マーケティングにおける認知から購買まで幅広くカバーできるツールとして、多くのユーザーがアカウントを開設・運用するInstagram。アカウントを開設したはいいものの、なかなかフォロワーが増えずに困っている担当者様も多いのではないでしょうか。
本記事では、企業アカウントやクリエイターがフォロワー数を増やすための方法を詳しく解説しています。フォロワー数が伸びずに悩んでいる方や、これからInstagramを活用される方は、ぜひ参考にしてみてください。

インスタ運用はフォロワー獲得から始まる
InstagramをはじめとしたSNS運用において「フォロワーを増やすこと」は、とても重要な第一ステップです。
練りに練った渾身の投稿であっても、フォロワー(ファン)がいなければ、SNSの性質上閲覧数を伸ばすことが困難です。そのためまずはフォロワーを集めることが重要です。
運用開始してからもフォロワーの離脱を防ぎ、フォロワーを集め続ける努力をするということがSNS運用においては欠かせないこととなっています。
フォロワーを増やすことによって、新しいユーザーに対してアカウントを知ってもらう機会が増えていきます。シェア機能が弱いInstagramにおいては特に、Instagramからおすすめしてもらうユーザーになる(=アルゴリズム優位になる)必要があるのです。
Instagramフォロワーを増加させるには
どれだけ考え抜いてInstagram運用をしたとしても、フォロワーの離脱を防ぐことは難しいのが実情です。しかし、新規フォロー数が離脱数以上となっていれば、フォロワーを増加させることができます。
例えば、図で示したように、緑の新規フォロー数のグラフが赤の離脱数を上回っている時はフォロワーが増加している状態です。しかし、新規フォロワーが増えていても、離脱数が同等かそれ以上になっている場合はフォロワー数が横ばいか減少することになります。
つまり、フォロワーを増やすためには大きく2つのアクションが考えられるということです。
- 新規フォロワーを増やすアクション
- 既存フォロワーのフォロー解除を減らすアクション
フォロワー数の増減はInstagramインサイトから確認することができます。重要な分析指標のひとつとして、定期的に確認しておくようにしましょう。
参考記事:【2024年版】Instagramインサイトの分析・解析方法を徹底解説
Instagram投稿機能を理解する
具体的にInstagramフォロワーを増やすためのアクションを解説する前に、Instagramの各投稿機能を理解しておく必要があります。
フィード | ストーリーズ | ライブ | リール | |
投稿が届く相手 |
主に既存フォロワー |
主に既存フォロワー +プロフィールを訪れた新規ユーザー |
主に既存フォロワー +プロフィールを訪れた新規ユーザー |
主にフォロワー外の新規ユーザー +既存フォロワー |
使い方例 |
何を発信するアカウントかストックする投稿 |
フォロワーとのコミュニケーションやお知らせ | フォロワーとのコミュニケーション | まだアカウントをフォローしていない人にアカウントを知ってもらうための投稿 |
Instagram各種投稿機能を理解して使い分けることで、効率よくフォロワーを増やしていくことが可能となるのです。
投稿が多ければもちろん、多くのユーザーにリーチする可能性が高くなりますが、目的に合った使い方ができていないと、「成果が得られず、工数に見合わない」ということもあるのです。自社のアカウントに何が不足していて、どんなアクションが必要か考えて運用していくことの大切さがよくわかります。
1.新規フォロワーを獲得するために「リール」を活用しよう
リールタブでは、主に「まだフォロワーになっていない」人にコンテンツを届けることができます。そのため、新しいオーディエンスにリーチし、新規フォロワーを獲得するためにはリール活用が重要です。
ここでポイントとなるのは、リールを見るユーザーはまだあなたのアカウントを知らないということです。そのため、誰が見ても分かりやすいコンテンツが好まれやすく、いいねやシェア、コメントなどのエンゲージの高まりから拡散される傾向があります。
ただし、ここで覚えておきたいのは再生数≠フォロワー増ということ。沢山再生されたとしても、関連性が薄いとフォロワーは増えない場合もあります。リールのアルゴリズムについても解説しておきましょう。
2024年4月30日に発表されたリールのアルゴリズムによると、アカウント規模の大小に関わらず同じ評価オークションプロセスを経てリーチが拡大するようになりました。(この変更によるフォロワーの多いアカウントへの影響はありません)
投稿されたリールは、小さなカテゴリで評価され、少しずつ拡大して多くのオーディエンスへリーチします。
