Twitterフォロー&リツイートキャンペーンで使う広告はどっち?実際に出稿して比べてみた
今やTwitter上で見かけない日はない、フォロー&リツイートキャンペーン。実施する際は、キャンペーンを効率よく広めるために、Twitter広告(プロモ商品)を活用する企業も多いでしょう。
Twitter広告にはさまざまなメニューがありますが、フォロー&リツイートキャンペーンを行う場合、「プロモツイート」と「プロモアカウント」のどちらを使ったらよいのでしょうか。
今回は、コムニコのクライアント様の協力を得て、同一キャンペーンでプロモツイートとプロモアカウントの両方を同時に出稿し、比較を行いました。
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プロモツイートとプロモアカウントの違い
まずは、プロモツイートとプロモアカウントの違いを確認しておきましょう。
■プロモツイート
特定のツイートをプロモーションする広告です。幅広いユーザーへのリーチや、エンゲージメント向上などが期待できます。動画・静止画・ウェブサイトリンク・カンバセーショナルカードなど、いろいろなフォーマットが用意されている点が特徴です。「プロモーション」と明記されたうえで、タイムラインや検索結果、プロフィールページといったさまざまな場所に、ユーザーの興味関心などに合わせて表示されます。
課金タイミングや最適化対象は使用するフォーマットによって異なりますが、今回はフォロー&リツイートキャンペーンのため、エンゲージしそうなユーザーに向けて配信される「エンゲージメント最適化」で出稿しました。
■プロモアカウント
既存フォロワー以外のユーザーに向けて、アカウントをプロモーションする広告です。「フォローする」ボタンがついているため、フォロワー数アップが期待できます。なお、プロモツイートと同じく、「プロモーション」と明記されます。
アカウント検索画面、アプリのタイムライン、おすすめユーザー欄などに、フォローしてくれそうな関連度の高いユーザーに最適化して表示されます。なお、タイムラインにツイートとして表示される場合、「フォローする」ボタンが設置されるという点が、プロモツイートとの違いです。
検証方法
今回は、インスタントウィンのフォロー&リツイートキャンペーンを行うクライアント様にご協力いただき、出稿予定の広告費のうち、半分をプロモツイート、半分をプロモアカウントとして出稿しました。同じ条件で比較できるように、ターゲティングもまったく同じに設定しています。
プロモツイートのクリエイティブには、タイムラインで投稿したキャンペーンツイートを使用しました。このツイートには、正方形のGIF画像が含まれています。
プロモアカウントでも、まったく同様のツイートを作成し、広告に使用しました。ただし、ツイート内のGIF画像は広告配信上では表示されません。リツイート後には広告配信ではなくなるため、画像が表示されるようになります。
プロモツイートとプロモアカウントの見え方
インプレッション数はプロモツイートの方が3.5倍多い
ここからは、検証結果をご紹介していきます。まずは、インプレッションとCPM(1,000インプレッションあたりの単価)を比較してみましょう。
インプレッション (広告のみ) |
CPM (1,000impの単価) |
インプレッション (オーガニック込み) |
|
プロモツイート | 482,464 | 513円 | 1,607,717 |
プロモアカウント | 137,569 | 1,817円 | 208,254 |
広告のみのインプレッションは、プロモツイートのほうがプロモアカウントよりも3.5倍多い結果となりました。これに比例し、CPMもプロモツイートのほうが安価になっています。
この結果の理由は、以下2点が考えられます。
■広告の表示方法の違い
プロモツイートはエンゲージメント最適化配信を行ったため、「エンゲージしそうなユーザー」に向けて広く配信されています。一方、プロモアカウントはフォロー最適化配信のため、配信対象は「フォローしそうなユーザー」です。フォローよりもエンゲージ(いいねやリツイート)の方が日常的によく行う動作なので、対象は「エンゲージしそうなユーザー」が当然多くなります。
また、すでにフォロワーとなっているユーザーは、プロモアカウントの配信対象から除外されます。さらに、プロモツイートがエンゲージメント後も表示されるのに対し、プロモアカウントはユーザーのフォロー後は表示されません。
より多くの人の目に、より長い時間触れていたため、プロモツイートの数値のほうが上回ったと考えられます。
■広告の掲載箇所の違い
プロモツイートのほうがより多くのスポットに掲載されるという点も、今回の結果の理由として挙げられます。プロモツイートはほとんどの場所に表示されますが、プロモアカウントは検索結果などでは表示されません。掲出枠の違いもひとつの要因と言えるでしょう。
さらに、オーガニックも含めた全体のインプレッションでは、数値に8倍近い差が見られました。これは、プロモツイートをオーガニックの投稿としても利用しており、その投稿が5万人以上いるフォロワーによって拡散されたためです。
