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現代の炎上リスクをどう防ぐ?〜Z世代の特徴や今後気を付けるべきSNS投稿ジャンルを解説〜

【Z世代が解説!】現代のSNS炎上リスクをどう防ぐ?

XやTikTok、InstagramなどのSNS運用をしていく上で気になる「炎上」。企業のSNS活用が当たり前となり、リスクとして捉えているご担当者様も少なくないでしょう。
2001年生まれのZ世代である筆者は、SNSマーケティングを支援する株式会社コムニコに入社し、SNS炎上について収集・分析をしています。さまざまな炎上事例を分析する中で、世代間のSNSリテラシーへの違いに気づきました。特にZ世代と呼ばれる若年層において、理解を深めることで、マーケティングへの活用やリスク管理ができるのではないかと考えています。

この記事では、Z世代を理解した上で適切にSNSを活用していくために、当事者でもある筆者が「SNS炎上」について、Z世代目線で解説します。

Z世代とは

まず、私たちZ世代について解説します。
Z世代とは、若年層のことで一般的には1995〜2010年生まれ(2023年現在12〜28歳)を指します。

 

Z世代

年代

1995~2010年生まれ

情報収集手段

SNS・インターネット中心

消費

・安価な類似商品を買う
・シビアに時間をかけて検討

価値観

・多様性(働き方、ジェンダー、生き方)の許容
・アイデンティティ(自分らしさ+自分の価値)重視
・タイムパフォーマンス重視
・現実的
・社会問題を自分事化

従来、テレビや新聞などのマスメディアが情報収集手段と言われてきました。50代、60代においては赤い棒グラフで示された「テレビの視聴時間」が多いことが分かります。しかし、Z世代といわれる10代-20代においては、SNSやインターネットの利用時間が増えています。

media-time参考:令和4年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査

若年層において特に、テレビなどのマスメディアよりもSNSの影響力が高まっており、現在主流の情報収集手段となっていることがお分かりいただけたと思います。

SNSネイティブであるZ世代の特徴とは

では、そんな私たちZ世代の特徴をもう少し深掘りしてみましょう。Z世代の特徴は大きく2点挙げられます。

  1. SNSが日常の一部=SNSネイティブ
  2. 現実的に経済・環境など社会問題と向き合う

いまや国民の大多数が活用するようになったSNSですが、2008年にTwitterやFacebookの日本語版、2010年にInstagramが誕生したことをご存知でしょうか。

sns-rekishi

前の章でZ世代と呼ばれる世代が「1995~2010年生まれが中心」とお伝えしました。つまり、Z世代が物心つく頃、あるいは、スマホやタブレットを利用するような年代にはSNSがあったということです。

そうしてSNSによって日常的に多様な価値観に触れ、ジェンダーや人種などの多様性を許容することに抵抗がなく、自分のアイデンティティを大切にするのがZ世代の特徴です。
また、情報であふれたSNSから情報の取捨選択や精査することがZ世代においては特に重要です。できるだけ多くの情報を得るために、タイムパフォーマンス(タイパ)のいいコンテンツを重視する傾向もあります。タイムパフォーマンスとは、時間対効果のことでZ世代が大切にしている価値観のひとつです。

そして、経済や環境など社会問題に向き合ってきた世代でもあります。経済的不安がある世の中で生きてきたことによって、お金の消費は慎重で保守的であり、自分が価値を感じる「コト」や「モノ」にお金や時間を使う傾向があります。

SNSと日常が密接した中で生活してきており、バズによって誰もが突然有名人になれる可能性があるため、そうしたSNS上での反応を「自分の価値」であると考えている若者も少なからずいます。

SNS炎上リスク最新動向

SNSマーケティングを行う株式会社コムニコでは、2019年からSNS炎上事件を収集・分析しています。以下内容を含む批判的な言及・引用投稿が多い投稿を「炎上」として炎上収集の定義としています。

  • ネットニュースになったもの
  • トレンドキーワードになったもの
  • エアリプ(空中リプライ・暗に言及しているもの)が多いもの
  • 引用で批判が多いもの
  • 批判リプライ・コメントが多いもの

※観測した炎上についてはカテゴリ分けした後、ソーシャルリスニングツールを用いて言及数などを割り出し分析しています。

 ■2023年1月から9月までの最新炎上データ

 

炎上カテゴリ

言及数平均

発生件数

1

差別(人種差別、地域差別、職業差別)

123,017

12

2

政治

88,058

21

3

思想

49,368

43

4

セクシャル
(みだらな話題、LGBTなどジェンダー、性差別など)

32,392

9

5

リテラシー(知識や配慮が足りない場合)