リールで重要となるのは、「他人の創作意欲を刺激して新しいコンテンツを生み出すことができたか」です。そのため、リポストコンテンツは制限され、オリジナルコンテンツが優先されるようになります。
リールで重要なシグナルと優先順位は以下の通りです。
1.本人のアクティビティ
利用者本人が最近「いいね!」、保存、再シェア、コメントをしたり、反応を示したりしたリール動画などです。こうしたシグナルは、ユーザーが興味をもつであろう、関連性が高そうなコンテンツ学習につながっています。
2.投稿者とのやり取りの履歴
発見タブの場合と同様、たいていの動画はフォローしていない見ず知らずの人が作成したものがレコメンドされます。しかし、関わりを持ったことがある投稿者の場合は、その投稿者の投稿に対するおおまかな興味の度合いを判断できます。これにより、本人が知らないユーザーが作った動画だったとしても、その投稿者と過去に交流があれば、投稿者がシェアしたコンテンツにどれだけ興味を持っているか判断しています。
3.リール動画に関する情報
動画のコンテンツに関するシグナルです。動画で使われているオーディオトラックやビジュアルなど、動画内のコンテンツのシグナルや人気度に関するシグナルです。
4.投稿者に関する情報
広い範囲の投稿者から魅力的なコンテンツを探し出し、誰もがオーディエンスを見つけるチャンスを得られるように、フォロワー数やエンゲージメントレベルといった人気度のシグナルを考慮しています。
参考記事:【2024年最新】Instagramのアルゴリズムを理解しよう
2.フォローのきっかけとなる「プロフィール/アカウント名」を整える
Instagramによると、ユーザーはほとんどの場合フォロー前にプロフィールを経由しています。フォロー解除の際は、フォローリストからアカウント名しか見えない状態で解除されています。
つまり、プロフィール画面やアカウント名は分かりやすく情報をまとめることが求められます。プロフィール画面は「誰がみても分かりやすい・活動を象徴」した紹介文と、対応するフィード投稿をピン留めして活用すると良いでしょう。
さらに、フォローしようとプロフィールに遷移した際、ストーリーズ投稿をしているとわかる虹色の輪が見えていることで「アカウントがアクティブである」ことを示すことができます。ユーザーは、どれだけ気になる情報を投稿しているアカウントであっても、アクティブでないアカウントのフォローを躊躇する傾向にあるようです。
ストーリーズを活用して、アカウントをアクティブに保つ工夫もしておきましょう。フィードやリールよりも、ストーリーズだと手軽に更新できそうです。
3.既存フォロワーが満足するコンテンツをフィード・ストーリーズ・ライブで届ける
ユーザーがアカウントをフォローする理由のひとつは、興味のあるコンテンツを発信しているからではないでしょうか。たとえば、夏野菜レシピのリールを見て、料理レシピを知りたいと思ってアカウントをフォローなど。きっかけになる事柄はリール投稿やハッシュタグ検索、広告、キャンペーンなど様々考えられますが、興味のない情報や見たくないコンテンツ発信があれば、フォロー解除のきっかけになります。
既存フォロワーがどんな人で、どんなコンテンツを見たいと思っているのかを考えることは、Instagramアルゴリズムに左右する重要なシグナルを貯めることにもつながります。
そのためにおすすめしたいのは、自分のアカウントのフォロワーを理解することです。
コンテンツのフォーマットや投稿ジャンルによってエンゲージメントがどれだけ取れているか分析してみましょう。投稿後早いタイミングでのアクションもシグナルの重要な要素ですから、フォロワーのアクティブな時間を確認してアクションをもらいやすい投稿時間を検討します。
企業アカウントなどでPCからチェックしたい場合や競合アカウントを参考にしたり、分析を自動化したりして効率化を図りたい場合は、「コムニコ マーケティングスイート」などのInstagram運用管理・分析ができるツールも検討してみてください。
4. 双方向コミュニケーションでフォロワーの記憶に残るアカウントになる
Instagramはユーザー同士のコミュニケーションの場です。そのため、フォロワーと積極的にDMやコメントでコミュニケーションすることはアルゴリズム上重要なシグナルを貯めることにもつながります。
コミュニケーションをとることで得られる利点は大きく2点あります。
- アルゴリズム上優先されやすくなり、おすすめ掲載されるアカウントになる
- 関係性ができ、フォロー解除されにくいアカウントになる
もちろん、この限りではありませんが、フォロワーの記憶に残るアカウントであれば、友人が求めるアカウントだと思い出してシェアしてもらう可能性もありますし、企業アカウントであれば購買や採用につながる第一想起となるでしょう。
いいね、コメント返信、DM返信、質問箱へのストーリーズでの回答など、様々な1to1コミュニケーションがありますが、昨今、フィード投稿やライブ配信などのコメントを起点としたDM上でのInstagramチャットボットツールの活用施策に注目が集まっています。
