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企業が「note」を活用するメリットとは?その運用方法と活用事例17選

企業が「note」を活用するメリットとは?その運用方法と活用事例18選

2022年末に東証グロース市場に上場し、ますます注目度が高まり、成長を続ける「note」。幅広い形式に対応するコンテンツプラットフォームとして多くの人が利用しており、近年は企業の活用も増えています。
X(Twitter)などのSNSから記事を読もうとリンクをクリックしたら、note上の記事だったという経験をした人も多いのではないでしょうか。

noteの特徴やブログとの違い、企業がnoteを活用するメリット、利用目的ごとの活用事例などをまとめました。

関連記事:note(ノート)とは?企業が取り組む前に知っておきたい基礎知識

noteとは

noteは「だれもが創作をはじめ、続けられるようにする」をミッションに、クリエイターが文章や画像、音声、動画を投稿して、ユーザーがそのコンテンツを楽しんで応援できるプラットフォームです。創作を続けてもらうために、安心できる雰囲気や、多様性を大切にしたクリエイター目線の媒体となっています。無料で使えるサービスのほかに、法人向け高機能プラン「note pro」もあります。

noteで作れるコンテンツの種類やブログとの違いについては、こちらの記事をご覧ください。
関連記事:note(ノート)とは?企業が取り組む前に知っておきたい基礎知識

noteの歴史

2014年4月にサービスを開始し、2022年12月には東証グロース市場へ上場。
2023年5月末時点での会員登録数は663万人を突破し、公開コンテンツ数は3,490万件。サービス開始から会員登録数が増加し続けています。

noteのロゴ

noteのロゴやサービス画面は以下プレスキットページよりダウンロードが可能です。
https://note.jp/n/nfd19f7246947

新しいロゴには、ものづくり、アート、ゲーム、スポーツなどあらゆる人々の多様な創作活動を今まで以上に応援する想いが込められています。

企業がnoteを運用するメリット

法人のnote利用数は30,000件(2023年10月時点)を突破し、今後も増えていくことが予想されます。
企業がnoteを運用するメリットは主に4つあります。

参考:https://biz.note.com/n/n79a016bab187

①すぐにコンテンツ運用を始められる

オウンドメディアを持っていない企業であれば、noteのプラットフォームを使うことで、サイト構築をせずとも、すぐにオウンドメディアと同等のコンテンツ運用を始められることがメリットです。プラットフォームを利用するだけであれば費用もかからないので、コンテンツ運用の人件費など、必要最小限のコストで始められます。

②集客がしやすい

noteの会員数は663万人(2023年5月末時点)を突破しており、自社サイトでオウンドメディアを運用している企業であっても、自社サイトより集客がしやすい場合が多いのではないでしょうか。また、noteのユーザーを巻き込んだキャンペーンを開催し、認知の拡大やブランド好意度の向上につながるコミュニケーションが取れる点もメリットといえるでしょう。

③SEOに強い

コンテンツ量が多く、その表示速度も速いため、Amazonや楽天などの大手プラットフォームと同様に検索サイトにとっての信頼性が高く評価されています。つまり、記事がGoogle検索などの検索サイトの上位に表示されやすいという特長があります。そのため、キーワードを意識した記事づくりをすることで、外部から記事を見つけてもらいやすくすることができます。
このようにnoteは、外部の検索サイトやTwitterなど拡散性の高いSNSからの流入も多く、一つひとつの記事が入口になるため、どの記事も丁寧につくっていくことが大切になります。

④ECと連携できる

shopifyやBASEなどのECサイトと連携できるため、商品紹介や販促から実際の購入につなげていくことも可能です。ECと連携する際は、note上に商品URLを埋め込むと、店舗名や商品名、価格、商品画像がカード形式で表示されます。

企業のnote活用の目的

noteを活用している企業の目的は、プロモーションやブランディング、コミュニティづくり、リクルーティング(採用)など様々です。また、企業や部署のアカウントとして運用する場合もあれば、企業の代表者が個人名で運用する場合もあります。ターゲットの考え方としては、顧客や顕在層を優先しつつ、そこから同心円状に外側のステークホルダーへコンテンツを届けていく感覚を持つと良いでしょう。

noteは、企業向けさまざまな機能が活用できる「note pro」という有料サービスも展開しています。note proを導入すると、独自ドメインの取得やロゴの変更、ページメニューのカスタマイズなどができるようになります。note運用の個別相談や勉強会、契約企業のコミュニティへの参加もできるようになるため、それらをよりよい運用につなげるきっかけにもできるでしょう。

