2025年は、これまで以上にアルゴリズムの指標がより明確になり、公式の制作ツールである「Edits」など「クリエイター支援」の1年でした。
企業のInstagram運用担当者が押さえておくべき、3つの変化を振り返ります。
アダム・モセリ氏の発言や、11月の公式セミナーなどで、さまざまな噂が飛び交う「アルゴリズム」について示されました。なお、Instagramは「アルゴリズムは急に変わらない」と明言されており、デマに惑わされずにシェア・滞在時間・関連性を積み上げる地道な努力で伸ばしていく必要がある媒体となっています。
| 重要な要素 | やや重視 | アルゴリズムランキングの種別 |
| ①視聴時間 ②いいね ③シェア |
「いいね」 | (フォロワーなど)関係性のあるアカウントへのリーチ |
| 「シェア」などの送信 | (フォロワー外など)まだ繋がりのないアカウントへのリーチ |
Instagram分析における2025年の大きな変化は、「視聴時間」という概念がより重視されるようになった点です。
これにより、「なんとなくおしゃれ」な投稿ではなく、「長く見られ、誰かに送りたくなる」コンテンツ設計が運用の絶対条件となりました。
2025年のアルゴリズムの3つのポイントをまとめます。
詳細は以下の参考記事をご確認ください。
今後も変更があれば、コムニコが検証したのち、正確な情報を更新いたします。アルゴリズムの記事はブックマークしておくことをおすすめします。
参考記事:【2025年最新】Instagramアルゴリズム完全攻略!公式発表とプロの運用対策
4月、Meta公式の動画編集アプリ「Edits(エディッツ)」がローンチされました。
詳細は以下の記事でも紹介していますので、ぜひご確認ください。
参考記事:【保存版】Editsの使い方・徹底解説!企業の商用利用も◎リール分析で成果を出す無料ツール
透かしなしでのダウンロードが可能で、スキップ率やリテンション(維持率)などの高度な分析データが確認できます。
活用のメリットとして、他社アプリのロゴ(ウォーターマーク)が入った動画は、Instagramアルゴリズムで不利になる可能性がありますが、Editsならその心配がなく、リール作成の標準ツールとして定着しつつあります。
高画質動画のダウンロードが可能となっているため、Editsで作成した動画を他媒体でも活用してほしいという意向があるようです。
UI(画面設計)の試行錯誤が続いた1年でもありました。
なお、ハッシュタグ数によるアルゴリズムへの影響はありませんが、ハッシュタグ数を限定することで投稿しやすくなるか、などのテストであると考えられます。詳細は以下の記事で解説しています。
参考記事:ハッシュタグは意味ない?Instagramでの効果的な付け方と選定方法
💡 編集部コメント:
2025年は、Instagram側から「こういう投稿を評価しますよ」「このツールを使ってくださいね」というメッセージが明確に発信された年でした。 基本的なアルゴリズムに変更はなく、Instagramが「コミュニケーション」の場としてユーザー同士が価値共創を行うことを求めていることは変わりません。
Instagram成功事例をピックアップしている、株式会社コムニコについて簡単にご紹介します。
SNS黎明期である2008年に創業した株式会社コムニコは、これまで大手企業を中心に2,600件以上(2024年10月時点)のSNSマーケティングを支援してきました。社員全員がSNSエキスパート検定上級を取得し、企業団体の規模・業界を問わず、安定したSNS運用体制構築や目的達成につながる支援を行っています。
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この記事では、企業のSNS運用支援を行う中でさまざまなアカウントの投稿を見てきたコムニコ社員が選んだ成功事例のうち一部をご紹介します。トレンド傾向とあわせてご確認ください。
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📍【2026年トレンド予測付き】2025年のX (Twitter) 企業投稿成功事例30選施策概要:
スマホを傾けて見ることで、実際にピザを食べているような視点になり、画像内の文字も読めるようになるユニークな投稿です。
なぜ反応を得たか:
単に「スマホを傾けさせる」という物理的なアクションを促すだけで、没入感が段違いに変わることを証明しました。
示唆:
特別な技術(ARなど)を使わなくても、ユーザーの「身体動作」を引き出すことで、投稿への集中力を高めることができる、アイデア性の高い事例です。
施策概要:
沖縄のスーパーマーケットによるリール投稿。冒頭で「見ないでください」と禁止する文言を配置。
なぜ反応を得たか:
「禁止されると逆に気になって見たくなる」という心理(カリギュラ効果)を巧みに利用し、冒頭の離脱を防ぎました。
示唆:
視聴維持率を上げるための「フック」として、心理学的なアプローチは非常に強力で、最後まで見させる構成の好例です。
施策概要:
夏休み中に「絵日記」形式の投稿を連載。自社製品を自然な形で登場させました。
なぜ反応を得たか:
