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【Threadsアルゴリズム】伸びる企業アカウントの運用術 — Meta発表会で判明したThreadsのこれから

作成者: 山本 春華|2025.11.27.00:00

Meta開催 「Threads API Summit」とは?

「Threads API Summit」は、Metaがパートナー企業やメディア向けに開催している、テキスト共有アプリ「Threads」のイベントです。同イベントは、これまでにロンドンやニューヨークで開催され、日本国内では今回が初めての開催となりました。

Threadsは、2023年7月の公開から2025年7月までの2年間で、月間アクティブ利用者数が4億を突破。「人々がリアルタイムでお互いのアイデアをオープンに共有し合い、つながりを築ける場所」を目指してプロダクト開発などに取り組んでいます。その中でも日本市場は、世界で最も高い成長率とエンゲージメントを記録している国のひとつであることから、Metaが最も注力する国の一つとして挙げられています。

今回、イベントは約半日にわたって行われ、Threadsの最新機能やThreads APIの最新動向やロードマップが紹介されました。さらに、パートナー企業としてGENEROSITY社やSprinklr社が登壇し、両者が提供するThreads APIの活用方法について紹介しました。

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Threads活用で成果が出る企業・ブランドとは

ThreadsはInstagram連携でスムーズにスタートでき、アカウント名も統一されるため、すでにInstagramを運用している企業ほど活用しやすいプラットフォームです。
画像・動画中心のInstagramに対し、Threadsはテキストを軸にコミュニケーションを深められるため、両プラットフォームを併用することでユーザー接点を立体的に増やすことができます。

特に成果が出やすい企業の特徴は以下の通りです:

① ユーザーとの対話を重視したい企業

Threadsは“会話”が中心のSNS。
質問・雑談・舞台裏などを発信することで、ブランドとファン、ファン同士のコミュニティ形成につながりやすいのが強みです。

② X(Twitter)をすでに運用しており、テキスト発信に慣れている企業

テキスト中心という点でX(Twitter)と近いため、
すでにX運用の文体・トンマナ・話題作りに慣れている企業はThreadsでも同じ強みが活きる傾向があります。
その結果、両方を並行することでリーチの幅を広げられるのもメリットです。

③ 新しいSNSにいち早く参入し、競合との差をつけたい企業

実績は見えてきているものの、Threadsはまだ企業参入が少ないという見方もできます。
そのため競合が少なく、比較的フォロワーを伸ばしやすい傾向があります。

◼︎実績が見えてきた業種(参考)

これまでに、電機メーカー、食品メーカー、メディア、飲食店、展示施設など、さまざまな企業が運用を開始。
業界を問わず活用例が増えており、ほぼどの業種でも活用可能なフェーズに入っています。

Threadsアルゴリズム3つのポイント

ではここで、Threads運用成果につながるアルゴリズムを確認しておきましょう。押さえるべきポイントは、大きく次の3つです。

  • 投稿頻度
  • 会話
  • トレンド

以下に、それぞれどのようにアルゴリズムに寄与し活用成果につながるか解説します。

①投稿頻度

Threadsでは、投稿頻度が高いほど、1投稿あたりのインプレッションも増加する傾向が見られています。そのため、MetaはThreadsで1週間に2-5回という頻度で投稿することを推奨しています。

また、投稿を行う際は、動画や画像だけでなく、必ずテキストを入れることが重要です。Threadsでは、テキストや動画、画像のほかにも、カルーセル、投票、GIFなど、さまざまな投稿形式が利用できますが、テキストがあると検索結果に表示されやすくなるため、テキストのない投稿よりも大幅に高いパフォーマンスを示すことがわかっています。

②会話

フォロワーなどから返信が得られた投稿は、会話を生み出す投稿として、より多くのユーザーにおすすめ表示される傾向があります

Threadsの閲覧数の半数は返信(コメント)だというデータ(Metaより)もあり、投稿だけでなく、そのコメント欄で交わされている会話を楽しんでいる人が多いことが見てとれます。そのため、フォロワーに問いかける形式にして返信を促したり、得られた返信に企業側からも返信を行って会話をつなげたりすることで、投稿の拡散を狙うことができます。

投稿に対する返信が多く、よく閲覧されている投稿は興味を持っている人が多いと見なされ、アルゴリズムにも優位に働きます。意識して返信の閲覧を促すのは難しいかもしれませんが、ユーザーへの問いかけ方次第で、他の人の返信内容にまで興味を持ってもらうことができるかもしれません。