「autou(オウトウ)」などのInstagramチャットボットツールであれば、コメントへのお礼やECページへのURL紹介、限定クーポン配布、抽選キャンペーンなどで活用いただけます。
ご活用いただいたホテルブランド「OMO by 星野リゾート」様の事例では、目的としていた動画の再生数だけではなく、宿泊スペシャルプラン予約数が約9倍になるという成果がありました。
Instagram外から集客する
お金をかけずにフォロワーを増やす方法として、Instagramの外から集客することも検討しましょう。
自社で集めた会員や来店してくれたお客さんなど、利用可能な自社資産を存分に活用しましょう。
- 自社のウェブサイトやECサイトでアカウントを案内
- メルマガ会員に対してアカウントを案内
- 自社アプリや他のSNS、LINEなどでアカウントを案内
- 商品パッケージにアカウントの案内を入れる
- ショップカードや名刺などにQRコードを入れる
- (店舗がある場合は)来店した人にフォローを促すポップを掲示する
- (店舗がある場合は)フォローしてくれた方にクーポンなどを進呈する
- イベント会場でアカウントを案内しフォローを促す など
重要度の高い施策は、飲食店なら店内、ECサイトならサイト内、日用品なら商品パッケージなど、もっとも多くの顧客と接点を持てる場所でのアプローチです。接点を持った時点で、すでに関心を持って訪れてくれているはずなので、効果的にアプローチを行い、フォロワーに繋げましょう。
Instagramにおすすめされる「発見タブ」
Instagramには、利用者が新しいアカウントを見つけるための「発見タブ」があります。発見タブには、自分がフォローしていないアカウントで、Instagramから「興味関心がある」と判断されたコンテンツが掲載されます。
参考記事:Instagramアルゴリズムを理解しよう>発見タブのアルゴリズムより
発見タブで重要なシグナルと優先度
- 投稿の人気度
投稿が「いいね」、コメント、シェア、保存された数とそれらのエンゲージメントの初速を重要なシグナルとして判断されています。 - 発見タブでのアクション
Instagramユーザーが過去に発見タブで「いいね」、保存、シェア、コメントした投稿と似たコンテンツが表示されます。発見タブに好みの投稿を表示させたい場合は、発見タブで気になった投稿へのアクションを行うことで、Instagram上で好みの情報がおすすめされるようになります。 - やりとりした履歴
発見タブに表示されるコンテンツのほとんどはフォローしていないアカウントの投稿ですが、過去にコメントやDMなどでコミュニケーションしたことがあれば優先的におすすめコンテンツとして表示されます。 - 投稿者の人気度
コンテンツを投稿した人が直近数週間で他の利用者からアクションされている場合、人気であると判断されます。
発見タブに表示されない投稿
問題のあるコンテンツに遭遇することを防ぐため、コミュニティガイドラインに加えて、おすすめのガイドラインが用意されています。おすすめのガイドラインに沿っていなくてもInstagramへ投稿することは可能ですが、発見タブにおすすめとして表示されることはありません。以下に例を挙げます。
- 格闘などの暴力を描写しているコンテンツ
- 性的表現を示唆するコンテンツ
- 規制対象商品(タバコ、電子タバコ、医薬品など)の使用を描写しているコンテンツ
参考:https://help.instagram.com/313829416281232
まとめ
Instagram運用で指標となることが多い「フォロワー」をどう増やしていくか解説しました。
フォロワーを増やすためには、新規ユーザーにリーチしてフォロワーになってもらうための施策だけではなく、フォロー解除させない施策がいかに重要かお分かりいただけたのではないでしょうか。
とはいえ、企業のSNS担当者は専任で担当していることは少なく、マーケティングや採用施策のひとつとしてInstagram活用しているのが一般的です。We Love Socialを運営する株式会社コムニコでは、InstagramをはじめとしたSNSの運用代行を行っています。お困りごとがあれば、ぜひご相談ください。
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2018年に株式会社コムニコへ入社。コンテンツクリエイターとして、企業・自治体のSNS企画・運用・コンテンツ制作を行う。コムニコが持つ知見を広めるために編集経験を活かして「We Love Social」運営・編集・記事執筆などのコンテンツマーケティングを担当。一般社団法人SNSエキスパート協会認定講師としてSNSに関する安全で正しい知識の啓蒙にも努めている。