震撼させた東日本大震災のあった2011年。
固定電話や携帯電話の回線がストップした当時、情報収集に役立ったのがTwitterでした。(LINEは2011年6月23日に提供開始)
これより、消防庁災害情報タイムラインの災害時運用を開始します。崩れかけた建物の近くには近づかないでください。テレビやラジオで情報収集をしてください。大津波警報・津波警報が発令されています。絶対に海岸に近づかず、近くの高台や避難地に避難してください。
— 総務省消防庁 (@FDMA_JAPAN) March 11, 2011
■2012年:Twitterの影響力が拡大
2012年は、Twitterの影響力が良くも悪くも広く伝えられた年といえます。
好意的でないコメントが多く寄せられる「炎上」がたびたび発生し、Twitterでの一言が企業活動に影響を及ぼすようになりました。その一方で、Twitterでの呼びかけで製品の誤発注が完売したり、逃げたペットがRTで見つけられるなど、良い方向でもTwitterの影響力が見受けられました。
企業が「ソーシャルリスニング」や「アクティブサポート」を行うことで商品開発やイメージアップを行うようになったのもこの頃からです。
本日はたくさんの「ポッキー」ツイートありがとうございます!!! ギネス世界記録への挑戦も残りあと2時間です。少し気が早いかもしれませんが、感謝の気持ちを込めて作りました♡ #ポッキー1111 pic.twitter.com/iRn3Aq2w
— Pocky Japan (@PockyJPN) November 11, 2012
2012年11月11日には、江崎グリコ「ポッキー」がブランド名として1日あたりのつぶやき数(TPD:Tweets Per Day)を記録しています。
参考記事:これからの時代に求められるアクティブコミュニケーションとは
参考記事:【SNSマーケティングの基礎知識】エゴサーチ、ソーシャルリスニング、アクティブサポートとは?
■2013年:ネット選挙運動解禁で政治利用が広まる
ネット選挙運動が解禁された2013年。特定政党の応援や投票を呼びかける言論や公式アカウントで選挙運動を行う議員が増加しました。
また、2013年はバイト先での不適切な写真を投稿する「バイトテロ」が頻発し「バカッター」なる言葉も誕生しています。
マカンコウサッポウ!!!!!!! pic.twitter.com/OVS9fc1eqO
— みか (@mkpiiii9) March 25, 2013
「マカンポウサッポウ」がインターネット・ミームとして流行しました。
■2014年:テレビ番組の実況ツイートが増加
Twitterの活用がテレビ業界へも広まった2014年。アニメや特撮などの実況ツイートが増加し、トレンドを席巻するようになります。
毎年恒例となった「#クリスマスボックス」がスタートしました。Twitterを利用したプレゼントキャンペーン企画がお馴染みになった大きなきっかけともいえるでしょう。
はじめまして! 鍵のかかったボックスが、1日1個毎日届く、期間限定イベント #クリスマスボックス が始まります。Twitterで人気のアーティスト、芸能人、企業、そしてユーザーの皆さんでつくる世界初のお祭り。25日まで一緒に楽しもう! http://t.co/62cY6w4IFt
— チーム#クリスマスボックス (@TeamXmasBox) November 30, 2014
■2015年:「ふぁぼ」が「いいね(♡)」に
Twitterの国内利用者数(MAU)が3,500万人を超えた2015年。
これまで星マーク(☆)で示されていた「お気に入り(favorite)」が「いいね(♡)」に変更されました。
You can say a lot with a heart. Introducing a new way to show how you feel on Twitter: https://t.co/WKBEmORXNW pic.twitter.com/G4ZGe0rDTP
— Twitter (@Twitter) November 3, 2015
2015年は投票機能やハッシュフラッグ(ハッシュタグの後ろに表示される期間限定絵文字)の活用も広まりました。
■2016年:Twitter国内利用者が4,000万人を超える
「君の名は。」や「PPAP」が流行した2016年。Twitterの国内利用者(MAU)は4,000万人を超え、その影響は政治へも波及するようになります。
2016年2月、はてな匿名ダイヤリーで書かれた「保育園落ちた日本死ね」はTwitterでも賛否両論が巻き起こりました。
保育園落ちた日本死ね!!! (122 users) https://t.co/TA8KRPWRPK 47件のコメント https://t.co/sQVMUDuh7K
— はてなブックマーク::Hotentry (@hatebu) February 15, 2016
■2017年:Twitterの文字数を140字から280字に拡大
2017年、Twitterの国内利用者数(MAU)は4,500万人を超えました。英語圏での利用拡大のため、文字数制限が140文字から280文字へ緩和。日本語でのツイートは140字に据え置きとなりましたが、文字数制限が緩和されたことでAAを使ったツイートが見られるようになりました。
2017年1月17日、6秒間のループ動画が投稿できる「Vine(ヴァイン)」がサービス終了。
