Z世代に人気の「BeReal.(ビーリアル)」って何?その特徴や使い方を解説
近年注目を集めている「BeReal.」はZ世代に人気のSNS。若年層に対するマーケティングチャネルの一つとして、活用していきたいと考えている企業も多いのではないでしょうか。
この記事では、BeRealの概要やアカウントの開設方法、広告メニューの紹介、広告の企業活用事例などをご紹介します。
BeReal(ビーリアル・ビリール)とは
「BeReal.」は、2020年1月にフランスでリリースされた画像共有SNSです。Instagramなどの“映え”を意識した従来のSNSとは違い、ありのままの日常を撮影して投稿する仕組みになっています。
(BeReal媒体資料より)
BeRealをダウンロードすると、アプリから1日1回通知が届きます。通知が届いたら、2分以内に内カメラ(フロントカメラ・インカメラ)と外カメラ(バックカメラ)で同時に周囲の様子を撮影して投稿します。通知が来る時間はランダムで、全く予測できません。2分を過ぎても投稿はできますが、何分超過したのかが他のユーザーにわかるように表示されます。
投稿する画像には位置情報やキャプションを付けることができますが、編集やフィルターといった機能はないため、ありのままの様子を撮影して投稿することになります。すでに撮影している画像を投稿することもできないようになっています。
投稿を閲覧したユーザーは、リアクションやコメントを付けることができます。また、投稿は24時間後に消えます。映えを意識したり加工をしたりする必要がないため、気軽に投稿できるSNSとして、Z世代を中心に人気を博しています。
(BeReal媒体資料より)
BeRealは、2024年6月にフランスのゲーム会社であるVoodoo SASが買収しました。中核事業として、製品開発およびユーザー数の増加に向けて、今後も投資を行うことを発表しています。
Voodoo SASは、コンシューマー向けアプリの開発を行っており、アプリのダウンロード数ランキングではGoogle、Metaに次ぐ3位につけています。ゲーム会社としては、世界一の企業です。
BeRealのユーザー数とユーザー層
BeRealは、世界で2,300万人(2024年12月時点)のDAUを持っています。
世界の中でも特に日本での成長が顕著で、日本でのDAUは320万人(2024年12月時点)、MAUは450万人(2024年10月時点)となっています。DAUの人数は、日本が世界でNo.1です。
ユーザーのうち、Z世代(14~27歳)が占める割合は83%(2024年10月時点)。その中でも特に10代のユーザーが多く、非常に若い層に支持されていることがわかります。また、Z世代のユーザーの90%が毎日BeRealでの投稿を行っているようです。
※DAU=Daily Active Users/1日あたりのアクティブユーザー数、MAU=Mountly Active Users/1カ月あたりのアクティブユーザー数
(BeReal媒体資料より)
BeRealの始め方と基本の使い方
BeRealの始め方
BeRealは以下のような手順で利用することができます。
- アプリをダウンロードします。
- 電話番号を入力し、「認証メッセージを送信」をタップします。
- SMSに届いた認証コードを入力します。
- 名前を登録します。
- 誕生日を入力します。
- ユーザー名を作成します。(後で変更することも可能)
ユーザー名は、各ユーザーに固有のIDのようなものです。英数字とドット(.)とアンダーバー(_)のみ使用することができます。ただし、ユーザー名の最初と最後にドットとアンダーバーは使用できません。 - 連絡先へのアクセスを許可するかどうかを選択します。アクセスを許可すると、連絡先からBeRealのユーザーを見つけて友達リクエストを送ることができます。
BeRealの基本的な使い方
- ユーザー登録が完了できたら、ひとまずBeRealからの通知を待ちましょう。通知が届いたらアプリを開きます。
- 2分以内に写真を撮影し、投稿します。撮影前に確認できるのは外カメラの見え方だけですが、撮影ボタンをタップした後に内カメラの写り方も確認できます。
- 投稿を行うと、友達の投稿が見られるようになります。
BeRealのユーザーの多くは、毎日のようにアプリを利用しています。コムニコ社員が中高生にヒアリングしたところ、「BeRealを撮る」ことが友人とのコミュニケーションになっていると感じている人や、日記感覚で利用している人が多いようでした。
BeReal利用の注意点
位置情報の共有
位置情報の共有をオンにすると、写真の投稿と同時に写真の撮影場所も共有されます。デフォルトの設定ではオフになっていますが、一度オンにするとオフにするまで位置情報が共有され続けますので、注意が必要です。
BeRealの投稿は、他のSNSのように全世界に公開されるわけではなく、「私の友達」または「友達の友達」と限定されています。そのため、基本的には「友達同士としかつながらない」ことが可能です。しかし、位置情報などのパーソナルな情報の共有によってストーカーなどの思わぬ被害につながってしまう可能性もありますので、十分に検討してから利用するようにしましょう。
■BeRealの位置情報設定方法
- BeRealを撮影
- 「送信」の上にある位置情報アイコンをタップする
- iOSの場合:オプションをタップして、位置情報をオンまたはオフにする
Androidの場合:正確な位置情報を共有するか、位置情報をオフにするかを選択する - 「送信」をタップしてBeRealを投稿する
