【BeRealの中の人に聞く!】BeRealの可能性とビジネス活用術〜映えない・盛れない時代の新しいコミュニケーション革命〜
Z世代が熱狂する新世代SNS「BeReal.」。ありのままの日常を2分間でシェアする、これまでにない斬新なSNSです。月間450万人の利用者のうち83%が14〜27歳となっています。
この記事では、【「BeReal.」の中の人に聞く!映えない・盛れない時代の新しいコミュニケーション革命】と題したセミナーを書き起こし、SNSマーケティングの最前線とも言える「BeReal.」に迫ります。
Z世代に人気のSNSの魅力に迫る
We Love Socialを運営する株式会社コムニコでは、【「BeReal.」の中の人に聞く!映えない・盛れない時代の新しいコミュニケーション革命】と題し、セミナーを開催。
- なぜ若者はこのアプリに夢中なのか?
- 企業はどうBeRealを活用できるのか?
BeReal人気の核心について、BeReal. 国定 希生氏にお伺いしました。(モデレーター:株式会社コムニコ 北村 類希)
BeRealを運営する会社「Voodoo」って?
登壇いただいた国定 希生氏「BeReal.」代理店パートナーシップリード 兼 コンテンツソリューションマネージャー。全く新しいソーシャルメディアであるBeRealで、新しい価値を提供し続けています。
Voodooとは?
フランス・パリに拠点をもち、総勢800人以上の社員を世界中に抱えるグローバルテック企業です。世界中のユーザーを楽しませることをミッションとしています。事業の主軸は、ハイパーカジュアルゲーム(広告を見ると無料でゲームがプレイできるカテゴリ)。そのパイオニア企業として多くのメガヒットタイトルをローンチし全体で70億ダウンロードとなっており、Google、Metaに続いて世界3位のメガアプリパブリッシャーとなっています。
そのVoodooが2024年6月に買収したのが「BeReal.」です。ゲーム会社として今まで培ってきたすべての知見を、全く新しいソーシャルメディアであるBeRealに掛け合わせています。
BeRealとは?日本市場での成功要因
BeRealとは、2020年にフランスでリリースされた写真共有アプリ。現在、世界中のDAUは2,300万人、世界の中でも日本のDAUが1位となっています。
関連記事:Z世代に人気の「BeReal.(ビーリアル)」って何?その特徴や使い方を解説
BeRealはプロモーションは全く打っていない中、ここまで大きく日本においてユーザーに利用されていることは嬉しいところ。なぜ日本が伸びているかという理由については、やはりコミュニケーションの質。量より質というところではないでしょうか。
憧れの投影→「ありのまま」の自分
多くのSNSでは自分自身の生活をよく見せようとするものが多く、憧れを投影するようなSNSプラットフォームが多い中、自分自身の少数の本当に仲のいい友人たちとフィルターを通さない「ありのまま」を共有することへの関心が高まっています。より深いつながりの醸成、自分らしさや自分自身の感情表現…といったものを、フォロワーやいいねの数に委ねるのではなく、自分自身で判断して投稿していく。そういった飾らない姿を投影する流れを受けてBeRealが世界中で支持されていると考えています。
ゲーム要素(ゲーミフィケーション)がポイント?
