無料でX(Twitter)抽選できる?ランダム関数の使い方や商用利用可能なツールまとめ
X(Twitter)でプレゼントキャンペーンなどを行う際に、無料で使える抽選ツールはあるのでしょうか?
キャンペーンの開催には、プレゼント賞品の手配や広告の利用などでいろいろと費用がかかります。そのため、ツールにはできるだけ費用をかけたくないという場合も多いでしょう。
そこでこの記事では、Excelやスプレッドシートを使って無料で抽選する方法をまとめました。ほかにも、キャンペーンの仕組みの解説や、企業アカウントにおすすめのX(Twitter)キャンペーン抽選ツール、一部利用が無料のツールの紹介も行っているので、ぜひご一読ください。
X(Twitter)キャンペーンの仕組み
X(Twitter)でキャンペーンを実施する場合は、以下のような手順が必要になります。
1 | キャンペーン投稿の作成 | まずは、X(Twitter)でキャンペーンの開催を告知します。キャンペーン投稿には画像を添付すると、よりフォロワーの目につきやすくなります。 |
2 | 期間中の問い合わせ対応 | キャンペーン期間中は、キャンペーンに関する問い合わせが来ることを想定して、対応できる体制をつくりましょう。 |
3 | 応募者の収集 | リポストしている人など、キャンペーンの応募条件に従って応募者をピックアップします。 |
4 | 応募者リストの作成 | 応募者をリストにまとめます。応募条件の確認や当選者選定のために使います。 |
5 | 応募条件を満たしているかの確認 | ピックアップした応募者が、フォローなどの応募条件を満たしているかを確認します。 |
6 | 抽選 | くじ引きや抽選ツール、ランダム関数など、手動または自動で抽選を行います。 |
7 | 当選者へ送付するDMの作成 | 多くの場合、当選者にはDMを用いて知らせます。中には、自身がフォローしていない人からのDMを受け付けない設定になっていることもあるため、DMで当選通知を送る場合は、フォローを応募条件にしておく必要があります。 |
8 | 個人情報の入力フォームの作成 | 賞品の送付先などの個人情報は、情報の取り扱いに適した専用のフォームを用意し、そこに入力してもらうのがベストです。 |
9 | 当選連絡(※必要に応じて繰上げ当選連絡) | DMなどで、参加のお礼や当選のお祝いメッセージ、お届け先登録フォーム、フォーム入力期限、当選に関する注意事項などを伝えましょう。期限までに反応がなかった場合は、繰上げ当選者を選出して連絡します。 |
0 | 個人情報の管理 | 取得した個人情報の取り扱いにはルールを設け、厳重に管理しましょう。 |
11 | 賞品の梱包・発送 | 賞品を発送するときは、挨拶状も同梱すると丁寧な印象になります。思わずSNSに投稿したくなるよう、梱包の仕方を工夫してみるのもおすすめです。 |
12 | キャンペーン分析・振り返り | キャンペーンの事務局作業が落ち着いたら、データを見ながらキャンペーンの成果を振り返りましょう。やりっぱなしにせず、キャンペーンで効果的だったことや改善点を抽出して次に生かし、さらなる成果につなげることが大切です。 |
このうち、キャンペーンツールを活用することで効率化に繋げられるのが、3~6にあたる「応募者の収集」「応募者リストの作成」「応募条件を満たしているかの確認」「抽選」です。後述する「ATELU」など、使用するツールによっては、DMの送付まで自動化することができます。
このうち、「抽選」はExcelやGoogleスプレッドシートの関数を使うこともできます。
ExcelやGoogleスプレッドシートで抽選に使える関数
くじ引きの様子を動画で撮影し、抽選をコンテンツにすることもできますが、ExcelやGoogleスプレッドシートで関数を用いることで公平な「抽選」を行うこともできます。
応募者収集にツールを使わない場合は、手作業で応募者リストを作成する必要があるため、応募者100名以下のキャンペーンでは特におすすめの方法です。たとえばイラストレーターなどの個人が実施するような場合はこのような手法でコストをかけずにキャンペーン抽選を行うのがよいでしょう。
その1:スプレッドシートで「範囲をランダム化」
Googleスプレッドシートでは、関数を使わなくてもセルの中身をランダムに並べ替えて抽選を行うことができます。
①まず、応募者リスト(抽選対象となる人のリスト)の隣の列に番号を振ります。
②番号部分をすべて選択して、右クリック→「セルでの他の操作項目を表示」→「範囲をランダム化」を選択します。
③以下のように、番号がランダムで並び変わります。順位の上から、当選人数と同じ順位までを当選者とします。繰り上げ当選が必要になった場合は、次の順位から繰り上げていくと便利です。
その2:スプレッドシートで、関数を使ってランダムに番号を振る
関数を使って、対象者にランダムな番号を与え、番号の上から当選者を決める方法もあります。
氏名の隣の列に次の式を入力すると、図のように番号を振ることができます。数字部分には、抽選対象となる人の数を入力してください。
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=SORT(SEQUENCE(10),RANDARRAY(10),)
