2023年5月11日に行われた「House of Instagram Reels Day」。
なぜ今リール活用が推奨されているのか?広告主・企業向けにInstagramがビジネスにもたらす価値や最新の成功事例が紹介されています。
いつか始めよう、ではなく「今からリールを活用する」ためのヒントをまとめました。
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各セッションの詳細やリール制作のポイントを解説した動画は以下のURLよりご視聴いただけます。
https://business.instagram.com/house-of-instagram
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2023年、Instagram now
「House of Instagram Japan」は、Facebook Japanが主催する広告主・マーケター向けのイベントです。
年に一度の大型イベントとして開催されており、Instagramがビジネスにもたらす価値や、最新の成功事例やプロダクト活用方法を、ゲストスピーカーによる講演を交えて紹介されてきました。
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今のInstagram
世界中の38億人と繋がるMetaファミリーアプリの中で、Instagramの存在感も増してきています。日本市場においては詳細なユーザー数は非公開ですが、グラフのようにコミュニティは広がり続けていると説明しました。
なぜ今、リールなのか
これまでInstagram全体について語られてきた年に一度のHouse of Instagramですが、今回は「House of Instagram Reels Day」となっています。なぜ、リールに着目されているのでしょうか。
■2023年、43%が短尺動画に -Instagramでもリールに費やす時間が増加中
ニールセンは、2022年に行った調査結果から2023年にはネット上でのコンテンツ消費のうち43%が短尺動画になるとの予測を発表しています。
Instagram上においても、Instagramに費やす時間のうち、リールが占める割合は20%成長していると公表され、最も成長しているコンテンツフォーマットです。そのため、今回リールに注目したイベントの開催となりました。
Instagramは、画像を投稿する(フィード)アプリから、ストーリーズやショッピング、ARカメラフィルター、リールと表現方法は進化してきています。
リールは特に、サウンド・テキスト・エフェクトで視聴者を魅了し続けており、93%の視聴者はサウンド(音声)ありで視聴されています。これまで活用されてきたInstagramの表現手法に「リールを足して、結果を出そう」として、オープニングセッションが締めくくられました。
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人々の行動を促すリールの力
Instagramが他のSNSや検索サービス、アプリなどと異なる点として、コミュニケーションを目的とした「つながり」と気分転換などを目的とした「楽しむ(娯楽性)」の両方を兼ね備えていることが挙げられます。
これを踏まえた上で、Metaが行った調査の結果、リールが人々の行動を促すきっかけになっているということがわかってきました。Instagramリールが他の短尺動画プラットフォームを上回るポイントを3つご紹介します。
- 持続的な関係性をつくる
- 会話のきっかけになる
- 購入につながる
■持続的な関係性を作る
Instagramリールは、企業の公式アカウントとの持続的な関係性構築に役立ちます。
リールを見た後でビジネスアカウントをフォローしたことがあると回答した方は56%となっています。これは他の短尺動画プラットフォームを上回る結果です。
■会話のきっかけになる
Instagramリールは、商品やサービスを広げるきっかけにもなります。実際に、「友人や家族とリール動画を共有したことがある」と回答した方は59%となっており、ポジティブなイメージを持った拡散手法のひとつとして活用できそうです。

■購入につながる
Instagramリールによって商品やサービスの購入につながります。リールを見た後に商品やサービスを購入したことがあると回答した方は53%となっており、これは他の短尺動画プラットフォームを上回る結果となっています。
リール活用の具体的手法
Instagramリールがどのような成果につながるかを解説してきました。しかしここで疑問となるのは「どのように活用していくべきか」ということでしょう。
「新しいブランドを見つける上でクリエイターの影響が大きい」と78%が回答しています。つまり、クリエイターとコラボレーションすることがブランドと利用者をつなぐ有効な手段となっているということです。
これは特にZ世代において顕著に見られており、利用者・ブランド・クリエイターが多様なコミュニティとブランド価値を共創することが重要です。そのために、Metaは「いつか短尺動画をやる」という未来の話ではなく「今」から進めていくことを提唱しています。人々がつくり、試聴し、シェアする新しい表現手法(言語)を活用しましょう。
結果につながるリール広告
続くセッションでは、Instagramリールを活用した広告で重要なポイントが紹介されました。リール広告は、ブランディング広告や獲得広告として活用されており、実際に成果をあげたリール広告を確認することができました。
重要な要素としてブースターの活用やリールを意識したクリエイティブが挙げられました。
■Instagramリールをブランディングに活用するためのブースター
- クリエイター(インスタグラマー)
- ARフィルター
■「リール言語」を理解したクリエイティブで獲得広告を成功させる
- サウンドに合わせた切り替え、エフェクトの活用
Instagramリール広告の最適化手法
成果につながるリール広告を配信するためにはどうすればよいでしょうか?
