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House of Instagram Japan 2021 - ポイントまとめ

House of Instagram Japan 2021 - ポイントまとめ

2021年で5回目の開催となる、Facebook Japan主催のイベント「House of Instagram Japan」。
最新のInstagram情報や事例が紹介されるため、マーケターや広告主にとっては見逃せないイベントです。2021年9月15日に開催された本年のイベントの様子は、期間限定で動画でアーカイブ配信されています。
この記事は、本イベントをダイジェストで紹介します。

House of Instagram Japanとは

Facebook Japanが開催する広告主・マーケター向けのイベント「House of Instagram Japan」は、Instagramの最新ソリューションや、それらがどのように国内企業のビジネス拡大、ブランド価値の拡大に貢献しているのかを紹介するイベントです。2021年は昨年同様、オンラインでの開催となりました。

関連記事:【2020年】House of Instagram Japan レポート - 発見から購買までをシームレスにつなぐ発見型コマース

2021年のプログラムは、2つの基調講演と、【ブランディング】【コマース】【ポストCookie時代】【中小ビジネス】の4つのカテゴリでセッションが行われました。本記事では、2つの基調講演を含む計5つのセッションについて、要点をまとめてお伝えします。

今年はすべてのセッション動画がアーカイブで公開されていますので、全セッションの内容を知りたい方は、ぜひ以下よりご覧ください。(視聴可能期間:2021年12月31日まで)
https://hoijp2021p.splashthat.com/

好きと欲しいをつくるInstagramの進化

基調講演「好きと欲しいをつくる Instagramの進化」では、Facebook Japan代表取締役 味澤将宏氏が登壇し、Instagramの現状とブランドに提供できる価値、注力しているショッピング機能について話しました。

■ Instagramコミュニティの広がり

Facebook社のミッションは「コミュニティづくりを応援し、人と人がより身近になる世界を実現すること」です。Instagramに限らず、Facebook、メッセンジャーアプリなどを通して、このミッションの実現を目指しています。

日本は、世界の中でも急速にInstagramの利用者数が拡大している国の一つです。日本の月間アクティブアカウント数の公式発表の最新は、2019年3月の3,300万アカウントとなっていますが、その後もアカウント数は拡大を続けています。

コミュニティの広がり

■ 83%が行動を起こし、42%がプロフィールを確認する

Instagramは、ユーザーの「好きと欲しいをつくる」ことができます。利用者にとってInstagramは、好きな人・ものに出会える場所であり、彼らは「発見したいマインドセット」で訪れています。Instagramは、発見から欲しいという気持ちを高めて、購入サイトまで導くことができるメディアです。
調査データでは、利用者の83%がInstagramで商品やサービスを見た後に、行動を起こしたことがあると回答しています。さらに42%が、興味関心を持ったブランドをより知りたいときには、アカウントのプロフィールページにアクセスして詳細を確認すると回答しました。利用者は、過去の投稿も含めてブランドのより深い情報や世界観を感じ、より深く知ろうとしています。

Instagramで発見され、購入してくれる消費者と出会うために、Instagramにアカウントを持つことはビジネスの成長に必須であるといえます。

[おすすめ記事]ビジネスアカウントをこれから開設する方は、こちらの記事もご覧ください。
【2021年最新版】Instagramの企業用プロアカウント開設方法まとめ

■ Instagramがビジネスに提供できる3つのこと

Instagramが、ビジネスに提供する価値は、次の3つです。
Instagramがビジネスに提供できる3つのこと

-偶発的な発見を生み出せる
Instagram独自のアルゴリズムによって、利用者それぞれの興味・関心にマッチするコンテンツが表示されます。つまり、利用者はInstagramに訪れると、自分の興味に合う情報を自然に見つけることができ、偶発的に発見が生まれ、そこから深堀りすることで、好き・欲しいという気持ちが広がります。

-コミュニティを通じた共感をつくれる
Instagramは、個人、インフルエンサー、著名人が対等な立場でコミュニケーションできます。ブランドからの発信にとどまらず、関連するコミュニティでブランドの良さを発見してもらうことで共感性が高まります。

-多面的にブランドストーリーを伝えられる
Instagramは、画像と動画、フィードとストーリーズやIGTV、リールなど、様々なフォーマットとビジュアルを使って多面的にブランドストーリーを発信できます。ビジュアルは直感に訴えるので、「好き」「欲しい」といった潜在意識に直結した欲求を刺激します。

