企業のSNSアカウント運用において、トレンドにあわせたSNS投稿で注目を集めることは非常に重要です。しかし、企業アカウントの場合は、ガバナンス強化やリスク管理の一環で社内承認をしてSNS投稿を実施しているため、企業アカウントはその瞬間に流行っているようなインターネットミームに合わせた投稿が難しい、というお悩みも多いようです。
そこでおすすめしたいのが、予測できるトレンドである記念日モーメントの活用です。エイプリルフールのほか、新生活、ゴールデンウィーク、子どもの日など、みんなが知っている記念日はトレンド入りすることも多く、そのタイミングでSNSキャンペーンなどのマーケティング施策実施すると効果が出やすい傾向があります。
とはいえ、「エイプリルフール」がどんな影響力をもっているかピンとこない方も多いかもしれません。やや古いデータにはなりますが、Twitter(現X)で2021年に発表された「最も急増したハッシュタグランキング」では「エイプリルフール2021」が1位となっていました。
エイプリルフールがX(Twitter)ユーザー間で注目を浴びるイベントとなっていることがお分かりいただけるのではないでしょうか。もちろん、2021年以降も毎年トレンド入りしている「予測できるトレンドキーワード・コンテンツ」になっています。
SNSごとに注目されるコンテンツは異なりますが、注目を集めやすいモーメントを知るためにX(Twitter)トレンドを確認するのは非常に有効です。昨年同日のトレンドを知るには「コムニコ マーケティングスイート」を活用すると便利です。
エイプリルフールとは、楽しいウソであれば4月1日の午前中だけ「ウソをついても許される日」。
ですが、ウソが許される日と言っても、ユーザーから反感を買うような投稿は炎上などのトラブルを招きます。過激な内容は避け、傷つく人がいない楽しいものにしましょう。特にユーザーとの交流が生まれるような楽しい投稿を行うチャンスでもありますから、リスク管理を大切にして、自社アカウントのイメージが向上するような内容を考えてみましょう。
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日本郵政は独自サービスである「速達」「ゆうぱっく」からフェイスパックを連想させるクリエイティブを投稿しました。
写真映えするビビッドなデザインは本当に販売されていても面白いですよね。速達でお肌に潤いを届けてほしい!
ガストは、おなじみネコロボの休暇予定を知らせてホッコリするようなエイプリルフール投稿。お花見なら仕方ないかぁ・・・と笑ってしまうネタです。さりげなくガストの人気メニューでお花見しているのもユニークです。
ハッピーターンは、人気の商品名をもじったネタ投稿。公式アカウントならではのエイプリルフール投稿です。激辛の「つらターン」はちょっと気になるかも。
ラーメン店の天下一品は「えっ、まさか!」のお知らせで目を引く投稿を実施しました。こうした告知風投稿は注目を集める一方で不快感を感じるユーザーもいるため炎上リスクがあることに注意してください。「ネタである」ことがわかるエイプリルフールならではともいえます。
フジッコは、推し商品である「カスピ海ヨーグルト」をモチーフにしたエイプリルフール投稿を実施しました。誰が見ても一目でネタとわかるものはエイプリルフール投稿として愛される傾向があります。
マウントレーニアならぬ、「マウントレ〜にゃあ」としたエイプリルフール投稿。ブランド名を猫風にした、企業公式ならではのネタです。SNS上で特に人気の猫。意外とたくさんある「猫の日」の活用は検討の余地あり!