③トレンド

世間で話題になっている出来事やポップカルチャー、旬の時事ネタなどのトレンドを捉え、トレンドに乗った投稿を行うことも重要です。それによって多くのユーザーの興味を引き、返信を促すことができます。

日本と米国では、Threads上で多くの人たちが言及しているトピックなどを「話題のトピック」として表示しているため、その情報を見ながら、自社に関連するトピックが載っているときには積極的に使ってみるのも良いでしょう。

また、トピック(ハッシュタグのようなもの、ただし#は不要)を効果的に利用することも、インプレッションの向上に有効です。投稿にトピックをつけることで、そのトピックに特に興味を持つ人や、他の投稿からタグをたどってきた人にも、投稿を見つけてもらいやすくなります。

こうした3つのポイントのほかにも、ユーザーが「いいね」を多くつけた投稿や、多くのユーザーが詳細を開いて熟読した投稿などがアルゴリズムに優位に働き、多くのユーザーにおすすめされやすくなります。

最新リリース・APIロードマップから見えた Threads企業アカウント活用のこれから

Threads API Summitの発表の中から、Threadsの機能やAPIについて、特に注目すべき最新情報をご紹介します。

■「添付テキスト」機能の追加

「添付テキスト」は、9月4日(米国時間)に追加された、長文のテキストを添付できるという新機能です。
現在、Threadsで1回に投稿できるテキスト量は、最大500文字となっています。しかし、新しく追加された「添付テキスト」の機能を使うと、最大1万字の長文テキストが投稿できるようになります。

■リアル×デジタルの融合

Threads API Summitでは、Metaのパートナー企業からも発表が行われました。その一つであるGENEROSITYは、Threads上におけるリアルとデジタルの融合への取り組みについて言及しました。

同社はThreadsを「より親密で参加型のSNS」と分析しています。それを構成する要素の一つが、リアルとバーチャルを往復する体験による「没入性」です。

そのためにThreadsでは、会話が活発な投稿が重要なシグナルとしてアルゴリズムに影響を与えていたり、話題になっているトピックを表示する「話題のトピック」機能や、Instagramのストーリーズのように投稿後24時間で自動的に投稿がアーカイブされる「ゴースト投稿」の機能を実装したりして、リアルタイム性の強化を図っています。また、リアルのイベントや近年盛り上がっている“推し活”などへの活用を見通し、指定したテキストやメディアをタイムライン上でマスキングして表示する「ネタバレ防止」機能も実装しました。

これらの機能を通して、限定性、参加性、没入性のある、他のSNSにはないユニークな体験ができるプラットフォームへと進化を続けています。

この項で紹介したThreadsの機能やアルゴリズムについてより詳しく知りたい方は、以下の記事でも解説していますので、ぜひ読んでみてください。
参考記事:最新機能などSNSニュースまとめ|Instagram、X、Facebook、LINE、TikTok、YouTube、Threads、Bluesky、BeReal、mixi2

 

■顧客体験(CX)の向上

Metaのパートナー企業であるSprinklr Japanは、オンラインからオフラインまであらゆるチャネルを一元管理し、顧客体験(CX)の向上を図るソリューションを提供しています。

Sprinklr社がMeta向けに提供するソリューションを利用することで、コンテンツの構築から投稿、広告の運用、パフォーマンスの分析から次の戦略立案まで、フルファネルのブランドマーケティングにおける包括的なサポートが得られ、顧客体験の一貫性やセキュリティの向上などが期待できます。

まとめ:Threads活用のポイントは「頻度」と「会話の質」

新しいSNSプラットフォームとしてThreadsの活用を始めた企業や、これからの活用を検討している企業も多いと思います。どのSNSにも言えることですが、企業のアカウント運用で成果を出すには、まず多くの人に投稿を見てもらうことが必要不可欠です。

Threadsのアルゴリズムの側面から考えると、投稿が多くの人におすすめされるためには、投稿頻度を1週間に2〜5回程度に高めることに加え、投稿を発端とする会話の促進や閲覧なども重要になります。しかし、実際にそうした投稿頻度や会話の質を実現するには、ある程度組織的な運用体制を構築し、複数人で管理していく必要があるでしょう。

適切な運用体制をどのように構築したらいいかわからない、他のSNS運用も並行していて、一つひとつのSNSに十分にリソースが割けないといった課題をお持ちの場合は、ぜひ株式会社コムニコにご相談ください。

コムニコは、SNSの豊富な運用実績や企業のサポート実績をもとに、貴社に合った運用体制のご提案や、SNSの運用コンサルティング、運用代行などのサービスをご提供いたします。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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