個人情報などが写り込まないようにする
BeRealは、内カメラと外カメラで同時に撮影するため、思いがけず個人情報などの公開すべきではない情報も写してしまう可能性があります。2分以内に投稿しようと焦ってしまうと、情報が写り込んでいることに気づかずに送信してしまうことも十分に考えられるため、撮影した写真を投稿前に隅々までしっかりとチェックしてから送信するようにしましょう。
もし共有してはいけないものが写り込んでしまっていた場合は、投稿後に削除することもできます。ただ、削除前に他のユーザーにスクリーンショットで保存されてしまう可能性もありますので、そうしたリスクを冒さないためには投稿前の確認が非常に重要です。
スクリーンショットの通知
BeRealの投稿自体は24時間で削除されますが、投稿をスクリーンショットすれば、その人の手元に半永久的に残すことができ、他のSNSで拡散することもできてしまいます。
ただ、スクリーンショットを撮れば、その写真にスクリーンショットを撮られた回数が表示されます。また、スクリーンショットを撮られた側の人がその数字をタップし、投稿を他のSNSにシェアしようとすると、誰がスクリーンショットを撮ったのかも特定できます。
学生が授業中に触ってしまうことが問題に
BeRealの通知が来る時間はランダムであるため、授業中や仕事中に通知がやってくることもあります。BeRealのユーザーの多くは学生だということもあり、通知が来たことを理由に授業中にスマホを触ってしまうことが社会問題にもなっています。
BeRealのビジネス活用
BeRealでは広告メニューが提供されており、ビジネスに活用することができます。10~20代をターゲットに広告を打ちたい場合は、ぜひ検討してみてください。
広告メニューは4種類。すべての広告在庫に対して広告を1社で買い切ることのできるものや、すべてのユーザーに対して、最初に見る数回分の広告インプレッションを1社で買い切ることのできるもの、広告配信スケジュールに応じた配信ができるものなどがあります。
静止画はもちろん、動画も広告として配信することが可能です。
広告活用事例:Netflix
国内では、NetflixがBeRealの広告を活用しています。
Netflixがオリジナルで制作しているドラマ作品の広告で、予告動画と短いテキストをあわせて配信しました。
(BeReal媒体資料より)
BeRealのロゴ使用方法
BeRealのオフィシャルロゴは、以下のURLからダウンロードすることができます。同ページにロゴやサービス名の利用に関する注意事項などが書かれているので、まずはそれを確認してからダウンロードしましょう。
https://bereal.com/ja/brand-resources/
ダウンロードファイルには、正方形のロゴ「Square」や長方形のロゴ「Rectangle」などが格納されています。ロゴは黒背景か白背景の中で使用する決まりになっているため、ぞれぞれに黒背景用のもの「Black」と白背景用のもの「White」が用意されています。
ファイルにはロゴの使用ルールが書かれた「Read-Me」も格納されていますので、ロゴ使用前には必ずこちらを確認してください。
BeRealのロゴ使用上の注意点
ロゴを使用する際は、以下の項目に留意してください。
- ロゴの周囲には、他のロゴやグラフィック、画像、活字を置かず、適切な空白を確保するようにします。
- ロゴを右揃えで表示することは禁止されているため、ロゴは常に中央揃えまたは左揃えにします。サイズとスケールはコンテキストによって異なりますが、ロゴをレイアウトの幅の 1/4 以下に抑えるのが良いとされています。
- ロゴを引き伸ばしたり、反転させたり、つぶしたり、着色したり、歪めたり、切り取ったり、変更したりしてはいけません。
- ロゴの透明度や不透明度を調整してはいけません。
- ロゴに、ドロップシャドウなどのエフェクトをかけてはいけません。
- ロゴの編集やアウトライン化、再構成をしてはいけません。
BeReal表記上の注意
「BeReal.」を文中に書く場合、名前の最後にピリオド(.)を使用しないでください(単に「BeReal」と書いてください)。
※そのため、この記事ではアプリ・サービス名として「」付きで表記する場合は「BeReal.」、文中の説明ではピリオドなしで表記しています。
まとめ
Z世代を中心に人気のSNS「BeReal.」について、概要や使用方法、広告メニューなどについて解説しました。
BeRealは、通知が届いてから2秒以内に日常のありのままを撮影し、友人などに共有できるという、他にないユニークな仕組みのSNSです。広告メニューも用意があるため、ユーザーの大半を占める10~20代に効果的にアプローチしたいという場合に活用できそうです。買収したVoodoo SASの今後の投資や開発によって、ユーザー数の増加も期待できます。
SNSの運用支援を行う株式会社コムニコでは、BeReal広告の運用についても支援を行っています。BeRealを活用していきたいけれど、どのように取り組んでいくべきか悩んでいるという場合は、ぜひコムニコへご相談ください。
2018年に株式会社コムニコへ入社。コンテンツクリエイターとして、企業・自治体のSNS企画・運用・コンテンツ制作を行う。コムニコが持つ知見を広めるために編集経験を活かして「We Love Social」運営・編集・記事執筆などのコンテンツマーケティングを担当。一般社団法人SNSエキスパート協会認定講師としてSNSに関する安全で正しい知識の啓蒙にも努めている。