1日1回ランダムな時間の通知(Time to BeReal)が来るのもBeRealの特徴です。
利用者はいつBeRealの通知が来るのかを気にしており、通知が来たタイミングで通知に合わせ、その瞬間を切り取って投稿します。金曜ロードショーの「バルス」のように、テレビ番組で同じタイミングで全員が投稿することがあると思いますが、そういったお祭りのような設計がされている。まさにここが、ゲーム会社たるVoodoo社のゲーミフィケーションがソーシャルメディアの中に組み込まれている非常に面白いポイントかと思います。
BeRealの仕組み
早朝、深夜を除いて1日に1度、毎日異なる時間に通知が来ます。
日本中のユーザーが同じ時間に通知を受けて、その瞬間に圧倒的なアテンションを作り出しています。基本は2分以内に撮影し、投稿します。
そのタイミングでユーザーが同時多発的に自分の近況を共有し合う。だからこそ、ユーザーは集まるし、そこに楽しさがあるというアプリが「BeReal.」です。
BeReal、実際に投稿するとどうなる?実は「日記」
若年層を中心に人気の高いBeRealですが、SNS運用担当世代では、まだ使ったことのない方も多いはず。実際の投稿イメージを見ながらBeRealの特徴を確認しましょう。
実際のBeReal投稿で左から説明します。
まず他の人の投稿がぼやけた形になっており、自分も投稿しないと見ることができません。
今、たくさんのタレントさんや芸能人、アーティストのみなさんが自分自身のありのままの姿を投稿している状況があり、ある種ファンクラブのようになっています。見たいからこそ、自分自身も投稿して見に行く。
他の人の投稿は自分自身も投稿しないと見られないというのが特徴としてあります。
続いて真ん中。投稿すると、真ん中のようにフロントカメラとバックカメラの2つで投稿が構成されます。他のSNSは写真フォルダからのアップロードが可能になっていますが、BeRealでは写真のアップロードはできません。
ポイントとして、BeRealは真実の情報、その瞬間瞬間における真実のみが投稿可能になっており、BeRealのアプリを開いて、カメラで撮った写真のみが投稿可能となっています。
画像の一番右側にカレンダーのようなものが見えると思います。これは「メモリー」という機能です。実はBeRealはシンプルなダイアリー(日記)アプリでもあるんです。
日本人のユーザーはこの「メモリー」での待機時間が最も長いのが特徴です。過去の投稿を見て、それを他のSNSにポストするような挙動も見受けられます。
アクション「RealMoji」
リアクションはコメント以外にもあります。RealMojiという絵文字に合わせて自分の顔写真も撮って、コメントの代わりに絵文字で反応する機能です。
先日、高校生にインタビューを取っていたら、「自分の好きな子から、ただ『いいね』がもらえたり既読がついたりするんじゃなくて、顔つきでつくとやっぱり嬉しい」っていうのを聞きました。
クイックRealMojiを含む6つのRealMojiがあり、絵文字ごとに自分の顔写真を設定することができます。ここはリアルというよりかは、自分の好きな顔写真で、最も自分らしい顔写真で、相手に対して反応することができる場所になってます。
参考:https://help.bereal.com/hc/ja/articles/7536240858653-RealMojis
RealMojiの企業活用
企業さんは企業のロゴが映っている紙や画像でイメージを撮影して、企業公式からの返信であることをあえて見せるという動きも企業公式アカウントの間では広がってきています。
BeRealのポジショニング-他のSNSとどう違うのか?
BeRealの特徴がわかってきたところで、他のSNSとどう異なるのか気になる方も多いのではないでしょうか。ここがBeRealを語る上で最も重要なポイントでもあります。
これまでのSNSプラットフォームは大きく分けて2軸によってソーシャルの庭が構成されてきたと思います。
ひとつは「Look At Me(私を見て)」というもの。InstagramやTikTokなど、ある種「憧れ」を投影できる場です。
もうひとつは「Look At This(これを見て)」というもの。X(Twitter)やPinterestなど、「知識欲」を投影し、発散できる場です。
BeRealはその点、どちらにも属さない「Be Yourself」ありのままの自分を投稿するという場です。
今までに全くなかった概念かなと思っています。考えてみれば、絵日記で、ダイアリーであり、写真アプリでもあるんですよね。BeRealの共同創業者の中には元GoProのメンバーもいました。
BeRealはそのアプリの中にユーザーを留めるというエクスペリエンスではなくて、むしろ外に出て、外の町で投稿して、みんなでありのままをシェアし合う。これまで全くなかった「Be Yourself(ありのままで)」という概念で、今の日本人や日本市場において必要かつ、受け入れられている理由になっています。