23,166

83

2023年1月から9月までの最新炎上データを確認すると、「差別」に関する言及数が多いことが分かります。「差別」と同じように発生件数に対して言及数が多い内容が4位のLGBTQなどジェンダーを含む問題となっています。

2位の政治に関する内容は、報道されやすく、その結果SNS上での言及も伸びる傾向があります。

 

炎上業界

発生件数

1

芸能(テレビタレント・モデルなど)

25

2

公務(政治家・自治体・政府発表など)

20

3

サービス

17

4

インフルエンサー(主にSNS上で活躍する有名人)

13

5

飲食サービス業(飲食店)

11

炎上業界別に発生件数を確認すると、ネットニュースなどで報道されやすい芸能人や政治家、インフルエンサーによる炎上が多く観測されています。サービス業では、配慮のないPR広告を行ったために炎上した事例が目立ちました。2023年1月〜3月にかけて、飲食店での迷惑動画に関する炎上が多発し、発生件数が増えています。

■SNS炎上は、Z世代だけが気をつければいい?

もちろん、上記データの中には、Z世代によるSNS炎上事案もありますが、調査結果を見て分かる通り、主軸となっているわけではありません。むしろ、差別やセクシャルに関する問題は、Z世代の感覚からすると「ありえない」事例も多いので後ほど「炎上に注意したい投稿ジャンル」として解説します。

とはいえ、Z世代によるSNS炎上事例がどんなものか気になる方もいらっしゃるかもしれません。以下に一部抜粋して記載します。

Z世代による炎上事例(抜粋)

  • TikTok動画を撮影するためにテーマパークの撮影スポットを占領
  • テーマパークでの過激なハロウィン仮装
  • 人気YouTuberによる過激な発言
  • 飲食店で備え付け醤油差しを「舐める」迷惑動画撮影 など

説明した通り、Z世代の中には「バズる、反応が多いことが自分の評価であり、価値やアイデンティティであると感じている」人もいます。そのため、「普通の人がやらないことをわざとやっている自分」を見せることで注目を集め、過激なことで有名になろうとしているのかもしれません。

また、Z世代では、SNSのある生活が当たり前であり、媒体社による未成年を守る仕組み上「非公開アカウント(鍵アカウント)」からSNSをスタートする場合も一般的です。そのため、仲の良い友達しか見ていないつもりで悪ふざけの投稿してしまうのではないでしょうか。

炎上に注意したい投稿ジャンル3選

Z世代による炎上事例もあることを紹介しましたが、炎上事例の中にはZ世代では起こり得ない炎上事例も多数見受けられます。株式会社コムニコが収集・分析してきたSNS炎上事例の中から、Z世代である筆者が影響度が高いと考えている炎上カテゴリを紹介します。

■ジェンダーにまつわる問題ではないか

たとえば、「女性が多い会議は時間がかかる」と発言したことをきっかけに騒動となり、会長辞任に至った方がいます。「女性はこう、男性はこう」という決めつけはないか、現代社会にふさわしいものであるかどうか、十分検討する必要があります。たとえ「女性のため」として提供されたコンテンツであっても、それが本当に必要なものでない場合には押し付けでしかありません。

■人権を守っているか

最新の炎上事例として紹介した通り、言及数の多い炎上カテゴリは「差別」です。人種や国籍による差別のほか職業差別なども含まれます。企業や団体の公式アカウントであれば特に、どういう属性のフォロワーに見てもらうか考え、人権を守った差別的な投稿がないようにすべきでしょう。

■コンプライアンスを遵守した投稿か

SNSは多くの人が自由に交流できる場所ですが、不特定多数の人間が閲覧できる公園のような場所であることを理解する必要があります。ネットリテラシーを高め、ブランド毀損が起こる内容ではないかSNS投稿前に確認しましょう。
SNSはどういう場所で何を意識するべきかは、SNSエキスパート検定などでも学ぶことができます。

SNS炎上動向についてはこちらもご確認ください。
参考記事:【SNS炎上最新情報】2022年に起きた炎上件数・言及数まとめ

まとめ

この記事では、Z世代である筆者がZ世代の特徴や注目すべきSNS炎上を解説しました。

最新のSNS炎上情報を確認するとSNSリスクはZ世代だけの問題ではないことや、SNS企画やコンテンツ制作、発信時に気を付けるべきことがお分かりいただけたのではないでしょうか。
SNSはこれからも発展していき、今後、思いもよらない炎上カテゴリや傾向が見えてくる可能性があります。そのため、企業のSNSマーケティングを支援するコムニコではこれからもSNS炎上事例の収集分析を続けていきます。

SNSはいまや、企業のブランドイメージに大きく関わるものとなっています。SNSアカウントを大切に育てていくために、コムニコなどのSNS運用支援企業のサポートをご検討ください。

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