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SEQUENCE関数で連続した整数を生成、RANDARRAY関数で0以上1以下の乱数を生成し、SORT関数で乱数に基づいた並べ替えを行って、整数の方のみを表示しています。結果は随時変化するので、結果を固定したい場合は数字をコピーして右クリック→「特殊貼り付け」→「値のみ貼り付け」を行ってください。
順位の上から、当選人数と同じ順位までを当選者とします。繰り上げ当選が必要になった場合は、次の順位から繰り上げていくと便利です。
その3:Excelで、関数を使ってランダムに番号を振る
その2と同様の抽選をExcelで行う場合は、RAND 関数と RANK.EQ 関数を使って以下のように実現できます。
①空いたセルに以下の式を入力し、RAND 関数で応募者の数だけ0以上1以下の乱数を生成します。
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=RAND()
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②乱数の値は随時変化するので、値を固定するためにコピーして「貼り付け」→「値」を選んで貼り付けます。次に、 RANK.EQ 関数を使って、乱数の大きい方から基準に順位付けを行います。
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=RANK.EQ([順位付けする乱数],[乱数の参照範囲])
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順位の上から、当選人数と同じ順位までを当選者とします。繰り上げ当選が必要になった場合は、次の順位から繰り上げていくと便利です。
企業アカウントなど商用利用可能なおすすめツール
応募者が多く集まる企業アカウントのキャンペーンであれば、有料ツールを利用して効率化を図るのがおすすめです。
以下に、X(Twitter)で使えるキャンペーンツールをご紹介しますので、ぜひ検討してみてください。
■ATELU(株式会社コムニコ)
https://www.comnico.jp/products/atelu/jp
▶︎資料ダウンロード・問い合わせ
企業のSNSマーケティングを支援するコムニコは、豊富な運用支援実績から多数のキャンペーン運用・実施を行ってきました。その経験から「ATELU」では、キャンペーン担当者が求める機能を揃えているのが特徴です。
たとえば、ATELUは応募者の細かなフィルタリングが可能で、その応募者が過去に実施したキャンペーンで何回当選しているか、懸賞BOTではないかなど、アカウントで定めたルールに沿って設定を行うことができます。
抽選作業以外にも、応募収集やDM当選連絡などが自動化できるため、キャンペーン実施にかかる時間を6割削減できたという実績も。
対応しているキャンペーンの幅も広く、フォロー&リポスト/引用ポスト、フォロー&ハッシュタグ投稿などさまざまな応募条件のキャンペーンや、インスタントウィンにも対応しています。Instagram投稿キャンペーンやフォトコンテストにも対応しています。
チャットによるサポートも利用できるため、初めてキャンペーンを実施する方にもおすすめのツールです。
■キャンつく(株式会社ピクルス)
対象SNSやキャンペーンの種類によってツールが分かれており、X(Twitter)用のツールは、「X版」「Xインスタントウィン」「X診断キャンペーン」の3つがあります。
X版は、ハッシュタグ、リポスト、いいねキャンペーン用のツールです。主に、予約投稿、応募データの収集と管理、抽選、レポート、DMの一斉送信、個人情報取得フォームの作成などの機能が利用できます。
Xインスタントウィンは、X上で実施するインスタントウィンキャンペーンをサポートするツールです。応募データの収集、応募者に「当たり/ハズレ」の結果を自動でポスト、当選者へはフォームURLの自動DM送信をすべて自動で行います。日別に最大当選人数を設定することもできます。
X診断キャンペーンは、売上UPを狙ったXキャンペーンをサポート。アカウントをフォローして診断コンテンツを体験後、診断結果をシェアしてもらうようなキャンペーンを実施することができます。ターゲットが「知りたい」と思っている内容を提供することで、狙ったターゲットの応募が見込めます。
■echoes(アライドアーキテクツ株式会社)
https://service.aainc.co.jp/product/echoes/
インスタントウィンと事後抽選の両方に対応しています。機能としては、参加者リストやレポートの作成、検索・タイムラインに表示されない「シークレットリプライ」形式でのリプライなどがあります。
キャンペーンの管理や自動化のほか、UGC(User Generated Content)の収集や投稿管理、フォロワー数の増減やキャンペーンの成果などをグラフで確認できるダッシュボードなども備えています。キャンペーン以外にも、適用範囲の広いツールと言えるでしょう。
■OWNLY(スマートシェア株式会社)
https://www.ownly.jp/sns_campaign
インスタントウィンやフォロー&リポストキャンペーン、投稿キャンペーンなどのほか、マストバイのレシート投稿キャンペーン、ユーザーに好きな商品を選んで投稿してもらうキャンペーン、クイズ・診断を使ったキャンペーンなど、直接購買につながるキャンペーンやユニークなキャンペーンを開催しやすい機能を備えています。これらは、定額の費用で利用し放題になっており、いろいろなキャンペーンを精力的に実施したい企業におすすめです。