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「嘘をついていい」とは言っても、お客さまに対して嘘をつきたくない、という企業アカウントも多いのではないでしょうか。予告投稿やティザー投稿と呼ばれる予告や、素材配布投稿は注目度が高まりやすい傾向もあります。
エイプリルフールに使いやすい素材を配布したセガ公式アカウント。さまざまな印象の画像で多くの反応を集めました。
明日はエイプリルフール、として予告投稿を行ったのはペットロボットのaibo。どんな投稿があるかワクワクさせながら、アイボ25周年ということも伝えています。
マッチングアプリのwithは、エイプリルフールの「ウソ」にまつわる投稿。恋愛テクニックとしてもためになりそうな内容で、アカウントともマッチしています。
こちらはエイプリルフール前日の投稿。自社製品を用いたジョーク等ではなく、「エイプリルフールについたウソ」のネタバラシ用の素材配布という、ユニークな投稿で注目を集めました。「助かる!」「使わせていただきます」など、ユーザーからの反応を集めています。
2021年に人気を集めた投稿を引用ポストする形でキャラクターの「ドンペン」を入れたデザインとなっています。
ここからは過去の投稿も含んだ面白成功事例をご紹介していきます。
自社製品をネタにした、「こんなのアリ!?」と思わせるような投稿も、エイプリルフールならでは。
単なるジョーク投稿だけでなく、エイプリルフールと見せかけた商品化なども行われていました。
ホラーゲームシリーズ「バイオハザード」公式の投稿。本作はゾンビが蔓延した地域を舞台にした、陰鬱な雰囲気が漂うシリーズ。吉幾三さんの「俺ら東京さ行くだ」の楽曲を使い、教育番組の1コーナーかと見紛うような人形劇の配信告知を行いました。シリーズのイメージに反して牧歌的な雰囲気のコンテンツを投稿したことで驚いたユーザーが多かったようです。
上記の企画はエイプリルフールのジョーク投稿で終わらず、実際にコンテンツが配信されたことで更に注目を集めました。冗談のような本当の告知を行うことで、エイプリルフール当日・コンテンツ配信日両日に言及を集めた施策です。
関連:吉幾三が歌う「俺らこんな村いやだLv.100」『バイオハザード ヴィレッジ』公式イメージソング 「俺ら東京さ行ぐだ」をスペシャルアレンジ
レゴで遊んだことのある人なら一度は経験する「片付け忘れたレゴブロックを踏んで…」というトラブルをネタにした、「人間の足を避けるレゴ」を発売するという、自社製品のあるあるネタをつかった投稿。こんな機能があったら......とコメントしたユーザーへ「その機能いいですね!」とリプライするなど、ユーザーとのコミュニケーションの足掛かりとしています。
画像がメインとなるSNSなこともあり、動画や画像をメインとした、サムネイル画像の時点でわかるような凝った投稿が目立ちました。ジョーク投稿の中にも、企業理念をあらためてユーザーに周知させるものなど、少し硬めのアカウントの投稿も見受けられました。
料理レシピサービスのクラシルではCM風クリエイティブを投稿。ユーザーからは「ぜひ実現を!」「普通に検索かけてしまった」など、実際の実装を望む声が多く見受けられました。レシピとユーザーをつなぐマッチングアプリ、ほしいですね。
このような投稿から、ユーザーの隠されたニーズに気づくパターンもあるかもしれません。
ヘアケアやスキンケア商品などを開発しているボタニスト。「植物との会話に成功した!」というキャプションとともに、スマートフォンのアプリで植物と意思疎通をしているかのようなクリエイティブを投稿。
同社の強みである「植物性のケア商品開発」という部分に触れながら、自社の開発理念をユーザーに伝える投稿となっています。
香港の航空会社である香港エクスプレス航空によるエイプリルフール投稿。”超高速!香港グルメデリバリー「香港エクスプレス」”と題して香港から日本へ本場の味をお届けする新規サービスを開始する、という投稿を行いました。作り込まれたデリバリーメニュー画像で、自社を印象づけ、香港旅行への関心を訴求しました。
ファッションブランドのMOUSSYの投稿は、「着る家具」と題した「ベッドをそのまま着て寝る人」のクリエイティブを使ったもの。キャプション自体も実際の新商品紹介のような形でしっかりと書き込まれています。最後までスクロールするか、画像の二枚目に気づいてやっとエイプリルフールとわかる形になっています。