日本市場とBeReal
BeRealの月間利用者数(MAU)450万人*のうち、14-27歳のZ世代が83%を占めています。(*2024年10月時点)
BeRealの年齢層からみるビジネス活用
利用者のうち、およそ半数が大学生となっています。そのため、大学生向けのプロモーションなどをご検討いただいてる企業さんが多いです。利用者にインタビューすると、「BeRealのアカウントを交換することが最も相手を知りやすい方法」として大学生の間で最も広く早く広まったようでした。
しかし、BeRealはZ世代だけのプラットフォームではありません。BeRealがもつ、ファンクラブ性を活かした活用を推進したいところです。今後、多くのタレント、著名人、アーティスト、芸能人、お笑い芸人の皆さんに活用していただき、そのオンボーディングを通して、ファンクラブとしてBeReal上でタレントや芸能人のほかに企業も推しの対象となるような、そういったZ世代以外の方にも利用していただけるプラットフォームを目指しています。
したがって、現時点においてはZ世代特化型のプラットフォームとなっておりますが、今後の取り組みの中では、大きく変わってくると思います。
今の日本人とBeRealは相性がいい!SNS利用の多い日本
BeRealのデイリーアクティブユーザー(DAU/1日あたりの利用者数)を国別に見てみます。実は日本は世界一BeRealを毎日利用していることがわかります。
さらにいうと、日本国内でCMを打っていないにも関わらず、日本ユーザーは昨年から2倍にユーザー数が増えています。どこの国でも新しいSNSの立ち上げは難しい中、日本は伸び続けているというのがひとつの特徴になっています。
ユーザーの8割、Z世代においては9割が毎日投稿しているというのは驚きの数値です。
ユーザーは他の人の投稿が見たいんですよね。BeRealはその人のプライベートな側面をちょっと覗きみることができるんです。しかも、「自分自身も投稿しないと他の人が見れないから」という言い訳として自分の投稿もしなきゃいけない。そういうことが成立する、非常に気持ちがいい世界観のプラットフォームなんです。
その結果、相手も自分も投稿を見ることができる、受け取ることができるということをインタビューの際に大学生の方がおっしゃっていました。まさにそれが投稿の理由と、投稿率の高さなのかなとも思ってます。
アテンションプラットフォームであるBeRealをどう活用する?ビジネス活用のポイントは?
違う切り口で言うと、BeRealは「アテンションプラットフォーム」です。
他のプラットフォームは、常にながら見を受動的に、パッシブな形で見ている一方、BeRealでは、通知が来たタイミングでMAUの約半数が一瞬にして、能動的にアプリを起動して投稿するのが特徴です。仮にMAUが500万人になったら、日本中の250万人が同じ行動をとるわけです。これをマーケティングに活かさない手はないですよね。
例えば会社の創立記念日でもいいですし、イベントでもいいですし、特定のタイミングと合わせて、このモーメントを企業さんがいかに活用していくかという点を多くの企業さんと進めているところです。
BeRealのビジネス活用4つのポイント
- Z世代を中心とした新規層の流入獲得
- 信頼のある第三者配信による認知獲得
- Time to BeRealを活用した接点の拡張
- 公式アカウントを並走した情報発信
1.Z世代を中心とした新規層の流入獲得
多くの企業さんが分析を進める中で、BeRealにおいては新規率が非常に高くなるようです。フラットな立場でマーケターとして考えても、新規ユーザー獲得の点ではおすすめできるポイントです。
2.信頼ある第三者配信による認知獲得
BeReal公式マークは、BeReal運営チームが認めた信頼のある方にのみ付与されています。そのため、信頼ある第三者配信ということが可能になります。したがって、企業アカウントのみならず、第3者による投稿からの認知獲得、新しいファンの獲得っていうのもできそうです。
3.Time to BeRealを活用した接点の拡張
BeRealの特徴のひとつでもあるTime to BeRealをうまく活用しましょう、というところです。少なくとも250万人近くのユーザーがその瞬間に企業アカウントを含めた多くのユーザーと時間を共有することができるわけです。そういった観点から、接点の拡張をBeReal上でただ広告配信を出すのではなく、やはりメリハリをつけるという意味でTime to BeRealを活用していくべきでしょう。
4.公式アカウントを併走した情報発信
BeReal上でも企業公式アカウントの開設が増えています。特徴として、BeRealの企業アカウントは生活者に最も近いSNSになっています。自分たちをよく見せるだけでなく、自分たちのありのままの姿を伝えることで、ブランドの好意度を高めていくことができます。このあたりはコムニコさんの得意分野ですよね。