ブログとは異なる、noteの特徴

長文テキスト中心のメディアであるnoteはブログと似ていると感じる方もいるかもしれません。しかし、noteには、独自の特徴があります。

ランキングがない

noteには、閲覧数などをもとにした記事ランキングがありません。つまり、むやみに閲覧を狙った過激なタイトルや内容の記事が生まれにくい環境になっています。その分、多様なコンテンツを投稿しやすく、閲覧する側としても快適に利用することができます。

広告がない

noteには、広告の表示もありません。これもランキングがないのと同様に、むやみに閲覧を狙った過激なタイトルや内容の記事が生まれにくい環境とするためです。これによって、 作り手には快適な創作環境を維持し、読み手にはシンプルで読みやすい画面と多様なコンテンツが楽しめる環境を提供しています。

コンテンツ販売が可能

noteに投稿したコンテンツは、有料コンテンツとして販売することができます。ブログの場合はアフィリエイトでの収益を想像する方も多いかと思いますが、noteは広告がない代わりに、その販売にかかる手数料を収入源としているのです。noteは、この仕組みによってコンテンツ制作の意欲を高めたり、より良質なコンテンツを投稿してもらったりして、プラットフォームとしての価値を高めています。

ユーザーは20~40代が中心

noteの主なユーザー層は20~40代となっています。中でも、ビジネスパーソンが多いことが特徴です。そのため、こうした属性がターゲットに含まれる企業が、コンテンツを通して自社の思いなどをじっくり伝えたいといった場合に、とても適しています。ユーザー数や他メディアとの違いは後述します。

noteと他のソーシャルメディアとの違い

noteは、過去のコンテンツがどんどん流れていってしまうフロー型のメディアとは異なり、それまでに投稿したコンテンツを蓄積していくことができるストック型のメディアだと言えます。そのため、ストーリー性をもってプロセスなどを詳細に物事を伝えることに向いています。

ちなみに、フロー型メディアと合わせて利用すると、より効果的な運用が可能です。たとえば、X(Twitter)では記事の投稿時に「お知らせ」することで拡散するために活用し、長文記載ができるFacebookではnoteコンテンツの内容を抜粋して紹介することでコンテンツへ誘導していく、というように、組み合わせるようにしましょう。そうすることで、記事をより多くの人に読んでもらえるようになります。
noteを活用する場合は、X(Twitter)などほかのSNSと合わせて使うことをおすすめします。メディア運用は非常に労力がかかる施策でもありますから、note運用代行とあわせて他媒体との連携についても運用代行を検討してみてください。

参考記事:SNS運用代行を委託するメリット・料金相場は?

より詳しく他SNSとの違いや、ユーザー数の比較を知りたい場合は、こちらの資料をダウンロードしていただくと便利です。フォーム送信すると、メールにて最新のSNSユーザー数と特徴や使い分けができる資料をお送りします。

wls_snsuser_ebookdl▶︎フォームが表示されない方はこちら

効果的なnote運用方法

①noteの運用目的を明確にする

まずは、何のためにnoteを運用するのかという目的を明確にしましょう。運用目的は、採用や社内外に向けたブランディングなどがあります。その目的に沿って、たとえば商品開発のブランドストーリーや、会社の目指す姿や思い、働く社員の様子といったコンテンツの具体的なテーマを考えていきます。

②noteアカウントを開設する

noteは、基本的には無料で使うことができますが、法人向けに高機能が利用できる有料アカウントのプランも提供されています。それが「note pro」です。「note pro」を選択すると、予約投稿機能や独自ドメイン・独自ロゴの設定、より詳しい分析機能などが使えるようになります。このどちらを選択して、アカウントを開設しましょう。

③定期的なコンテンツ投稿体制の構築

コンテンツは定期的に投稿することで、一定の閲覧数を確保するとともに、コンテンツを蓄積していきましょう。定期的な投稿を行うためには、運用の体制やフローの構築が必要不可欠です。
企画の立案や投稿のスケジュール、実際のコンテンツ制作、その内容の確認などを、いつ誰が行うのかを決めましょう。まずは暫定的に決めて始めてみて、運用しながら最適化していくのがベストです。

④note運用のKPIを決める

運用の指標として、具体的なKPIを決めましょう。note上では、閲覧数や読了数、スキ数(コンテンツを気に入ってもらえた数)などが主な指標となります。

noteの企業活用目的別事例17選

前項でもご紹介したように、企業がnoteを運用する目的は、採用広報や社内外に向けたブランディングなどがあります。社外に向けたブランディングは、さらに大きくBtoBとBtoCの2つに分けられます。

そうは言っても、自社にはどの運用目的が適切なのかが分からないということもあるかと思います。そこで、noteの運用目的ごとに、事例をご紹介します。すでに運用目的が定まっている方も、ぜひ参考にしてみてください。