これらの結果から、キャンペーンを幅広い多くの人にリーチしたい場合には、プロモツイートを使用したほうがよさそうです。
エンゲージメント数も3.1倍差でプロモツイート優勢
次に、エンゲージメント数とリツイート数を比較してみましょう。
エンゲージメント数 | リツイート数 (広告のみ) |
リツイート数 (オーガニック込み) |
|
プロモツイート | 80,539 | 22,495 | 82,630 |
プロモアカウント | 25,544 | 6,699 | 6,712 |
エンゲージメント数も、プロモツイートのほうがプロモアカウントよりも3.1倍多い結果となりました。これは、プロモツイートの最適化対象がエンゲージメントであったことに起因しています。
また、リツイート数では3.3倍、オーガニック込みの全体のリツイート数では10倍以上の差が見られました。プロモアカウントよりも、プロモツイートおよびオーガニックでのツイートのほうが、二次拡散が見込めるといえます。
このことから、キャンペーン応募者数の増加を目的とする場合には、プロモツイートを使用したほうがよさそうです。
フォロー単価は101円と31円、プロモアカウントが圧倒的に安い
最後に、フォロー数とCPF(フォロー単価)を比較してみましょう。
フォロー数 | CPF(フォロー単価) | |
プロモツイート | 2,440 | 101円 |
プロモアカウント | 8,067 | 31円 |
フォロー数は、プロモアカウントのほうがプロモツイートよりも3.3倍多い結果となりました。31円という圧倒的に安いフォロー単価が目を惹きます。
今回、プロモツイートはフォロワーにも表示させる設定でターゲティングしていました。一方、プロモアカウントはフォローしていないユーザーにのみ表示されるため、プロモツイートよりも効率的にフォロワーを増やすことができたのです。
ちなみに、プロモアカウントのフォロー数は、先の項目で挙げたリツイート数(6,712)を上回っています。プロモアカウントでフォローし、タイムラインを見に行ってオーガニックのツイートをリツイートした、という可能性もありそうです。
これらのことから、フォロワー増加を目的とするキャンペーンでは、プロモアカウントを使用したほうがよさそうです。
* * *
なお、キャンペーン全体でのフォロワー増加数は2.5万人でした。
既存のフォロワー(約5万人)が拡散してくれたことや、広告から二次拡散によって、広告以上の結果を得られました。インスタントウィンのツール利用費・インセンティブ費用などを合わせ、全体の費用が150万円程度だったため、キャンペーン全体におけるフォロワー獲得単価は60円ということになります。
プロモツイートとプロモアカウント、どちらを使うべきか
今回の検証の結論としては、プロモツイートとプロモアカウント「どちらも利用して、目的に応じてバランスを変える」ことがベストだと考えます。キャンペーンの目的別におすすめの活用方法をまとめてみました。
■フォロワーの増加を目的とする場合
この場合は、フォロー単価の安いプロモアカウントをおすすめします。フォローボタンのある広告のほうがフォロワーを増やしやすく、効率も良いためです。
ただし、プロモアカウントはインプレッションが取りづらいため、キャンペーンの認知自体が広がらない可能性もあります。インプレッションを広げるため、プロモツイートも合わせて使用するとよいでしょう。バランスとしては、6~7割をプロモアカウントに、残りをプロモツイートに配分してみてはいかがでしょうか。
■商品やブランドの認知を広げたい場合
この場合は、プロモツイートを使用するとよいでしょう。プロモツイートのほうがインプレッションが取りやすく、リツイートされやすいためです。認知拡大の優先度が高い場合はプロモツイートのみの出稿をおすすめします。
なお、商品やブランドの認知拡大と同時に、効率的にフォロワーも増やしたいという場合は、プロモツイートの予算を多めに設定しつつ、プロモアカウントも併用することをおすすめします。
おわりに
今回は、プロモツイートとプロモアカウントを同時に出稿し、その比較検証を行いました。その結果、やはり目的に応じたフォーマットと最適化対象を選ぶことが、効率を最大化するために重要であると再認識できました。
Twitterに限らずSNS広告では、「ひとつの広告にひとつの目的」が推奨されています。今回の検証結果も、それを証明する形になったといえるでしょう。
今回は2種類の広告を並行して出稿しましたが、プロモツイートだけ使用した場合と、プロモアカウントのみを使った場合では、また異なる発見があるかもしれません。
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2011年、株式会社コムニコへ入社。セールス・コンサルタントとして、業種・業界問わず多くの案件を担当。2019年よりマーケティング領域も兼任し、コンサルタントとしての経験を活かした運用担当者目線のマーケティングを行っている。