季節感のあるテーマとストーリー性により、「明日も見たい」という継続視聴の動機付けに成功。プロフィール遷移やフォローを促す設計が秀逸です。
示唆:
単発の投稿ではなく「連載」形式にすることで、ユーザーの再訪を促し、接触頻度(ザイオンス効果)を高めることができます。
施策概要:
「指を置いてみてね」と誘導し、スティッチと手を繋ぐようなインタラクティブ動画を投稿。
なぜ反応を得たか:
自分の指と合わせて動画が展開することで、自分とコンテンツの境目を取り除き、強い没入感と「キャラクターと触れ合った」という体験を提供しました。
示唆:
「見る」だけでなく「触れる」仕掛けは、ユーザーを当事者に変え、エンゲージメントを深める効果的な手法です。
施策概要:
飛行機ならではの「音(ASMR)」にフォーカスした動画。
なぜ反応を得たか:
映像美だけでなく「聴覚」を刺激することで、飽きさせない適度な尺にまとめています。コメント欄でのコミュニケーションも活発でした。
示唆:
視覚だけでなく「音」も重要な要素。没入感を高めるために、ASMRなどの聴覚刺激を取り入れるのは有効な手段です。
施策概要:
縦型動画が主流のInstagramにおいて、あえて「横に持ってね」と画面上で促し、横型動画をフルスクリーンで見せる手法。
なぜ反応を得たか:
ユーザーにスマホを持ち替えさせるという「行動」を引き出すことで、動画への集中力を高めました。
示唆:
縦型素材がない場合の策としても有効ですが、ユーザーに能動的なアクションを求めることで、結果的にエンゲージメント(滞在時間)を高める効果が期待できます。
施策概要:
画面右上の長押しによる「早送り機能」を前提としたクリエイティブ。「青い丸を長押しして機内食を早く受け取りましょう」と誘導。
なぜ反応を得たか:
ユーザーが能動的に動画を操作するきっかけを作り、「何が起きるんだろう?」という興味を喚起しました。「好きな機内食」を問うCTAもコメント促進に貢献。
示唆:
プラットフォームの標準機能を遊び道具として活用することで、ユーザーとのインタラクション(相互作用)を生み出せます。
施策概要:
AIモデルのimmaによる、静止画バナーやスマホ画面に見せかけた動画投稿。
なぜ反応を得たか:
「広告っぽさ」を消し、ユーザーの日常の視聴体験に溶け込むネイティブな表現手法で、違和感なく見始めさせ、最後まで見せる構成が秀逸です。
示唆:
リール=動画という固定観念を捨て、静止画やUI風のデザインを取り入れることで、タイムライン上で目立つことができます。
施策概要:
リールのファーストビュー(冒頭)を横長のバナー風に見せることで、視覚的なインパクトを与える手法。
なぜ反応を得たか:
上下の黒帯(余白)を有効活用し、テロップを見やすく配置するなどの工夫が、タイムライン上で異彩を放ちました。
示唆:
縦型全盛の時代だからこそ、あえて横長の構図や余白を使うことで、他との差別化を図ることができます。
▼タイムライン上での表示イメージ
施策概要:
ドラマ『相棒』の公式アカウントが、流行フォーマットをAI技術を使って再現。
なぜ反応を得たか:
「公式がAIで作った」という驚きと、長年のファンなら分かるシリーズの変遷を凝縮した演出が、ファンの心に刺さりました。
示唆:
AI活用は賛否ありますが、「公式だからこそできる演出」として昇華させれば、新しいファンエンゲージメントの手法になります。
施策概要:
TikTokで流行した「インスタントカメラを渡す」形式をアレンジし、「チャミスルを渡すので酔っ払った姿見せてくれませんか?」と企画。
なぜ反応を得たか:
「どんな姿になるんだろう?」という視聴者の好奇心を刺激し、結果が見えるまで見続けてしまう(視聴維持時間を伸ばす)ことに成功しました。
示唆:
他媒体(TikTok)のトレンドをInstagram向けにアレンジして輸入することは、マンネリ化を防ぐ有効な手段です。
施策概要:
Instagramのメイン層とは異なる「おばあちゃん」をあえて話者に起用し、マンゴーのむき方を紹介。
なぜ反応を得たか:
キラキラした投稿が多い中で、おばあちゃんの温かみや信頼感が際立ち、手を止めさせるポイントになりました。
示唆:
プラットフォームの「常識」を少し外したキャスティングは、タイムラインで異彩を放ち、視聴者の興味を惹きつけることができます。
施策概要:
マイクロインフルエンサーを起用し、UGC(ユーザー投稿)を促進。ハッシュタグ検索結果のURLを共有し、カタログのようにコーディネートを見せる動線を設計しました。
なぜ反応を得たか:
リアルな着こなし(UGC)を一気に見られる利便性が、ユーザーの検索意図とマッチし、ECサイトへの誘導効果を高めました。
示唆:
Instagramを「検索エンジン」として捉え、ハッシュタグ検索結果ページ(SERPs)をLP(ランディングページ)のように活用する視点は、EC事業者にとって非常に重要です。
参考:https://www.instagram.com/explore/search/keyword/?q=%23%E3%83%A6%E3%83%8B%E3%82%AF%E3%83%AD
施策概要:
引越しのプロによる梱包手順などの「プロセス」を詳細に見せる動画です。インフルエンサーを起用しつつも、あくまで「技術」にフォーカスしています。