■採用広報:NECネッツエスアイ株式会社(公式)

note事例_NECネッツエスアイ株式会社

https://note.nesic.co.jp/
コミュニケーションをデザインする会社として、 通信インフラの構築から、働き方支援まで、幅広く提供しているNECネッツエスアイ。就職先として興味を持つ人や、社内に向けた情報発信手段としてnoteを活用しています。特に採用広報の面では、書き手の温度感が伝わりやすい媒体として、入社前後のギャップをなくすことを目的としています。

noteの活用によって、採用エントリー数は1.62倍、選考参加数は1.22倍に増加したとのこと。また、“社内の風通しの良さ”のスコアも、3.20→3.75にアップしています。

参考:https://biz.note.com/n/n79a016bab187

■BtoBブランディング:ソウルドアウト株式会社

note事例_ソウルドアウト

https://note.com/soldout_official/

デジタルマーケティング支援を行うソウルドアウトは、競合他社との差別化を図り、リードを獲得したいとnoteの運用をスタートしました。マーケティングのノウハウや顧客の成功事例、社員の仕事ぶりなどを紹介しています。noteを読んだ顧客から、社員指名で仕事の依頼がきたり、社員の仕事へのモチベーションにもつながったりと、運用成果を感じられています。

参考:https://biz.note.com/n/n79a016bab187

■BtoCブランディング:THE CALBEE

note事例_calbee

https://note.calbee.jp/

カルビー株式会社は、企業への親近感の醸成や、開発の裏側やこだわり、企業の歴史を伝えるためにnoteを開設しました。noteには長い文章を読み慣れているユーザーが多いことから、自社のストーリーをしっかりと伝えられると考えています。実際のコンテンツには社員が多く登場し、温度感の伝わる内容になっています。noteを通して、社内からの取材依頼や、メディアの方々にとっての取材の参考になるという効果もあるようです。

参考:https://biz.note.com/n/n79a016bab187

■BtoCブランディング:KIRIN

note事例_KIRIN

https://note-kirinbrewery.kirin.co.jp/

キリングループは、2019年4月にnoteの運用をスタート。note活用の先行事例として注目されてきた企業アカウントです。グループ企業も含めて、製品にまつわるストーリーや企業の思い、社員が働く様子、CSV活動の紹介などを、テキストをメインに、質が高く読み応えのあるコンテンツを発信しています。また、一方的に情報発信するだけでなく、ユーザーとの双方向のコミュニケーションという視点も窺えます。

■BtoCブランディング:Netflix

note事例_netflix

https://note.com/netflix/

映画やドラマなどの作品に関する情報を発信しています。内容は、作品の紹介や作品にまつわるインタビュー、作品を様々な視点から分析するマニアックな記事など、映画やドラマに少し興味を持っている層からマニア層まで、幅広い人が読んで楽しめるコンテンツになっています。

■BtoCブランディング:東急リバブル TOKYU LIVABLE INC

note事例_tokyulivable

https://note.com/tokyu_livable/

暮らしにまつわる情報を発信することをテーマとしています。
たとえば、二世帯住宅や住宅ローンなどの住まいにまつわることや、ゴミの削減やリデュースなど暮らしのエコ対策、老後資金やサ高住(サービス付き高齢者住宅)などの人生にまつわることを伝えており、為になる知識が満載です。マガジン機能もうまく活用しながら運用されています。

■BtoCブランディング:Fashion Tech News

note事例_fashiontechnews

https://ftn.zozo.com/

運用元はZOZOですが、企業のカラーよりもファッションにまつわるメディアとしてのカラーを全面に出しています。客観性と情報に厚みのある記事が特徴で、ファッション業界におけるAIやサスティナブルなど、幅広いテーマを扱っています。あわせて公式サイトも開設し、そちらでも記事を展開しています。

■BtoBブランディング:Kurashicom Tech Blog

note事例_kurashicom

https://note.com/kurashicom_tech/

「北欧、暮らしの道具店」を運営するクラシコムのエンジニア(とデザイナー)による「技術者向け」のアカウントです。自社サイトやアプリ、メルマガなど、デジタルテクノロジーに関する日々の開発の様子が赤裸々に綴られています。同じエンジニアであれば、共感できる話や役立つテーマがありそうです。また、採用につながる側面もあると考えられます。

■BtoCブランディング:Yahoo!ショッピング公式

note事例_yahooshop

https://note.com/yahoo_shopping

ヤフー株式会社が提供するインターネットショッピングモール「Yahoo!ショッピング」「PayPayモール」について、情報発信してます。おすすめ商品の紹介や機能のアップデート情報など、ユーザーにとって欲しい情報がさくっと読めるのが嬉しいポイントです。

■BtoCブランディング:ぺんてる シャープペン研究部

pentel

https://note.com/pentel_sharppen/

ぺんてる シャープペン研究部は、2020年6月にぺんてるがノック式シャープペンなどを発売して60周年を迎えたことを記念に開設。「シャープペン研究部」として、シャープペンにまつわるエピソードや豆知識などを紹介しています。