■ コマースへの注力

Instagramは「好き」「欲しい」を販売につなげるために、コマースに注力しています。利用者がInstagramでの偶発的な発見からすぐに購入できるように、ECを持つブランドはInstagramショッピング機能を活用しましょう。

Instagramは、Eコマースと違って、買いたいものがあって訪れるわけではありません。発見したいマインドセットで訪れ、商品やサービスと偶発的に出会い、欲しい気持ちが生まれます。商品やサービスのほうが顧客を見つける「発見型コマース」なのです。

日本の利用者は、他国の3倍、ショッピングタグから商品の詳細を見ています。また、昨年と比較して、ショッピングタグが付いている投稿などから商品詳細を見た国内利用者の割合は、65%も増加しています。直近では、ショッピングタグ付き広告もローンチし、さらに潜在顧客層へリーチできるようになっていますので、ぜひ活用してみてください。

[おすすめ記事]ショップ機能をこれから活用する方はこちらの記事もご覧ください。
InstagramやFacebookでショップ機能を導入する手順・設定方法

好きと欲しいをつくるInstagramのイノベーション

2つ目の基調講演「好きと欲しいをつくる Instagramのイノベーション」では、Instagram製品部門 共同責任者 アシュリー・ユキ氏が登壇し、新しく登場した機能やこれから登場する機能、活用例について紹介しました。

地図検索
Instagramの地図検索機能は日本限定の機能です。日本では場所やお店を探すのにInstagramが使われていることから、地図検索機能が提供されることになりました。
地図検索
地図検索機能は、発見タブ内から周辺エリアでタグ付けされた人気スポットを表示でき、レストラン・カフェ・美容院といったカテゴリで探すこともできます。特定のハッシュタグを検索すると、地図が表示されることもあります。

ストーリーズ「コラボ」機能
ストーリーズの「コラボ」機能は、利用者がトピックを作成しストーリーズを公開すると、他のユーザーにスタンプでトピックのフォローを促せるようになるものです。これはテスト中の機能でしたが、正式ローンチは見送るという判断になりました。何が本当にコミュニティに価値をもたらすかを追求し、妥協なくアップデートを行っていきます。

Instagramライブ
Instagramライブも進化しています。これまでは、ライブ配信にゲストを呼ぶ場合、一人のゲストしか招待できませんでしたが、最大3人まで招待できる「ライブルーム」が登場しました。他のクリエイターやビジネスとの共創、Q&A、複数人によるチュートリアルなど、Instagramライブのクリエイティブな可能性がさらに広がりました。
ライブルーム
また、ライブ配信中に視聴者に質問を投稿し、視聴者が投票できる機能が追加されたことで、視聴者がライブに気軽に参加できるようになりました。ライブ配信の予約機能も開発中で、配信者はフィード上で今後のライブ配信予定を予告することができるようになります。利用者側は登録するとリマインダーを受け取れるので、配信の見逃しもなくなります。

リールの「リミックス」機能
リールのリミックスは、既存のリール動画に自分の動画を組み合わせてリールが作成できる機能です。リールにリアクションを加えたり、友だちのリールに返答したり、自分の視点を加えたりできます。ビジネスはリミックスしやすいリールを投稿して、リミックスを呼びかけてエンゲージメントを増やすなどの活用が考えられます。

リール広告
2021年6月にはリール広告がローンチしました。人々がエンターテイメントを求めている場所で、リーチを広げられ、利用者にとってはブランドやクリエイターからの創作意欲をかきたてる新しいコンテンツを発見するきっかけとなります。

■ 今後ローンチする予定もしくはテスト中の機能

Instagramは次世代を担うクリエイターがカルチャーを生み出す場所として、クリエイターを支援する様々な機能の開発を行っています。

米国では、アフィリエイト機能をテスト中です。クリエイターが商品をシェアして、その結果購入につながるとコミッション(手数料)を得られる仕組みです。一定のマイルストーンを達成したクリエイターや、優れたコンテンツをシェアしたクリエイターに報奨金を支払うボーナスプログラムも導入しました。

ショッピング機能も拡張し、ショッピングエコシステムをクリエイターにも拡大しました。米国でInstagramの決済機能を利用しているブランドは、ショップからクリエイターによるタグ付けができるようになりました。また、クリエイターが自分の個人アカウントにショップを追加できるようになりました。