このセッションでは、活用の3ステップをご紹介いただきました。
1.Walk リールの配置を追加
まずはリール広告の配信からスタートしましょう。広告設定画面から「Advantage+配置」または、手動配置で「リール」を選択することでリール上に配信されるようになります。
縦型の短尺動画フォーマットであるリールに適した素材がないという場合もあるかと思います。そうした場合も設定画面からトリミングなどの簡単な加工を行って配信することが可能です。まずは、既存素材からリール広告として配信してみる、というところから始めてみましょう。
2.Run 広告素材をリールに最適化する
リール広告は静止画・横長・ストーリーズ素材での配信も可能です。しかし、さらなる成果を生むためには、リールに適した素材に最適化することが重要です。既存素材からの最適化手法を2点ご紹介します。
- 横長の動画を縦型にトリミング、再編集して最適化する
- 静止画像をエフェクトをつけたスライドショーのようにして動画にする
この時気をつけておきたいのは、①縦型フォーマットで作成すること②サウンドをつけること③セーフゾーンを守って作成することです。
使用サイズについては、原寸ガイドをつけたWe Love Social記事もご確認ください。リール広告クリエイティブ作成時や依頼時にご活用いただけます。
参考記事:SNS投稿に最適な画像サイズ一覧!Twitter・Instagram・TikTok・Facebookまとめ
3.Sprint リール言語を理解したリールファーストのクリエイティブ制作
リール広告を配置し、フォーマットを最適化したら、リールに特化したクリエイティブ制作にとりかかりましょう。注目を集めるリールは、CM素材のような洗練されたものよりも、より共感やリアルさのあるものであるとわかってきました。
若い消費者の84%が「ブランドコンテンツが完璧でない方が好き」と回答し、洗練されたものよりも、共感やリアルさを歓迎する文化へ変化しています。
リールファーストの動画はどう作るべきか?
成果につながるリール広告の手法ステップ3で「リールファーストのクリエイティブ制作」とご紹介しました。しかし、まず気になるのは、成果につながる「いいリール動画」とはどういうものか?ということではないでしょうか。
■いいリール動画(短尺動画)の要素とは?
- Entertaining:楽しめる
- Digestible:わかりやすい
- Relatable:親しみがある
こうした要素を踏まえている動画が「いいリール動画」であると、Metaは分析しています。
これらをMetaは「リール言語」とよんで、広告パフォーマンス向上に活用してほしいと伝えました。
しかし、リール言語を完璧に理解することは難しいものです。トレンドを取り入れた動画やエフェクト効果を活用していくことが「いいリール動画」につながるのは事実ですが、実際の運用のためにはクリエイターと連携したブースト施策やパートナー企業を利用したリールファーストの動画制作が必要となってくるでしょう。
コムニコでもご相談を承っております。ぜひ、ご相談ください。
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各セッションの詳細やリール制作のポイントを解説した動画は以下のURLよりご視聴いただけます。
https://business.instagram.com/house-of-instagram
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まとめ
Instagram表現方法は進化し、利用者も増加し続けています。ユーザーがリールに費やす時間は増加しており、企業のマーケティングとしても活用すべきフォーマットとなってきています。
そのためにまずは広告配信先として配置するというところから、「いつかの未来」ではなく「今」から活用していくようにしてみてはいかがでしょうか。成果につながるリール動画のために、リール言語を理解した、リールファーストのクリエイティブ制作を検討されている場合はコムニコなどパートナーの支援も検討してみてください。
コムニコでは、Instagramの運用代行、広告配信、クリエイターの起用など、企業のInstagram運用課題を様々な形でご支援をしています。Instagram活用に興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。
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2018年に株式会社コムニコへ入社。コンテンツクリエイターとして、企業・自治体のSNS企画・運用・コンテンツ制作を行う。コムニコが持つ知見を広めるために編集経験を活かして「We Love Social」運営・編集・記事執筆などのコンテンツマーケティングを担当。一般社団法人SNSエキスパート協会認定講師としてSNSに関する安全で正しい知識の啓蒙にも努めている。