前回は、Twitter投稿コンテンツ作成(ライティング)のコツをご紹介しました。第4回のテーマは「Instagram」です。「広告」や「インフルエンサーマーケティング」などさまざまなSNSマーケティング施策が活発なSNSですが、当連載では「アカウント投稿」をテーマにご紹介します。今回も、企業アカウント運用担当者のみなさんのご参考になれば幸いです。まずはInstagramのプロフィールや位置づけなどから見ていきましょう。
Instagramのプロフィール
【基本プロフィール】
日本でのサービス開始 | 2010年10月 |
国内月間アクティブユーザー数 | 3,300万人(2019年6月発表) |
月間アクティブ率 | 84.7% |
ユーザー層 | 10代と20代が多め、女性が半数以上 |
アカウント作成ルール | 13歳以上・匿名可・複数作成可(最大5つまで) |
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投稿予約 |
一部のサードパーティー製SNS運用管理ツールで可能 |
投稿頻度 | 1日1回程度(ネタが豊富で継続できるなら1日2~3回でも可) |
文字数 | 1投稿(キャプション)あたり2,200文字まで |
画像・動画 | 必須 ※ストーリーズの「タイプモード」に限り、文字のみの投稿が可能 |
ハッシュタグ | 1投稿あたり30個まで。厳選したものを必ず付けることを推奨 |
世界から見たInstagram
2010年10月にサービスを開始したInstagramは、2012年にFacebookに買収され、その傘下に入りました。全世界のMAUは10億人(2018年6月時点)で、順調に増えています。
参考:https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1901/31/news074.html
近年は、24時間で消えるInstagramストーリーズの人気も高まっており、DAU(ストーリーズ)は4億人に上ります。さらに広告収入も好調で、Facebook社の売上貢献につながっているといえるでしょう。
Instagramは画像・動画メインのSNSであることから「言葉の壁」が低く、国境を越えてフォローや「いいね!」を交わす傾向があります。また、たとえばサッカーなどスポーツの試合を観戦しながらSNSを楽しむ場合、日本ではTwitterを使うユーザーが多いのですが、海外はInstagramを使うユーザーが多いようです。
日本におけるInstagram
日本では2017年にInstagramブームが起き流行語大賞に「インスタ映え」が選ばれるなど人気に拍車がかかり、2018年9月時点で日本国内のMAUは2,900万を超えました。約1年で900万人増えたことになり、他の主要SNSと比較しても顕著な伸びを見せています。※2019年6月に、国内の月間アクティブアカウント数(MAA)は3,300万と発表されました。利用者層は、「若い女性が多い」イメージを持っている人もまだ多いようですが、調査によると、男性が全体の43%を占めているそうです(出典:カンタージャパンによるFacebook委託調査、2018年5-6月)。
また、Instagramストーリーズは日本でも利用者が順調に増えており、現在ではデイリーアクティブアカウントの70%がストーリーズを使っているそうです。現在日本のInstagramユーザーが投稿するストーリーズの数は1日約700万件で、約2年間で20倍に増加(2016年9月と2018年9月の比較)したとFacebook社は述べています。
引用:https://ja.newsroom.fb.com/news/2018/11/japan_maaupdate/
Instagram投稿のコツ
上述したような特長などを考慮した上で、Instagram投稿を作成する際のコツをご紹介します。
■ハッシュタグ(#)
Instagramでは、4人に1人のユーザーがハッシュタグ検索で情報を入手しているそうです。また、2017年12月からInstagramでは「ハッシュタグのフォロー」が可能になっています。これらのことからも、他のSNS以上にInstagramではハッシュタグが重要であると心得るべきでしょう。
