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クチコミを増やし、UGCを生むSNS時代のコミュニケーション施策

クチコミを増やし、UGCを生むSNS時代のコミュニケーション施策

ユーザーが商品やサービスの体験を通して、好意的な感情が高まると、WOM(Word of Mouth、クチコミ)やUGC(User Generated Contents、ユーザーが作る写真やレビューなどのコンテンツ)が増えていきます。これからのSNSマーケティングでは、コミュニケーションを通してユーザーとよい関係を育み、ポジティブなWOMやUGCが生まれやすくなるような施策が必要です。ここでは、4つの施策と事例を紹介します。

企業がUGCを増やすべき理由

友だちがおすすめしている商品が欲しくなったり、SNSで見たユーザーの写真やイラストをきっかけに、その対象に関心を持った経験はありませんか?
企業からのメッセージではなく、消費者目線で語られる文章や、リアリティを感じる写真は、共感を呼びエンゲージメントが高まる傾向があります。日常の中にある商品の写真は時に、プロの撮ったカタログ的な写真よりも、印象に残る場合があります。

ugcイメージ

株式会社博報堂DYメディアパートナーズとデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社がTwitter Japanとの共同プロジェクト”Brand Bird”として「Twitter上での広告出稿量とユーザーの会話量、及び購買率の相関性」を調査。これによると、Twitter上での広告出稿量・会話量の多さと、購買率の向上との間には相関性が認められることが分かり、Twitter上の会話を誘発するためのプランニングや運用が効果的であるとしています。
Twitter広告出稿している4社を対象に、実際の商品の購買にどの程度貢献しているのか調査、共起語分析をすることでどのような内容のツイートが売上に貢献するのかを分析したものです。

調査はTwitterを対象にしていますが、InstagramやFacebookといった他のSNSでも言及の多い=話題になっている商品の購買率が上がるということが考えられます。

参考:
博報堂DYメディアパートナーズとDAC、Twitter Japanと共同でTwitter広告の出稿量とユーザーの会話量、および購買率の相関性を調査、立証

クチコミ、UGCを増やすために大切なこと

ユーザーのポジティブなクチコミ、UGCを増やすには、製品やサービスに対する満足度が高いことが最も重要な条件です。「おいしい」「便利」「心地よい」など、心を動かすポジティブな体験が実際にあった上で、クチコミ、UGCが生まれます。また、信頼性があり、他の人におすすめしても恥ずかしくない、ということも条件になります。
ただし、コンプレックス系商材(肥満、シミ、加齢などの対策系商材)やBtoB商材の場合は、性質上UGCが増えにくい傾向があります。

クチコミ、UGCは、その商品やサービスを知らなかった人の認知のきっかけになりますし、利用者、消費者に愛されていることが伝わるUGCは「ブランディング」にもつながります。

クチコミ、UGCが発生する条件を満たした上で、クチコミ、UGCを増やすための施策を実施すると、さらに効果拡大が期待できます。次の章では、ユーザーを巻き込みUGCを創出する施策を紹介します。

施策1:話題にしたくなる体験づくり

ユーザーが自ら話題にしたくなる、写真を撮りたくなるよう、仕掛けをしてみましょう。

パッケージデザインや製品自体に工夫をして、シェアしたくなるビジュアルにしてみましょう。この施策はマーケティング部門が、製品開発部門と連携して行う必要があり、製品開発の予算がかかる場合もあります。

■愛されるキャラクターを作る

商品やサービスのマスコットキャラクターが人気になると、そのキャラクター単体でUGCが生まれることがあります。

・キウイブラザーズ

ゼスプリ インターナショナル ジャパンでは、「キウイブラザーズ」を前面に押し出したプロモーションを展開しており、このキャラクターが大人女子を中心に人気になっています。ぬいぐるみがプレゼントキャンペーンの景品になったり、雑誌付録にも採用されたりするなど、話題を呼んでいます。

キャンペーンサイト

以下でシェアしている投稿はユーザー投稿(UGC)を使った投稿です。ぬいぐるみといっしょに、キウイを使ったフルーツサンドが鮮やかで、クリスマス小物の使い方も見事です。

 

■パッケージデザインを工夫する

いつものパーケージデザインに一工夫することも、写真でシェアする動機になります。
限定パッケージや飲み切ると透けて見えるデザインなど、つい人に教えたくなるものは写真を撮って投稿するユーザーが増えそうです。

・午後の紅茶 #夢の午後ティーパーティー
「キリン 午後の紅茶」では「#夢の午後ティーパーティー」を提供していました。組み合わせて自分だけのティーパーティー会場を演出する仕組みです。

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組み合わせは自由!自分だけの“#夢の午後ティーパーティー”を楽しもう!「#夢の午後ティーパーティー」を演出する「キリン 午後の紅茶 ディズニーパーティーデザインボトル」が登場

・カルピスウォーター #放課後カルピス
カルピスの色が白であることを活かしたデザイン。飲み終わると、ボトルの向こう側が透けて見え、表と裏の絵が重なりあうことで、ストーリーを感じさせる絵が現れます。TwitterなどSNSでも話題にする人が多くいました。

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高校生の放課後をもっと面白くする「放課後『カルピス』」プロジェクト「カルピスウォーター」・「カルピスソーダ」夏季限定デザインパッケージ登場!