2017年6月16日には、Twitterのアイコンが四角から丸にトリミングが変更。前日に四角いアイコンメーカーをリリースした「タカラトミー」に同情の声が集まりました。
な、な、な…
— タカラトミー (@takaratomytoys) June 16, 2017
なんじゃこりゃぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!なんか丸いやついるんですけどぞおおおおおおおおおおおおおうう!!!!!!!!!!!!! pic.twitter.com/zDYYP6ziKc
■2018年:Twitter発信の流行が増加
2018年は、Twitterで多く言及された言葉が流行語となりました。平昌オリンピックで活躍したカーリング日本女子チームの「そだねー」やワールドカップで活躍した大迫勇也選手への「(大迫)半端ないって」がユーキャン 新語・流行語大賞、トップテンになりました。
文化面では、インディーズとして制作された映画「カメラを止めるな」がSNSでの口コミをきっかけに拡散。上映拡大が行われ最終的には353館で222万人を動員する作品へとなりました。
また、歌舞伎俳優のつぶやきが企業まで届き、生産中止予定だった舞台用化粧品の生産が再開されるなど、Twitterの影響力を見せつけるような出来事もありました。
資生堂から松竹に「資生堂は日本の大事な伝統文化をしっかり支援させて頂きたいです。」との連絡があり、舞台用化粧品を製造再開して頂ける事になりました!
— 市川笑野 (@emino331g) October 14, 2018
リツイート、いいね、有難いご意見を頂戴しました皆様のご後援の賜物です!
これからも芸道精進致します!
本当にありがとうございました! https://t.co/6zggDy4pDo
■2019年:アイドルグループ「嵐」がSNS解禁
2019年は、元号が「令和」と改められました。
ジャニーズ事務所が、「嵐」の公式SNS運用を開始。Twitterのフォロワー数はまたたく間に120万人を超えました。(現在は約250万人となっています)
「みなさんこんにちは!今回、初めてツイッターに投稿します。これから勉強していくので、共有していこうね!」
— ARASHI (@arashi5official) November 7, 2019
"Hello everyone! Aiba here! This is my first post on Twitter, so let's start sharing together!"#Aiba #嵐 #ARASHI pic.twitter.com/WZHig2SVf0
■2020年:米国大統領選挙に伴う措置でRT(リツイート)が制限
新型コロナウイルス(COVID-19)が世界的に流行した2020年。コロナ禍においてTwitterはユーザー数を拡大し、mDAU(Monetizable Daily Active Usage:収益化可能なデイリーアクティブユーザー)は前年同期比+34%、全世界の利用者数は1.86億人となりました。
24時間で投稿が消えるInstagramストーリーズのような機能「フリート」や、これまでツールからしかできなかった「ツイートの投稿予約」や実装されました。
2020年最もRT・いいねされたのは「100日後に死ぬワニ」の最終話。
「100日後に死ぬワニ」
— きくちゆうき (@yuukikikuchi) March 20, 2020
100日目 pic.twitter.com/r0Idn9I7mR
■2021年:音声チャットルーム「Spaces」テスト開始
2021年1月に「Clubhouse」が多く言及されるようになり、音声SNSへの注目が集まりました。TwitterではiOS端末で音声ツイートがテスト中でしたが、加えて音声チャットルーム「Spaces」のテストが開始されたことで、Twitterが今後音声でのコミュニケーションへも波及することを予想させています。
ここまでの年表をまとめた画像は以下からご確認ください。
※「Twitter」は、 Twitter,Inc.の商標または登録商標です。
※その他、記載されている会社名、製品・サービス名は、各社の登録商標または商標です。
※すべての事例を網羅しているわけではありません。
※本企画はTwitter社の提供・協賛によるものではありません。
今後の活用
ユーザー数の増加とともに影響力を拡大し続けているTwitter。
2021年2月に行われた「Analyst Day」では、「収益化可能なデイリーアクティブユーザー(mDAU:Monetizable Daily Active Usage)を2023年までに3億1500万人に拡大させる」と発表しました。
実現に向けてTwitterは「スーパーフォロー」とよばれるクリエイター向けの収益化プログラムを計画しています。「スーパーフォロー」のローンチ時期は明らかにされていませんが、Discord(ディスコード)のコミュニティトレンド、Substack(サブスタック)のニュースレター・インサイト、Clubhouse(クラブハウス)のオーディオチャットルーム、そしてPatreon(パトレオン)のクリエーターサポートを1つのクリエーターサブスクリプションに統合したイメージと発表されており、活用の幅が広がることが期待されます。今後もTwitterの動向から目が離せません。
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