Threads(スレッズ)は、Meta Instagramチームが開発したテキスト共有アプリで、2023年7月6日に日本でも利用できるようになりました。
今回、 Threadsのリリースから1年たったことを記念して、7月9日に「Threads 1st Anniversary Master Class」が開催されました。Meta公式のクリエイター向けセミナー「Instagram Master Class」から Threadsだけをピックアップしたイベントとなっています。
はじめに、Meta社でThreadsのプロダクトチームを率いるエミリー・ダルトン・スミス氏からのビデオメッセージが公開されました。
このビデオメッセージの中で、エミリー・ダルトン・スミス氏は「Threadsをみなさんのアイデアを共有するのに最適な場所にすることが目標」と話し、1年間で大きく前進した3つのポイントを紹介しました。
1周年を迎えたいま、2年目もさまざまなアップデートを予定しているといい、「幅広いトピックをThreadsでシェアし、活気ある場所にしてくれている全てのみなさんへ感謝している」としてメッセージを締めくくりました。
Threadsのビジョンは「誰の発言にも価値があると考え、 利用者が自分の考えやアイディアを気軽にシェアできる場所を目指す」というもの。
リリース当初を振り返ると、API制限など様々な問題を抱える、「X(Twitter)に代わるSNS」として注目を集め、サービス提供開始から5日間でユーザー数が1億人を突破したのがThreadsでした。サービス提供から1億人を突破するまで、これまでの最短記録は「chatGPT」で2ヶ月、「TikTok」で9ヶ月となっており、史上最速ペースで成長したアプリでもあります。
参考記事:Threads(スレッズ)とは?基本の使い方と企業活用事例9選
プロダクトの振り返りとして、Threadsの情報を見てみましょう。
Metaが公開したデータではありませんが、日本国内のThreadsユーザー数は、1,000万人超(ニールセン調査)とされています。
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グローバルの中でもThreadsが盛んに利用されているのが日本を含むAPAC(アジア太平洋地域)。その利用者インサイトについても共有されました。
Threadsでは、画像投稿10枚まで、ほとんどの場合はトリミングされずに投稿できるため、ポストできるコンテンツによってさまざま工夫ができます。投稿後、5分以内の訂正や500文字までの投稿もThreadsであれば無料で利用可能です。
動画像のSNSであるInstagtamからの派生ということもあり、日本では複数枚写真でのカルーセル投稿が人気となっているようです。
Threadsでいう「トピック」とは、1投稿あたり1つ設定でき「#(ハッシュタグ)」で示されるトピックタグのことです。日本のユーザーで特に多く利用されており、ユーザー同士が繋がるきっかけとなっているようです。
Threadsのプロダクト開発では「利用者が、よりタイムリーに情報を発見できる」ことに注力されています。
2023年11月に、タイムリーな情報収集のための「検索」と情報収集のための「トピックのタグづけ」を公開。
最近では、NBAやMLBの試合スコアをリアルタイムで表示できるようになり、スポーツ観戦のトピックの会話を行いやすくしています。
Threadsでは、ユーザー同士のコミュニティを大切にし、誰もが考えやアイデアをシェアできるような場所づくりにも取り組んでいます。
たとえば、GIFによるコミュニケーション。どんな言葉で回答しようか迷う場合に、ユニークなGIFを使って反応することができます。また、アンケート機能を使うと、ユーザーが反応しやすく、容易にコミュニケーションができます。
GIFやアンケート機能は2023年10月にThreadsに機能追加されました。
この他に、誹謗中傷やスパム、嫌な言葉でのコメントを防ぐための非表示ワード設定、引用投稿のコントロールも行われています。引用投稿は、「すべての人/フォロー中のプロフィール/メンションのみ」から選択できます。
非表示ワード、引用投稿のコントロールは2024年4月にThreadsに機能追加されています。
ゲストトークにはThreadsを活用しているお二人のクリエイターが参加しました。
お二人ともThreadsの利用開始ナンバーが3桁台と非常に早いタイミングから活用されています。(筆者注:グローバルでのリリース開始当日の午前中で4桁台、当日の開始でも5桁台となっていました。日本のユーザーで3桁台を取得しているおふたりはかなり感度の高い方ではないでしょうか)
中田クルミ氏は主に、ファンとの交流の場として活用されているそうです。Instagramのコメント欄よりも、容易にコメントしやすい環境となっており、交流も含めた表現の場所となっているようです。
たけたろう氏は、本音を話せる場として活用されています。「イメージと違う」としてアンチコメントもあるようですが、本音を曝け出すことで、より強固なファンも現れてきているようです。
お二人ともInstagramとは異なる性質のプラットフォームであることを理解して活用している様子が伺えました。
Threadsでは、Instagram同様の非表示ワード設定やコメント制限が可能となっています。
中田クルミ氏は、この機能をフル活用しているといい、自らで非表示設定を細かく設定することで自分にとって居心地のよい場所にしているそうです。一方のたけたろう氏は、気にしない派。良い意見も悪い意見もその人の考えであるというところで受け止めていらっしゃるようです。
運営方針によって管理方法を変更できるのはThreadsの利点といえそうです。
Threadsの特徴や機能が知りたい方、企業のThreads活用事例が知りたい方に向けて、「Threads媒体概要・企業アカウント事例」をまとめました。業界別にThreadsの運用が参考になる企業事例をピックアップしているので、ぜひダウンロードしてください。
全世界で1.75億が利用するThreads。日本では特にトピックの利用や複数枚画像での投稿が多く、これから活用の幅がさらに広がっていくことが予想されます。
リリースから1年たち、開発用APIの公開やフェディバースへの対応など、拡張性もみえてきました。開発用APIが公開されたことによって、サードパーティツールからの分析機能や予約投稿が可能となれば、企業の活用はより進んでいくでしょう。
Instagramを既に活用しているアカウントがあるなら、Instagramのリーチを増やすためにThreadsも活用するということをおすすめしています。Threads投稿はInstagramでもおすすめされるため、フォロワーになる可能性の高い人へリーチしやすいからです。
しかし、「機能リリースが多く、適切な投稿を実施できるかわからない」「Instagram運用とあわせてプロに相談してみたい」というご相談もよくいただきます。コムニコは、ThreadsやInstagramの運用代行、広告配信、キャンペーンの実施、インフルエンサーの起用など、企業のSNS運用課題を様々な形でご支援をしています。ぜひお気軽にお問い合わせください。
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