■giftee(株式会社ギフティ)
https://giftee.biz/purposes/twitter/
インスタントウィンに特化したキャンペーンツールで、抽選からデジタルギフトの付与まで一気通貫でできるようになっています。応募条件は、「アカウントフォロー」「リツイート」「ハッシュタグ投稿」などから自由に組み合わせて設定することが可能。また、デジタルギフトをメインで提供している企業が運営しているツールであるため、賞品は1000種類以上のラインナップから選べます。
自社プロダクトを賞品にしない、できない企業であれば、手軽にデジタルギフトが用意できることがメリットです。
■Belugaキャンペーン(ユニークビジョン株式会社)
https://www.uniquevision.co.jp/service/beluga-campaign/
インスタントウィンキャンペーンの実施のほか、通常のキャンペーンを実施する際に必要なフォローチェックや抽選、当選者へのDM配信、不正を行うアカウントの判定などができます。
キャンペーンのほか、特定ポストのリポストやいいね、特定ハッシュタグのポストに自動返信するインスタントリプライの機能や、特定ポストのリポストやいいね、特定ハッシュタグのポストへ、時間を指定して返信するリマインダーの機能など、いろいろな自動返信機能がついています。キャンペーンを実施したいという目的に加えて、ユーザーとコミュニケーションをとりたいけれど、時間や人手が足りないといった課題がある企業にはおすすめのツールです。
■RTWIN(株式会社NONAME Produce)
https://n2p.co.jp/birdcall/rtwin/
インスタントウィンキャンペーンに特化したツール。キャンペーン投稿の予約、当選上限や当選確率の設定、応募者や当選者のリスト化が可能です。また、カンバセーショナルカードやクイズ・診断などのカスタマイズもできるようになっています。
キャンペーンの実施に際しては、キャンペーンの仕組みとシステム仕様の両方を把握したディレクターがサポートしてくれます。
一部無料の抽選ツール
キャンペーン応募者収集のためにはXのAPIを使用する必要があります。現在は、X API活用のために高額な利用料金がかかるため、無料で使える抽選ツールはほとんどありません。しかし、一部の機能が無料の範囲で使えるツールはありますので、簡単にご紹介します。ただし、企業アカウントで抽選作業を行いたい場合に商用利用ができなかったり、トラブル発生時のサポートが得られない可能性があるので注意しましょう。
■あたれら2号
https://atarela2.herokuapp.com/
個人が運営しているキャンペーンツールです。応募者情報の取得や抽選などが可能です。機能は無料で提供されていますが、トラブルについては「一切の責任を負いかねます」との記載があります。また、カンパの募集としてAmazonのwishlistを公開しています。
■あたるってぃー
https://atalottery.irucabot.com/
こちらは、一部無料の抽選ツールです。「リポスト抽選機能」「いいね抽選機能」などが無料で利用できます。「リプライ抽選機能」や「飲用抽選機能」は、「パトロン」という有料会員になることで利用できるようになります。こちらもトラブルには対応していません。
ほかに、X APIの有料化で、キャンペーンツールとしての利用が実質不可能になっているツールもあります。
・RouletteX:XのAPIの有料化により、フォロワー取得、リツイート取得、ハッシュタグ取得ができなくなっています。
・tweetdraw
・抽選ったー:2023年4月に、APIの仕様変更によるサービス終了が決定しました。
まとめ
この記事では、ExcelやGoogleスプレッドシートの関数を活用した抽選方法やキャンペーンで活用できるツールをまとめました。クリエイターなどの個人がプレゼントキャンペーンを実施する場合に使える無料ツールを利用することもできそうです。しかし、企業がビジネスでキャンペーンを実施する場合は、いろいろな機能やサポートなどがあり、商用可能な有料ツールを活用することを推奨します。注目度が高まるキャンペーン実施時のトラブルは、ブランドイメージ低下につながりかねません。そのため、トラブルを抑えてミスなく安全に実施することができる有料ツールを活用すると良いでしょう。
有料ツールはさまざまな企業が提供しており、費用感も多岐にわたるので、自社の予算ややりたいことに合ったツールを検討してみてはいかがでしょうか。
コムニコが提供しているSNSキャンペーン効率化ツール「ATELU」は、X(Twitter)のほか、Instagramにも対応しており、これまでに累計11,000件のキャンペーンを実施しています(2024年5月時点)。気になる方はぜひ一度お問い合わせください。
※記事内で紹介したツールは機能の追加や変更が行われている可能性があります。最新の情報については、各社に直接お問い合わせください。
2018年に株式会社コムニコへ入社。コンテンツクリエイターとして、企業・自治体のSNS企画・運用・コンテンツ制作を行う。コムニコが持つ知見を広めるために編集経験を活かして「We Love Social」運営・編集・記事執筆などのコンテンツマーケティングを担当。一般社団法人SNSエキスパート協会認定講師としてSNSに関する安全で正しい知識の啓蒙にも努めている。