 

■写真映えする製品デザイン

製品そのもののデザインにかわいい、おしゃれ、おもしろいなどの印象をもたせることで、写真で共有したくなります。
レア感のある珍しい形を入れることで特別感を出すことも良いでしょう。

・ねこねこ食パン
見ただけでかわいらしいねこの形の食パンです。猫ちゃんと一緒に写真を撮りたくなります。

・ピノ -星ピノ
アイスクリームのピノには、まれに星型が入っています。全部、星型だったら、思わずシェアしてしまいますね。

 

・ピュレグミ -星ピュレ
ピュレグミにも、星型が混ざっています。昔から、意図的にレアな形やデザインを混在させて購入者にラッキー感を与える施策がありましたが、SNS時代になってUGCのきっかけになっています。

施策2:"映える"オフライン会場づくり

観光地や展示会など、オフラインイベントの環境でもUGC創出のための仕組みを用意している事例があります。

例えば、観光地ではSNS映えするフォトスポットを用意して、フォトコンテストを開催し、UGCを創出している場合があります。世界観を統一して壁面にアートを入れるといった工夫もありますし、観光地の写真撮影の定番スポットを活かした取り組みもあります。

■観光地で写真をシェア

・児島ジーンズストリート
ジーンズ産業で有名な街のフォトスポット。こういったフォトスポットがあると、街の特色を伝えられ、投稿を見た人に「行ってみたい」と訴求できるものになります。

・ハウステンボス #お花ガール
ハウステンボス内で、花かんむりなどの花グッズを身に着けて撮影した写真にハッシュタグをつけてInstagramにシェアすると参加できるキャンペーンです。お花グッズをつけるのも楽しいですし、園内のみどころを探して素敵な写真を撮りたくなります。

ハウステンボス インスタグラムキャンペーン!
また、展示会などでは、製品写真を投稿することで景品のプレゼントを行ったり、会場に来られない人に対する情報提供の一環として、ブースや製品の撮影やSNSのシェアを歓迎している場合があります。
数年前は、Instagramのフレームを用意するのが流行りましたが、最近は下火になりました。背景として撮影したくなる場所など、より自然な写真が好まれるようになっています。

施策3:投稿しやすくする工夫

ユーザーの自然な投稿だけでは、クチコミやUGCがそこまで増えないことがあります。ユーザーが参加しやすい仕組みを作ることで、投稿の動機づけができます。

■ブランドハッシュタグを用意する

ブランドを想起できるハッシュタグを用意して、公式アカウントで使ってみましょう。そのハッシュタグがブランドの一部になり、認知されることがあります。同じハッシュタグの投稿が増えると、そのハッシュタグを見る人が増えるので、自分も同じタグで投稿しようという動機づけにもなります。
企業側にとっても、ブランドハッシュタグを作ることでUGCを確認したり、投稿件数をKPIにしたりできるというメリットがあります。

#Galaxyカメラ部(投稿約 12万件)
#Galaxyカメラ部 のハッシュタグは12万件あり、Galaxyで撮影した写真が確認できます。
#Galaxyカメラ部

#ララ嫁 (投稿約4.3万件)
結婚式場のララシャンスで結婚式をあげる花嫁をララ嫁と呼び、そのハッシュタグで写真を投稿しています。全国展開しているため、様々なエリアの式場の様子がわかります。
#ララ嫁

#みてみて一条(投稿約 1.7万件)
一条工務店の物件写真が#みてみて一条 のハッシュタグで投稿されています。一条工務店で施工した自宅のお気に入りポイント、こだわり設備などが投稿されています。
#みてみて一条

■アクティブコミュニケーション

企業公式からのアクションはユーザーに喜ばれる場合が多いです。アクティブコミュニケーションとして、UGC投稿を行っているユーザーには「いいね!」とコメントを行うことで、UGCが増える可能性があります。なお、UGC投稿を公式アカウントでシェアするなど、利用する場合は必ず事前にユーザーの許可をとるようにしましょう。

なお、アクティブコミュニケーションについては以下の記事も参考にしてください。
参考記事:これからの時代に求められる「アクティブコミュニケーション」

・キリン 乾杯のある暮らし

UGCにコメントをつけて公式アカウントからストーリーでシェアしています。

ugc事例_kirin
https://www.instagram.com/stories/highlights/17854376954001192/

・ANA #anaタビキブン

常時、 #anaタビキブンのハッシュタグで、旅の思い出を募集しており、公式アカウントで紹介しています。多くのフォロワーを持つANAの公式アカウント内で自分の投稿が紹介されるのは、誇らしく感じられることでしょう。

施策4:話題にする理由を用意

ユーザーが投稿したくなる、話題にする理由はどんなものでしょうか?
一般的に、行動の理由付けがあるとその行動をとりやすい心理があるといわれています。投稿する話題を用意することで投稿が増える可能性があります。