特に注目を集めたのが、ぺんてる社員がリレー形式でシャーペンについての思い出やストーリーを語る連載「#忘れられない一本」。なかでも2020年7月に公開された「サイドノック式シャープペンが好きで入社したら廃番になった話【#忘れられない一本 03】」は、X(Twitter)でユーザーに「泣いた」「良い文章」とシェアされてバズり、記事自体は「スキ」を1万以上も獲得しました。シャープペンは、多くの人が多感な学生時代を共に過ごし、少なからず思い出を持っているもの。それが様々な人の視点からとても赤裸々に語られており、それが共感につながっているようです。

■採用広報:ベーシックのnote

note事例_basic

https://note.basicinc.jp/

Webマーケティングメディア『ferret』を運営している会社のnoteです。社員が代わる代わる執筆を行い、会社の取り組みやカルチャー、社員の人柄や思いなどを発信していくことで、職場としての魅力を発信しています。社員が会社や自分の事を赤裸々に語っている記事が多く見られ、親しみを持ってもらいやすくなっています。

■BtoCブランディング:JUMP j BOOKS

note事例_jump

https://note.com/jump_j_books/

JUMP j BOOKSは、集英社が発行する「週刊少年ジャンプ」の連載作品を小説化した作品などが並ぶレーベルです。作品の紹介やインタビュー、作品の試し読みなどを行っています。書籍に書かれているあらすじや帯よりも詳しい作品紹介で、作品の購入につなげています。

■BtoBブランディング:栗原康太

note事例_sairu

https://note.com/kotakurihara/

BtoB企業の営業・マーケティングのデジタル化を支援する株式会社才流の代表である栗原康太さんが運用しています。BtoBマーケティングに役立つ情報やビジネスパーソンの働き方などについて、役立つコンテンツとして発信しています。自身や自社のブランディングだけでなく、プロモーションとしての効果も見込めます。

■BtoCブランディング: 緒方 恵(おがた けい)|中川政七商店 取締役

note事例_nakagawa

https://note.com/keiogata/

工芸技術を活かしたものづくりと販売をしている中川政七商店の取締役 緒方恵さんが運用するnoteです。中川政七商店は創業300年の老舗企業で主に麻や綿の織物を作り続けてきたメーカーで、2003年よりブランディングを肝にした製造小売業(SPA事業)に転換し、現在全国55店舗展開にまで成長を遂げています。

note以外にも主要なSNSアカウントは運用しており、まさに「不易流行」の精神で情報発信を続けています。記事数こそ少ないですが、1記事の文字数が非常に多く、かなり読み応えのあるものになっています。

■BtoBおよびBtoCブランディング:広島県公式note

note事例_hiroshima

https://hiroshima-pref.note.jp/

広島県県庁職員が運用する「広島県公式note」。47都道府県で一番最初にnoteの運用を始めました。企業誘致を担当する部署と移住促進を担当する部署が運用しており、広島の魅力が感じられるような情報をいろいろな角度から発信しています。

■採用広報:at comnico|コムニコメンバーによるnote

note事例_コムニコ

https://note.comnico.jp/

コムニコが運用しているnoteです。採用につなげるため、コムニコの事業成長の軌跡や社内のカルチャー、コムニコで働く人、働き方などを、いろいろな社員の視点で紹介しています。人の温度感が伝わる記事を作成しているのが特徴です。

■採用広報:株式会社ラクス | 企業の成長を支援するクラウドサービス(SaaS)

note事例_ラクス

https://note.com/rakus_pr/

業務ツールのSaaSサービスを展開するラクスは、ラクスでの働き方や働くことで得られるメリット、人事の考え方、これからの事業の展望など、キャリアやビジネスにまつわることを発信しています。また、年末にはその1年の振り返りとして人気記事をまとめるなど、とても丁寧にnoteを運用しています。

おわりに

noteの企業活用のメリットや活用の成功事例をご紹介しました。
noteの記事を多くのユーザーに読んでもらうためには、一定以上のコンテンツの質が求められますが、ひとつのコンテンツにじっくり触れてもらうことで、企業やブランドへの理解を深めることも期待できます。
つくり込んだコンテンツを通して企業やブランドのPRにつなげたいときは、ぜひnoteの活用を検討してみてください。

企業によるnoteの活用でお悩みの企業さまは、ぜひnoteのセールスパートナーであるコムニコにご相談ください。SNSマーケティング専門のプロがご支援いたします。

また、noteについてさらに詳しく知りたい方は、noteのプロデューサーを務める徳力基彦さんをお迎えして、note運用の疑問に答えているウェビナーのアーカイブをこちらで公開していますので、ぜひご覧ください。

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