本記事は、2024年5月14日(火)に開催したセミナー(講師:株式会社コムニコ エバンジェリスト北村類希)より、一部抜粋、加筆修正の上、作成しています。お役立ち資料としてまとめた資料は以下よりダウンロードいただけます。
企業のSNSマーケティングを支援してきたコムニコでは、SNS運用ナレッジを無料ウェビナーで公開しています。
We Love Socialの記事と合わせて、セミナーもチェックしてみてくださいね!
>>コムニコのSNSセミナー一覧を見る
SNSマーケティング、特に、企業のSNS公式アカウント運用において、重要な3つのステップというものがあります。
フォロワーがほとんどいない状態で運用を始めた場合、 投稿を見てくれる人は限られています。そのため、まず最初のステップでは、「フォロワーを集める・ファンを集める」という必要が出てきます。そこから、「2.ファンとの関係性を深める」でファンが喜ぶコンテンツ企画でエンゲージメントを高める、「3.効果を測る」施策をやりっぱなしにせず効果測定していきます。
良かったところ、悪かったところを生かしながら、エンゲージメントを高めたり、フォロワーを新たに集めたりしていくPDCAの回し方が理想的な運用の流れです。
Instagramアルゴリズムの仕組みを解説する上で、おさえておきたいのが「シグナル」です。Instagramにおけるシグナルとは、「いいね!」やコメント、シェア、保存、フォーマットなど要素を考慮した情報のことです。
大きく分けて2種類のシグナルでアカウントや投稿の判断がされていると考えていいでしょう。
例えば、「コムニコ」というアカウントに対して①アカウントフォローしている②投稿に頻繁に「いいね!」やコメント、保存をしている③DMのやりとりをしているといったコミュニケーションをとっているユーザーがいたとします。Instagramはそのユーザーは「コムニコ」というアカウントにすごく興味があると判断して優先的に表示するようになります。
さらにいえば、そのユーザーの友人など関連する人も興味関心がある可能性があるとして発見タブに表示されるかもしれません。
特に、DMなどの1to1コミュニケーションは「熱量が高い」と判断されてアルゴリズム上優遇されやすいと考えられます。
参考:エンゲージメントが大幅改善!キャンペーンの前後でコメント数が4倍に増加したチャットボット施策
しかし、DMやコメントでのやりとりをするためにはまず、アカウントや投稿を知ってもらう必要があります。Instagramは、フィード、ストーリーズ、リールといった配信面それぞれ別のアルゴリズムで動いています。
各配信面のアルゴリズムについてはこちらの記事でも詳しく開設しています。
参考記事:Instagramのアルゴリズムを理解しよう
ここからはフィード、ストーリーズ、リールの効果的な使い方と企業事例を紹介します。
フィード投稿で重要となるのは、長く滞在してもらえるようなコンテンツであること。さらに、いいね・保存・シェア、プロフィールへの遷移など次のアクションへつながるような投稿が理想です。
具体的には、その投稿ひとつでターゲットの課題解決につながる内容があり、1枚目の写真とテキストにフックとなる要素があるとよいでしょう。
レシピ投稿をメインに行っているキユーピー公式では、食欲をそそる料理の写真を1枚目に投稿しています。加えて、キユーピー公式アカウントのターゲットである主婦層が求めている手軽なレシピであることを示す「10分以内で完成」と文字入れしています。さらに、この事例では「保存版」と記載することで、自然な流れで「保存」しやすくなっています。
「レトロ喫茶風」「パーティ向き」などシーンに合わせた投稿もあり、「この投稿でどんなことがわかるか」一目瞭然となる工夫がされています。
100円ショップのダイソーは自社商品の紹介やTipsを投稿しています。身近な課題を解決できるようなタイトルを付けた投稿が目立つのが特徴です。安価な商品が多いので、いくつかの商品をまとめて紹介するようにされています。
写真や動画などのビジュアルが必要なInstagramでは、無形商材の訴求が難しいと思っていませんか?