就活、採用のための公式アカウント活用もよく伺います。
BeRealは利用者の半数が大学生となっているため、彼らとコミュニケーションをとるためのひとつの接点として公式アカウントを活用いただいているようです。人事を含めいろいろな部門の方にスマートフォンとアカウントを渡し、その部門でどんな仕事をしているかを投稿していく。
Z世代の新規流入、信頼ある第三者配信、Time to BeReal、公式アカウントの4つをおさえると、今のBeReal活用というところでは120点といえるのではないでしょうか。
BeRealユーザーがつながる友達が増え、コンテンツ接触も増加
BeRealでは、フォロワー数を集めることやいいねの数は重要ではありません。BeRealを利用する日本人の平均の友達の数は、1人当たり30人になっています。これは実は、アプリと成長とともに大きく伸びていて、私が入社した2024年10月のタイミングでは平均15人でした。その後、3ヶ月のうちに倍以上となりました。
ユーザーの友達の数が増えると、タイムラインが伸びます。そうすると、表示されるコンテンツが増え、広告表示する場所が増えます。現状においては、1ユーザーが1日あたり、約80の投稿を見ています。つまり、仮に、5投稿おきに広告が出るとしたら、16回ほど広告のチャンスがあるということです。ユーザーの友達数増加に比例する形で、接触するコンテンツ数も増えています。
BeReal広告配信メニュー
ユーザー数が増加し続け、コンテンツ接触も増えているBeReal。ここで広告配信メニューを紹介します。
BeReal広告は、予約型のテイクオーバー広告とインプレッション保証型のバランスリーチ広告があります。
■テイクオーバー広告
予約型で1日1社が独占するタイプの広告配信形式です。
- Max TakeOver:全ての在庫買い切り
- Takeover 5:最初の5広告枠
- Takeover 3:最初の3広告枠
今一番人気なのはMax TakeOverという全ての在庫を買い切るタイプの広告です。5-10個のクリエイティブパターンを用意いただくと、同じクリエイティブが表示されることはほとんどありません。
フリークエンシーを抑えたい場合はTakeover 5やTakeover 3にすることがおすすめです。予算を抑えたい場合や「朝起きて一番初めに見る広告をジャックする」場合もTakeover 5やTakeover3が活用できます。
■バランスリーチ広告
CPMを固定し、スケジュールに応じて広告配信する手法です。
CPMはおよそ1000円ほどで固定されており、インプレッション数をBeRealが保証し、固定期間内で配信していきます。
なお、Max TakeOverの配信がある日は配信されません。Takeover 5やTakeover 3は最初の広告枠配信後にバランスリーチ広告が配信されるようになっています。
BeReal広告クリエイティブ推奨は?
その場で撮影した写真を投稿するBeRealですが、広告は他SNS媒体と同じように広告管理画面上でクリエイティブを入稿します。ただ、傾向を見ていると広告色が強いものよりも広告感が薄いクリエイティブの方がCTRが高くなります。
これはBeRealのタイムラインが親しい友達や家族と繋がっている場であり、そこに出てくる広告がやはりすごく広告味が強いと危機感が強くなってしまうからではないでしょうか。ニュースや政治経済、PR投稿が並ぶプラットフォームとは異なるのでクリエイティブに関しても、相談しながら二人三脚で進めていきましょう。
BeRealよくある質問-1問1答
Q1.日本市場の急成長の理由は?
質問:
日本国内MAUは、2023年と比較して10倍以上のユーザー数の増加を記録しています。
日本市場における急成長の背景はどのようなことが考えられるでしょうか?
回答:
Z世代のコミュニケーションに沿ったカタチで新たなコミュニティ形成に寄与できたことが大きいと思います。従来のSNSはマス的な接点でユーザー同士が繋がることを目的とされていたり、消費行動に基づいた知識欲を満たすためのフォロー行動が多かったです。
この中で、自分自身もよく見せなければならない使命感に駆られ、結果として「Look At Me(私を見て)」というプラットフォームに利用行動が寄っていったと思います。それに対して、BeRealは1日に1回の通知を基軸とし、利用を促すアテンションプラットフォームです。
そこでは、各々のユーザーがありのままの自分をフィルターを通さず表現しています。表現者としてのSNSユーザーがその中毒性から解放されて投稿できる、そんなSNSプラットフォームは過去に無かったと思います。
Q2.Z世代の中で人気の理由、日本特有のトレンドや特徴は?