■SNSキャンペーンを活用

プレゼントなどのインセンティブを用意することで、投稿への理由付けをしてくれるSNSキャンペーンはUGC増加のために有効な施策といえます。

・SABON #SABONリユースチャレンジ
SABON商品のガラス瓶を使ったインテリアや花瓶など、リユースアイデアの写真にハッシュタグをつけて投稿するキャンペーンを開催しています。

・檸檬堂 #私の推し檸檬堂
「アルバイト募集」=スタッフTシャツプレゼントという立て付けで、推しポイントを投稿してもらうというキャンペーンです。写真は必須ではなく、推しポイントをテキストで投稿すれば条件を満たすため、参加しやすく、ユーザーのおすすめ(=クチコミ)を増やすことに成功しています。

・ミスタードーナツ #ミスドの思いド
「#ミスドの思いド」というハッシュタグで、ミスドでの思い出を投稿してもらうクチコミキャンペーンを開催しています。
こちらも、写真必須ではないので、参加しやすく、人それぞれの思い出話が集まるキャンペーンです。
語りやすい分、好きな商品、利用シーンなど様々な話題が投稿されています。

・MimiTV #親友コスメ
MimiTVでは、#親友コスメ(親友のように頼りになるコスメ)の投稿を募るため、テンプレートを用意しています。テンプレートを使って自分のおすすめコスメを紹介できる仕組みで、熱量の高い投稿が多く集まっています。
この仕組みはコミュニティ形成のためにも役立つアイデアといえそうです。


他の企業でもテンプレートを用意して、アイデアを募る事例があります。Twitterのほか、Instagramのストーリーズでのテンプレート配布の例もあり、コアなファンが見て参加するキャンペーンとなりそうです。

UGC生成に成功したキャンペーン事例やキャンペーンに関する調査も参考にご覧ください。
参考記事:多くのUGC生成につながったTwitter・Instagramキャンペーン事例集
参考調査:5,000人に聞いた!Twitterキャンペーンに関する意識調査

■インフルエンサー活用

使用体験のPRや製品を使ったレシピなどをインフルエンサーに紹介してもらうことも有効です。インフルエンサーの投稿でリーチを増やすことで、シェア増が期待できますし、「インフルエンサーの●●さんも使った(製品名)〜」といった投稿増につながる場合があるからです。

例として、レシピを使ったインフルエンサー投稿を紹介します。

・雪見だいふく
レストラン経営者の鳥羽 周作氏による、雪見だいふくを使ったレシピです。すぐに真似できそうな簡単さが魅力で、やってみたくなります。このレシピを作って撮影するとキャンペーンに参加でき、レシピのUGCがたくさん生成されました。

・かどや ごま油
杏耶あや氏による、レシピのマンガが掲載されています。マンガの中で必要な材料や作り方がわかり易く解説されており、写真も投稿されています。レシピを見た人が作ってみた、と投稿しています。

・マウントレーニア
ぼく◓イラスト料理研究家さんによる、マウントレーニアを使ったフラッペが紹介されています。イラストと写真を組み合わせて紹介されていてわかりやすいです。雪見だいふくもそうですが、すでに出来上がっているものに一手間加えて、別のデザートとして楽しめるのがおもしろいですね。

UGC活用の際の注意点

UGCは公式アカウントからシェアしたり、公式サイトで紹介する場合は、事前に必ずユーザーからの許諾を得るようにしましょう。相手を不安にさせたり、迷惑にならないようなコミュニケーションが必要です。キャンペーンであれば、シェアや公式サイトでの利用、その他のコンテンツで利用することがあることを明記し、参加する場合は了承したものとみなすようにします。

UGCを利用する場合は、情報に誤りがないか、改めて確認してください。また、写真などに他の人物やキャラクター、他社商品などが写り込んでいないかもチェックしましょう。権利侵害になる場合があるので、注意が必要です。

公式サイトで一覧で表示する場合など、コンテンツの品質にバラつきがでないように、クオリティコントロールをするとよいでしょう。もちろん、そのまま全員分を掲載するというポリシーであればそれでも問題はありません。

まとめ:クチコミ、UGCが生まれやすい環境を作ろう

好きなもの、推しているものをSNSで発信するのは、ユーザーにとっては日常になっています。ファンの人の熱量がポジティブなクチコミ、UGCになることは、企業にとって追い風となります。しかし、なかなかUGCが増えないという場合もあるでしょう。その場合は、紹介したような施策で、クチコミ、UGCを増やしてみましょう。

SNSキャンペーンを活用することも有効な打ち手となります。
フォロー&RTの拡散だけではなく、フォロー&ハッシュタグでの投稿キャンペーンも行うことで、UGCを効率よく集めることができます。参加者抽出、抽選、当選連絡などのキャンペーンに関わる事務作業の効率化のためには、ATELUなどのSNSキャンペーンツールの利用も検討してみましょう。
>>当選者決定から通知までの日数が5日から2日に短縮された事例
>>SNSキャンペーン・ハッシュタグ収集ツール「ATELU」

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