ハッシュタグは1投稿あたり30個まで付けることができますので、よく厳選して最大数付けることがお勧めです。まずは以下3つのテーマを網羅するようにハッシュタグ候補を挙げてみましょう。
<小テーマ>アカウントに関するもの
・自社のブランド名、商品名、サービス名
<中テーマ>投稿に関するもの
・画像/動画/テキストに関連するもの
<大テーマ>広く認知されているものやオリジナルのものなど
・Instagramならではのもの(○○活、○○部、○○グラム、等)
・自社のターゲットユーザーがよく使っているハッシュタグ
・自社のターゲットユーザーに影響力があると考えられるユーザー(インフルエンサー)がよく使っているハッシュタグ
・自社で作ったオリジナルハッシュタグ
候補として選んだハッシュタグの「投稿数」や「トップ投稿」にも目を通しましょう。投稿数が非常に多く「トップ投稿」に食い込むのが難しそうなハッシュタグばかりにならないよう、バランスよく選ぶのが大切です。
自社でハッシュタグを探すのが難しいと感じる場合は、各社が提供しているハッシュタグ検索・レコメンドツールを活用するのも手です。
さらに、投稿するたびにハッシュタグの付け忘れを防ぐため「必ず投稿に付けるハッシュタグリスト」をつくっておくのもお勧めです。
■縦型動画(ストーリーズ/IGTV)
上述したように、ストーリーズ人気は個人アカウントによる投稿だけにとどまりません。企業アカウントも、フィードだけでなくストーリーズの活用にも力を入れるべきでしょう。さらにいえば、静止画以上に「動画(縦型動画)」に注目が集まっています。Facebook社によると「ユーザーはニュースフィードと比べ、50%速い速度でストーリーズを見ている。最初の数秒で閲覧者の興味を引く仕掛け作りが大切だ」とのことなので、参考にしてみてください。
まとめ
Instagramは、なんといっても「ハッシュタグ」が重要なSNS。小・中・大テーマからバランスよく、最大30個まで厳選したハッシュタグを必ず付けて投稿しましょう。フィードだけでなくストーリーズの活用(特に動画)もお忘れなく!
次回は、SNSライティングのネタ探しから校正・校閲に至るまで、SNS運用担当者がすぐに使える便利な情報をまとめてご紹介していきます。どうぞお楽しみに。
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Instagram運用をもっと戦略的に。
Instagramのフィード投稿だけでなくストーリーズについても、アクション、リーチ、インプレッションなどの数値を分析し、その結果を次に生かせるようなSNS投稿管理ツールの導入もお勧めです。
コムニコが提供するSNS投稿管理ツール「コムニコ マーケティングスイート」では、Instagramのフィードおよびストーリーズの投稿分析を簡単・スムーズに行なえます。
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東京大学 文学部卒。中学高校教諭第一免許状(国語)取得。
外資系IT企業にて、技術者向け研修や資格試験の立上げ、教材作成、講師育成、講義などを担当。その後はマーケティング、パートナービジネス部門などを歴任。
2013年にコムニコに入社。数多くの企業のSNSマーケティングを支援することで得た豊富な知見とノウハウを積極的に発信し、SNSマーケティングの正しい知識の啓蒙や業界発展に努めている。
2016年11月、一般社団法人SNSエキスパート協会代表理事に就任し、「SNSエキスパート検定」講座/試験の実施を通して、SNSマーケティングの正しい知識を持つ人材育成にも努めている。
<著書>
『ファンを獲得! Facebook投稿ノウハウ』(翔泳社・共著)
<メディア掲載・寄稿実績>
フジテレビ「ノンストップ!」内コーナー「井戸端Q~SNS炎上~」
ZDNet Japan 連載「ざっくりわかるSNSマーケティング入門」
ZDNet Japan 連載「ざっくり解決!SNS担当者お悩み相談室」
ZDNet Japan 連載「炎上から会社を、社員を守る! SNSリスクマネジメント講座」
Web担当者Forum「SNS運用に役立つ投稿事例&プロが教える企画・アイデアの作り方」
Web担当者Forum「ステップ・バイ・ステップで始める! 企業のInstagramマーケティング」