リールのエフェクトも開発中です。1つ目はARカメラエフェクトで、リールにARの効果を加えられます。2つ目は複数の音源をリミックスできる機能、そして最後は複数の音源を自動で適切につなぎ合わせる機能です。

好きと欲しいをつくるキャンペーン設計方法

ブランディングセッション「好きと欲しいをつくる キャンペーンの設計方法」では、Facebook Japan 南 勲氏、藤田啓輔氏が登壇しました。このセッションでは、Instagramでの広告キャンペーンで成果を出すためのポイントについて紹介されました。

■ Instagramで成功しているブランドと成功のポイント3つ

Instagramを活用して成功した広告キャンペーンには、3つの特徴があります。

  • 多面的にブランドストーリーを伝える:Instagramのために作られた専用クリエイティブを活用
  • コミュニティを通じた共感をつくる:利用者とのエンゲージメントを高める仕組み
  • 偶発的な発見を生み出す:メディアプラン必勝パターンの有効活用

■ キャンペーン設計の4ステップ

Instagramで好きと欲しいをつくるには、次の4ステップでキャンペーンを設計します。

好きと欲しいをつくるキャンペーン設計方法

ステップ1:<事前準備>オーガニックを使い倒し、コンテンツを充実させる
フィードやストーリーズ、ショップなどを目的にあわせて使い分け、日々オーガニックのコンテンツを増やしていくことで、偶発的なブランド発見に備えます。

オーガニックを使い倒す

キャンペーン実施前に、オーガニックでブランドの世界観を伝え、ストックを増やしておいてから、新商品の発売などのタイミングで広告を配信させてブーストさせることで、より多くの利用者に多面的なメッセージを届けられます。プロフィールもしっかり充実させておきましょう。

ステップ2:<企画段階>利用者インサイトに沿ったキャンペーンの広告
普段の投稿で利用者の反応やインサイトを把握しておきます。オーガニックで反応のよい投稿を広告に活用することで、効果をあげている事例もあります。クライアント、代理店、Facebook3社で共同して分析することで、特別なツールを利用することもできます。

ステップ3:<運用中>継続的にコミュニティの熱量を高める
エンゲージメントを高めるための仕掛け作りとして、ストーリーズのアンケートスタンプ、ARエフェクトなどの活用があります。また、インフルエンサーに協力してもらい、コミュニティに働きかけることで、フォロワー増加などの効果を得られます。

ステップ4:<終了後>キャンペーンのビジネス貢献の可視化
キャンペーン効果を検証するリフト調査があり広告想起、高感度など目的にあわせて選択できます。Instagramの広告効果だけでなく、その他のマーケティング施策を評価するマーケティングミックスモデル(MMM)を推奨しています。Instagramでは、オープンソースのRobynを提供しています。

■ クリエイティブは広告のパフォーマンスに大きく影響する

Instagram広告では、Instagramにあわせたインスタネイティブな広告素材が効果が高くなる傾向があります。また複数素材を組み合わせ、多面的にストーリーを伝えることも効果を高めます。

さらにインスタグラムファーストであるだけでなく、ストーリーズの機能的な特徴を活かした「ストーリーズファースト」のクリエイティブが効果が高くなっています。Facebookによるテストでは、ストーリーズにサイズを最適化したクリエイティブと、ストーリーズの機能を使ったストーリーズファーストの広告を比較したところ、ストーリーズファーストの方が動画視聴で95%の確率で長く視聴され、コンバージョンが83%の確率で上回りました。

DORAS(@droas_official)のキャンペーンでは、広告以外にオーガニック投稿やライブイベントを開催し、事前事後の告知などキャンペーンを多面的に伝えました。ライブでは、視聴者とコミュニケーションをしたり、専門家を呼んで話を聞いたりといった内容を放送し、ライブ配信を見られない人のために後日GTVにアーカイブしていつでも見られるようにしました。ストーリーズ広告では短尺の動画で注意を引き、エンゲージメントを高めました。結果、広告認知、購入意向、ブランド高感度など、様々な指標でリフト効果がありました。

Instagram中心の施策で売上アップ!パナソニックの事例から学ぶ、顧客インサイト起点のマーケティング

ブランディングセッション「Instagram中心の施策で売上アップ!パナソニックの事例から学ぶ、顧客インサイト起点のマーケティング」では、パナソニック株式会社 アプライアンス社 日本地域CM部門 コンシューマーマーケティングジャパン本部 コミュニケーション部 エンゲージメントプランニング課 主務 富岡 広通氏、同課 キッチン空間係 曽我 彩夏氏、Facebook Japan 伊坂 英雄氏が登壇しました。