質問:
特にZ世代の間で人気を博している理由はどのようなことが考えられるでしょうか?
また、日本市場特有のユーザートレンドや特徴があれば教えてください。
回答:
直近で、日本のユーザーにインタビューをしてみた際に面白かった意見が2つあります。
まずは他SNSとの比較で、LINEからシフトしてくるユーザーが大きいようです。LINEだと直接的すぎるが、BeRealだと盛らないことが前提になっているため、写真を共有したり、本音でコミュニケーション取ったりすることがしやすいそうです。
もう一点は、カレンダープラットフォームとしての活用方法です。
BeRealには、メモリーという自分にしか見えないカレンダーがあり、そこに過去の投稿が全てアーカイブされていきます。盛らない写真だからこそ、カレンダーとして自分の日常を記録するプラットフォームとしても人気を博しています。
Q3.「通知から2分以内に投稿」でSNS疲れは?
質問:
一般的に「SNS疲れ」というキーワードが話題に上がることがあります。
BeRealの場合 「通知から2分以内に投稿する」 という点に疲れを感じるようになる懸念は?
回答:
むしろ、この通知(Time to BeReal)こそがアテンションプラットフォームとしての最大の強みだと思ってます。
日本では、ユーザーの約半数が通知の時間に合わせた投稿をしています。これはつまり、ユーザー、企業、タレント、パブリッシャー、コンテンツホルダーが同じ熱量を同じ時間軸で共有できることになります。
BeRealに携わる全ての人にとってメリットがあると感じています。
Q4.クローズドなBeRealは拡散しないと思うが、企業活用のメリットは?
質問:
従来のSNSにおいて、「バズる」「拡散する」という点が注目されがちです。
クローズドなBeRealの場合、企業による活用にはどのようなメリットがあるでしょうか?
回答:
「バズる」という言葉が一人歩きしているのと、手段と目的がやや逆転してしまっていることに違和感を覚える部分もあるのではないでしょうか?
たとえば、X(Twitter)社はバズを定量的に1,300RT以上の事象として定義し、全体の0.1%ほどの確率で起こっています。もちろん、リーチを取って話題化していくという観点では効果のあることなのですが、VUCAな時代におけるリーチの「質」を鑑みると、今後はいかにアテンションを取っていくかが重要であり、BeRealはそれを体現したプラットフォームだと確信しています。
Q5.BeRealの企業公式アカウントではどんな指標をKGI・KPIにするべき?
質問:
公式アカウントの運用では、どういった指標がKGI・KPIになり得ますか?
回答:
現状では、フォロワー数やエンゲージメント数といった指標が該当します。
ただ、Voodoo社の今後の開発ロードマップの中でも公式アカウントの重要性は認識しており、今後、より多角的な指標が登場する可能性もあります。
Q6.企業のBeRealマーケティング活用で気を付けるべきポイントは?
質問:
企業がBeRealでマーケティング活動(公式アカウント運用や、広告配信)を行う際に、気をつけるべきポイントは何でしょうか?
回答:
BeRealも、その他のSNSと同様に投稿者のプライバシーや投稿内容が適切なものになっていることが重要です。
その上で意識していただきたいのは、日本では平均30人の親しい友人たちによって各々のタイムラインが構成されていることです。
したがって、過度にバナーっぽさのあるクリエイティブは適切ではなく、ユーザーと握手するような距離感で語りかけることが重要になります。過度にコンセプチュアルなものや、複数のメッセージがあるものは最適とは言えません。
Q7.企業BeRealを活用する上で絶対に避けるべき投稿は?
質問:
企業がBeRealで失敗しないために、絶対に避けるべき投稿はありますか?