三井住友銀行の場合は読ませるメディアとして振り切って運用されているのが特徴です。この場合も、1枚目にタイトルとして引きの強いワードを並べ、「◯◯」はなんだろう?と投稿を読み進めてもらう工夫がみられます。
最後の画像にはいいね、コメント、保存を訴求しているのもアクションを呼び起こすポイントになっています。
Instagramストーリーズは、24時間で消えてしまう縦型の投稿フォーマットです。
フィード投稿では、投稿後の反応の初速が重要となるので、ストーリーズを活用してフィード投稿への導線づくりを行うのもおすすめの使い方です。24時間で消えてしまうため、重要な情報はハイライトを活用するようにしましょう。タグづけなどで得られたUGCはストーリーズで紹介してハイライトでまとめておきます。
基本的にはフォロワーを中心に届けることができるため「フォロワーとの交流の場」として捉えるとよいでしょう。
Relux公式|ホテル・旅館の宿泊予約:https://www.instagram.com/relux_jp/
宿泊予約サービスReluxの公式アカウントではストーリーズでフォロワーと積極的にコミュニケーションをとっている様子が伺えます。
スタンプによって質問を投げかけ、ユーザーからの回答をまとめて投稿。フォロワーとの交流になるだけではなく、人気の高い旅行先アンケートにすることでフィード投稿で取り上げる旅行先のアイデアも創出しています。旅行アカウントとしてのベネフィットを提供できている好事例です。
ぺんてる:https://www.instagram.com/pentel_official/
文房具メーカーのぺんてるでは、自社製品の紹介やTipsなどの使い方をフィード投稿で行っています。 ストーリーズでは、特に見てほしい新商品の投稿の告知や、ユーザーによる投稿を紹介などを行っています。ハイライトもうまく活用されているのが特徴です。
ひとつのストーリーズで終わらず、発展させた形でストーリーズ投稿を見てもらう仕組みが素晴らしいです。
TikTokのような縦型短尺動画投稿のフォーマットとしてスタートしたリール。現在は長尺の動画もアップできますが、最後まで見てもらう完全視聴や繰り返し視聴を促すようなコンテンツが理想的です。
さらにいうと、オリジナル音源などを使ってユーザーが新しいコンテンツを生み出したいと思えるリールをInstagramは推奨しています。
大人の女性向けバッグや財布など雑貨を展開するMy Twilightでは、商品のバッグに次々に入れたり、あるいは物を取り出していくことで、中にどれだけ物が入るかをわかりやすく解説しています。
北欧、暮らしの道具店のアカウントでは、落ち着いたトーン&マナーで、心地よいBGMと綺麗な世界観の中で、商品紹介を行っています。季節に合った商品が紹介され、視聴者の自分ゴト化に繋がり、購入へつながりやすいと考えられます。
Instagramのフィード、ストーリーズ、リールを効果的に使い分けていくには、それぞれのアルゴリズムを理解し、適切なコンテンツを作成することが重要です。フォロワーに共感してもらえるようなより良いコンテンツを作ることはもちろんですが、コミュニケーションをとることがInstagram運用を行う上で重要です。
Instagram用のMessenger API が公開されてから、 リレーションシップシグナルを溜めることを狙ったチャットボット施策が増えてきています。たとえば、投稿に対するコメントを起点に、ダイレクトメッセージでアンケートを自動送信するといったものです。
企業のInstagramマーケティング活用をしていく上で、是非活用したい施策です。コムニコでも、「autou(オウトウ)」というチャットボットツールを提供しています。Meta社に承認を受けているため、autou起因でのアカウント凍結などのリスクはありません。
>>Instagramチャットボットツール「autou(オウトウ)」とは?資料をダウンロードしてみる
ツールの活用も検討しつつ、Instagramをうまく活用して成果に繋げていってくださいね。