パナソニックが2021年2月に販売開始した高級トースター「オーブントースター ビストロ」は、テレビCMを一切使わず、Instagram中心の施策で、旧モデルの2倍のペースで売上を伸ばしました。また、日経トレンディ2021年上半期ヒット大賞においては、家電部門大賞を受賞しました。

Instagramアカウント「Panasonic Cooking(@panasonic_cooking)」は、冷蔵庫やレンジ、炊飯器、トースターなど幅広いキッチン家電を通じて、お客様の食生活を「おいしいとうれしいで、こころまで満たしたい」というコンセプトを掲げ、その想いを商品サイトやInstagramを通じて発信しています。

投稿では、キッチン家電や家電を使ったレシピを紹介し「ちょっと憧れで、真似してみたいキッチン空間の提案」を目指しています。フォロワーは8割強が女性で、年代は20代から50代と幅広くなっています。投稿だけでなく、IGTV、リールでも発信をしており、そこではモデルの家族がキッチン家電を自宅で利用する様子を紹介し、身近な雰囲気を伝えています。

■ キャンペーン前に、投稿トレンド分析とクリエイティブ分析を実施

今回の新モデルのローンチキャンペーンは、各ファネルのプランニング以前の段階の消費者インサイトを探る事前調査をFacebook社とともに取り組みました。同社では、Instagramを利用するにあたっては、高級トースターの参入にあたって、次の課題感があったからです。

1:生活者インサイトの理解
コロナ禍におけるお客様の暮らしの変化や、生活の中でトースターがどう語られているか

2:Instagramにおけるお客様の行動やトレンドの理解
食と相性の良いInstagramの利用者の傾向やプラットフォームのイメージを掴む

Facebookでは、Instagramの投稿トレンド分析として、製品に関連するキーワードを分析しました。結果、「トースト」は、コロナ禍で投稿数とエンゲージメントが増加しており、トーストのアレンジレシピ系の投稿への反応が多いということがわかりました。また「在宅 and ランチ」はコロナ禍前はほぼ投稿がありませんでしたが、コロナ禍で増加し一定のボリュームをキープしており、新しい需要があることがわかりました。

この結果は、パナソニックにとって「何となく感じていたものの、データとして確証が得られていなかった、あるいは見逃していた観点」だったそうです。

クリエイティブ分析では、パナソニックが過去に出稿したクッキング商材のクリエイティブをFacebookにて分析したところ、調理された料理のイメージビジュアルを先に出してから、商品ビジュアルを出したほうが、ユーザーの反応が良かったことが分かりました。この結果をもとに、新モデルのローンチキャンペーンのメッセージや、クリエイティブのストーリーラインをパナソニックとFacebookで設計しました。

■ JOBフローを採用したコミュニケーション設計

コミュニケーション設計ではフレームワーク「JOBフロー」を導入しました。まず、認知から興味、検討、購入までのファネルの各認知フェーズでトースターや今回の新モデルがどう認識されているのか、どう認識されたいのかを整理して、表に落とし込みました。

JOBフロー

JOBフローの設計では、顧客の心理、認識してほしい内容などをすべて言語化した後、フェーズごとにクリエイティブ、広告メニュー、KPIなどを設計していきました。Instagramにいる顧客が、今この瞬間どのような認識でいるのか、丁寧に顧客目線で考えたのです。そして、JOBフローに沿ってクリエイティブを作成していきました。認識してもらいたい内容が伝わるように画像内の文言を変更するなど、1つずつの工程をJOBフローで定義したお客様の認識に立ち返って行いました。またクリエイティブは、インスタファーストで作成しサイズや構成などにこだわりました。

パナソニックビストロ クリエイティブ

■ フェーズごとのメディアプラン

新モデルローンチキャンペーンでは、Facebook社が用意した、ブランディングの必勝パターンのメディアプランの型を活用し、効率的、かつ効果的に配信しました。

Instagramメディアプランの型

今回は、「フルファネル」と「アッパーファネルだけ」で広告配信したオーディエンスグループに分け、それぞれブランドリフト調査を実施しました。結果、フルファネルで配信したグループの方がミドルファネルやローワーファネルでのリフトが非常に高い結果となりました。