回答:
他のSNSと連動したプレゼントキャンペーンのトリガー条件として、BeReal上での投稿をポストアウトさせることです。
すでに、いくつかの企業様のキャンペーンで散見されておりますが、媒体特性上、親しい友人たちとコミュニティを築いているのでポストアウトすることは心理的なハードルが高いと思うユーザーが多いです。
また、これは仕様上の話なのですが、ポストアウトする際にデフォルトでハンドル(@xxx)が付随してきます。これが共有されてしまうと知らない人たちから友達申請が来てしまうので、そもそも座組みとしての成立が難しいポイントになってくるでしょう。
Q8.BeRealと他SNS、企業コンテンツはどう差別化する?
質問:
BeRealでの企業コンテンツは、他のSNSとどのように差別化すべきでしょうか?
回答:
2軸あると思います。
まずは、生活者(現状においてはZ世代)に最も近いプラットフォームとして、企業の等身大の価値を伝えること。そして、アテンションプラットフォームとして特定のモーメントを絡めたプロモーション活動を実施すること。
一方で、我々も他のSNSをやめてBeRealにシフトすることは望んでおらず、あくまでも生活者/ユーザーファーストな視点に立った上で、他SNSとの共存関係を模索したいと考えています。
Q9.予算をかけられない場合でも効果的なBeRealマーケティングはできる?
質問:
予算をかけずに、中小企業でも効果的なBeRealマーケティングは可能でしょうか?
回答:
もちろん可能です。今後、日本チームの拡大に伴ってご一緒させていただく機会は増えると考えています。
ただ、現状では、プラットフォームの特性上、公式アカウントを積極的にご活用いただくか、あるいは広告利用のいずれかが現実的な打ち手となっております。
避けたいのは、公式化されていないアカウントで投稿を続けること。
これだと、誰からも発見されない可能性があるため、まずは公式アカウントを開設していただくことが現実的かと思います。
Q10.企業公式アカウントのBeRealでの成功例は?
質問:
企業の公式アカウントにおいて、成功している具体的な事例はどのようなものがありますか?
海外での事例、あるいは国内の事例もあれば教えてください。
回答:
グローバルアカウントとして私が注目しているのは、Diorさんのアカウントです。
BeRealの投稿時に意識したいのは「◯◯のある生活/暮らし」です。機能訴求に偏重したり、コンセプチュアルになりすぎてもいけません。そういった観点において、Z世代にどうアプローチするんだろう?と思っていたのですが、ブランドとしてのハードルを下げることなくエレガントな暮らしを提示し続けています。
また、日本国内においてはQoo10さんが国内ECブランドとして初めて公式アカウントを開設し、積極的な投稿をいただいております。
まとめ:企業等身大の価値を伝える場に
Z世代を中心に新しいコミュニケーションを提供するSNS「BeReal.」がどんなものか、わかってきたのではないでしょうか。
日本市場において急成長を遂げており、その人気の理由は他のSNSとは一線を画した「ありのままの自分」を共有できる点。そして、1日のうちに1度ランダムな時間に届く「Time to BeReal」や「自らも投稿しなければ相手の投稿も見られない」ことで毎日投稿をしてしまうゲーミフィケーション要素も多くのユーザーを惹きつけるポイントとなっていそうです。
今後もBeRealは、ユーザーのリアルな瞬間を大切にしながら、さらなる進化を遂げていくことでしょう。
企業にとっても、BeRealのアテンションプラットフォームとしての特性を活かし、Z世代との新たな接点を築くことが可能です。マーケティング活用としては、企業公式アカウントの運用と広告配信の2つ。どちらも、株式会社コムニコが得意とし、ご支援可能な部分です。特にBeRealでは、企業の等身大の価値を伝えることや特定のモーメントを絡めたプロモーション活動が重要となってきますから、BeRealのマーケティング活用を検討されている場合はぜひ一度ご相談ください。
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2018年に株式会社コムニコへ入社。コンテンツクリエイターとして、企業・自治体のSNS企画・運用・コンテンツ制作を行う。コムニコが持つ知見を広めるために編集経験を活かして「We Love Social」運営・編集・記事執筆などのコンテンツマーケティングを担当。一般社団法人SNSエキスパート協会認定講師としてSNSに関する安全で正しい知識の啓蒙にも努めている。