なぜ反応を得たか:
「プロの技はどうなっているんだろう?」という知的好奇心を満たすだけでなく、「後で自分もやってみたい(役立つ)」と思わせることで保存数を稼ぎました。
示唆:
専門的な技術やノウハウを持つ企業にとって、その「手順(プロセス)」自体が強力なコンテンツになります。
施策概要:
「フライパンでできる!紅茶の金平糖」の作り方を紹介。調理中の音や美しい映像(シズル感)にこだわったリール動画です。
なぜ反応を得たか:
完成品だけでなく、作っている過程の「音」や「映像美」が心地よく、見ているだけで癒やされるASMR的なコンテンツとして楽しまれました。
示唆:
商品のアレンジレシピは、実用性だけでなく「情緒的な価値(癒やし・憧れ)」を提供することで、フォローする動機づけになります。
施策概要:
五線譜と商品を並べ、それをドローンで撮影することで「あの名曲」のメロディを表現したSNS横断企画です。
なぜ反応を得たか:
流れるようなドローンのカメラワークがつい目に入り、「何の曲だろう?」と答え合わせをしたくなる構成が視聴完了を促しました。
示唆:
「CMソング」という音声資産を、映像(ドローン)という視覚情報に変換することで、CM感を出さずに自然なブランド想起を促すことができます。
施策概要:
フィード投稿(カルーセル)の中に動画を混ぜ込み、時計の細部まで見せる投稿です。
なぜ反応を得たか:
静止画だけでは伝わらない精巧な動きを見せつつ、スワイプでじっくり見られる形式にしたことで、時計ファンが長く滞在するコンテンツになりました。
示唆:
動画単体にするのではなく、カルーセルに組み込むことで、情報量を担保しながら滞在時間を伸ばすことができます。
施策概要:
動画素材がなくても、静止画にエフェクトや動きをつけることで「動画コンテンツ」として投稿。
なぜ反応を得たか:
リール専用タブに表示されることで、静止画フィードよりも圧倒的に多くの露出を獲得しました。
示唆:
「動画がないからリールができない」は思い込みです。既存の資産(写真)を少し加工するだけでも、アルゴリズムの恩恵を受けることができます。
日々、多くの事例収集、提案、コンテンツ制作、企画を行うコムニコ社員に2026年の予想を聞いてみました。
そこから共通するポイントを3つまとめて紹介します。
2025年は画面に「指を置く」動画が流行しましたが、2026年はさらに一歩進んで「指を動かす(スワイプさせる、なぞらせる)」など、ユーザーとコンテンツの境界線をなくすような没入型体験がトレンドになると予測されます。
単に視聴するだけでなく、「自分が参加して完成する動画」が、アルゴリズム上の評価(視聴完了率・維持率)を高める鍵になります。
🗣️ 社員の声
アルゴリズムが「関係性」を重視するようになった今、企業発信の一方的な情報は届きにくくなっています。
2026年は、特定のジャンルで強い熱量を持つ「マイクロインフルエンサー」との協業や、一般ユーザーの口コミ(UGC)をどう発生させるかが、企業のマーケティング活動の主軸になるでしょう。
🗣️ 社員の声
動画生成AIの進化により、クリエイティブの量はますます加速します。
多くの日本企業がコンプライアンスの観点から慎重になっていますが、この流れは不可逆です。2026年は、AIを「避ける」のではなく、リスクを管理しながら「どう安全に取り入れるか(模索するか)」が、企業のSNS担当者に課される重要課題になるでしょう。
🗣️ 社員の声
この記事では、2025年のInstagram成功事例をもとに、「インタラクティブ性」「フォーマットのハック」「親近感とキャラクター」「保存される有益性」という4つのトレンドと、2026年に向けた運用の方向性を整理しました。
2025年は、アルゴリズムの評価軸が「ただ見られること」から「アクションされること(保存・送信)」へ明確にシフトした1年でした。
紹介した事例に共通するのは、ユーザーの手を止めさせ、指を動かさせ、誰かに伝えたくさせる「体験の設計」です。きれいな映像を作るだけでなく、その先にいるユーザーにどう動いてもらいたいか?を考えることが、成功への第一歩です。
2026年も、Instagramは企業とユーザーを繋ぐ最重要プラットフォームであり続けるでしょう。ぜひ自社のアカウントでも、「触りたくなる」投稿に挑戦してみてください。
We Love Socialを運営するコムニコでは、Instagramアカウント運用、投稿企画、キャンペーン企画は、企業やブランドごとにそれぞれおすすめの手法があると考えています。企業がSNSを活用してマーケティング成果を上げていきたい、というときに、コムニコがお力になれるようにしてまいります。
コムニコでは、「ショート動画」に特化したサービスや媒体を跨いだキャンペーン企画の実施支援も行っています。「さまざまな施策を行ってきたが頭打ち」「店舗や社員インフルエンサーを集約して投稿管理したい」「新しいブランドの露出拡大施策を一緒に考えてほしい」など、お気軽にご相談ください。
>>コムニコにInstagram運用代行・コンサルティングについて問い合わせる<<
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