■ まとめ:成功のポイント

今回のキャンペーンのパフォーマンスは次の通りです。

  • 広告想起:業界平均の2.5倍
  • メッセージ想起:業界平均の2.8倍
  • 販売実績:旧モデルの2倍

Instagramキャンペーンにおける取組事項

成功のポイントをまとめると、次の3つあげられます。

  • Instagramだから実現できる付加価値を作り、インスタファーストなキャンペーンを展開
  • Facebookとともに、インサイト分析、メッセージ固め、コミュニケーションプランづくり
  • JOBフローを活用したコミュニケーション設計

Instagramキャンペーン成功のポイント

ECを加速する最先端のInstagramコマース

セッション「ECを加速する最先端のInstagramコマース」では、株式会社I-neの伊藤氏をゲストとし、Facebook Japan 佐藤太泰氏が登壇しました。I-neでは、「SALONIA」「DROAS」ブランドでInstagramを活用しています。本セッションでは、どうすれば好きと欲しいを作り、Eコマースを加速するかというテーマを取り上げました。

■ プッシュ&ストックによってInstagramでECを加速する

プッシュ(発信)とストック(資産形成)により長期的にファンを形成し、好きから欲しい、買いたいという気持ちをつくることで、Eコマースの売上を長期的に拡大できます。

ストックとは、アカウントにおける資産形成のこと。Instagramは、オーガニック投稿をしたり、ショップ機能の活用したりすることでコンテンツを蓄積でき、それが資産となります。

ショップ機能を使ってストックを作る

Instagramにおけるプッシュとは、積極的に情報などを利用者に発信することです。フィードやストーリーズ、リール、Instagramライブなどでブランド側から発信したり、広告によってフォロワー以外にもリーチしたりすることが重要です。

■ SALONIAのアカウント運用

SALONIA(@salonia_official)は、美容家電のブランドで「BEAUTY is simple」の世界観を伝えるためにInstagramを活用しています。美容家電に関するコンテンツは、フォロワーに楽しんでもらいやすいので、KPIは「どれだけInstagramアカウントで楽しんでいただくか」に設定しています。世界観の表現を目的に運用しているので、アカウントの管轄は、セールスやマーケティング部署にはおかず、ブランディングの部署が権限を持って管理しています。

短尺動画のリールでは、ヘアアレンジのやり方などを投稿してストックを形成しています。またショップ機能を活用しており、InstagramからECサイトに遷移できる導線を用意しています。ショップ機能のコレクションでは、髪の長さ別に商品を紹介しています。Instagram上で利用者が自分のヘアスタイルにあわせて商品を探してから、ECサイトに誘導することで、以前よりもCVRが改善しました。

広告では、商品タグ付き広告を実施し、広告のタグをクリックするとInstagramのショッピング機能の商品詳細ページに遷移するようにしました。利用者に違和感なく遷移してもらうことで、ブランドの世界観を伝えて興味関心を高められることから、タグ無しの広告と比較して、CTRが高い傾向になりました。普通の広告には反応しない人も、ポジティブな態度で商品を見てもらうことができます。

■ ライブコマース施策の概要と結果

DROAS(@droas_official)ではInstagramライブで商品を紹介するライブコマースを実施しました。Instagramライブには、広告に起用しているタレントに登場してもらい、商品紹介を行いました。

Instagramライブを視聴した人は約1,500人。商品を紹介したあと、視聴者が減るタイミングがありました。その時に、コマースの受注が増加しており、ライブの視聴者が購入していることがうかがえました。ECサイトたけでなく、楽天のショップでも売上があがりました。ライブ配信後の数日間はドラッグストアでの売上が上がる傾向がありました。効果としては通常と比べて1.5倍の効果があったということです。

ライブコマースの効果測定については、ライブ中にクーポンを配布してクーポンの利用を計測する他、経路などを見て分析するといった手法が考えられます。

まとめ

今回は5回目の「House of Instagram Japan」の内容をダイジェストで紹介しました。今回紹介できなかったその他のセッションについても、以下のアーカイブページから視聴できますので、ぜひご覧になってみてください。
https://hoijp2021p.splashthat.com/
視聴期間:2021年12月31日まで

また、株式会社コムニコでは、InstagramをはじめとしたSNSの運用代行を行なっています。ノウハウがなく運用が難しい、運用するためのリソースが足りない、という企業様はぜひ運用代行もご検討ください。株式会社コムニコは累計1,000アカウントの運用支援実績を持つ、SNS専門の代理店です。
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