エポック社のアクアビースのアカウントでは、UberEatsをモチーフにしたパロディ。自社製品であるアクアビーズを「一粒から直接お届け」するサービスを開始した!と投稿し、ユーザーからも「一粒足りない時ってありますよね」「落としたビーズを拾ってくれるサービスはないですか」など、投稿に合わせたノリの良いコメントが返っていました。
硬めのトンマナを使った運用を行うアカウントが多いFacebook。もちろんエイプリルフールならではのジョーク投稿も見受けられましたが、他のSNSと比べて、シンプルに自社製品のPRを行うアカウントが多くみられました。4/1はさまざまなアカウントが一斉にジョーク投稿をする日のため、あえてシンプルなPRを行うことでユーザーの目を惹きつけるのもよいでしょう。
大手車メーカーのランボルギーニでは、シンプルなキャプションのクリエイティブを投稿。ウソが許されるエイプリルフールに「ウソ偽りのない」という文を使うことで、投稿自体を目立たせています。自社製品の魅力をシンプルに伝えることができた、マネしたくなる投稿です。
地ビール蔵のサンクトガーレンは毎年エイプリルに合わせた4月1日限定の新商品を発表しています。
「うん、このブレンド黒」という動物の糞から取れるコーヒー豆を使った黒ビールの新商品情報を投稿。一瞬エイプリルフールのジョークかと思わせて、本当に販売を行っています。4月1日限定で販売したことで、ユーザーの購買意欲を促進した事例です。
飲料メーカーのエルビーは、自社製品「ばあちゃんの赤しそドリンク」の対になる「じいちゃんの青じそドリンク」を発表。慣用句の「真っ赤なウソ」に対して「真っ青なウソ」というユニークなワードでユーザーの関心を誘い、「飲み比べてみてね」と最後に付け加えることで商品への興味訴求を図っています。
食品大手の伊藤ハムのアカウントは、「ハム係長」というイメージキャラクターが投稿を行うスタイル。エイプリルフールでは、「社長に就任しました!」というキャプションとともに、名刺のようなクリエイティブが投稿されました。ユーザーからの「おめでとう!」といったコメントにも細かく返信を行っており、ユーザーとの関係性がうかがえる投稿となっています。
トレンドの中でも事前に予測可能な「記念日」に関連したキーワードは「モーメント」とも呼ばれ、InstagramやTikTok、note、LINEなどの他のSNSでも投稿ネタとしてお使いいただけます。We Love Socialを運営する株式会社コムニコでは、SNS黎明期である2008年から企業のSNSマーケティングを支援しており、その運用知見から現場目線のツールも提供しています。
株式会社コムニコが提供するSNS投稿管理ツール「コムニコ マーケティングスイート」では、過去1年分のX(Twitter)トレンドを1時間ごとにデータとして取得・保存しています。
各キーワードのトレンド入り回数データを収集し、その中から出現回数の多かった、記念日・季節・イベントなど毎年発生する可能性が高いものを確認できます。
「コムニコ マーケティングスイート」では、1日ごとのトレンドがわかるだけでなく、予約投稿・投稿承認フロー機能、分析、コメント管理機能などが活用できます。X(Twitter)/Instagram/Facebook/TikTokに対応。
炎上リスク対策、ブランドや店舗間で多数アカウントをまとめて管理したい場合など企業規模問わず活用いただいています。無料トライアルやデモンストレーションも可能ですので、お問合せはお気軽に。
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毎年、SNS含めたネット上で盛り上がるエイプリルフール。 ユーザーの興味を誘うようなジョークやパロディ製品の投稿だけでなく、アカウントの運用スタイルに合わせた投稿が多く見られました。
コムニコ マーケティングスイートでは、トレンド入りしやすいハッシュタグの確認ができ、承認フロー設定などの投稿管理機能も利用できます。炎上をケアしながらユーザーの関心を集める投稿作成にお役立てください。
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