mixi2は、「今を共有でき、すぐ集える」をコンセプトとした短文テキストSNS。X(Twitter)と同じように、手軽でリアルタイムなコミュニケーションができる場となっています。完全招待制をとっていることが特徴で、すでにmixi2を利用している友人知人から招待リンクを受け取ることで、登録できるようになります。年齢制限があり、利用できるのは18歳以上。テキストは、149.3文字まで投稿できるとされています(逆さまからミクシィと読めることに由来すると考えられています)。
MIXI社はmixiを通して、長年にわたって身近な友人知人とのコミュニケーションを行うSNSにこだわってきました。しかし近年のSNSは、友人とのコミュニケーションというよりも、面白いコンテンツを見せるメディアのような側面が強くなっています。
そこでmixi2は、人とのコミュニケーションを中心としたSNSという思いを元に開発されています。身近な友人知人のほか、共通の趣味や興味関心を持つ人たちのコミュニティとつながり、関係性を深めるサービスを目指しています。
どちらも身近な友人知人との交流を主な目的としているmixiとmixi2ですが、それぞれ完全に独立したSNSで、アカウント情報の共有などもできないようになっています。また、SNSとしての仕様や機能には、以下のような違いがあります。
mixi | mixi2 | |
メイン機能 | 日記 | 短文テキスト |
登録方法 | 2009年までは招待制、現在は招待がなくても登録できる | 完全招待制 |
閲覧履歴の有無 | 「足あと」として見られる | 閲覧履歴は見られない |
コミュニティの形態 | 掲示板 | タイムラインに投稿が表示 |
mixi2のユーザー数は、MIXI社から12月23日に発表があったように、リリース1週間時点で120万人を突破しています。新興SNS、そして招待制であることを踏まえると、非常に好調なスタートだと言えます。
その背景には、かつてmixiを利用していた30代や40代の利用があるのではないかと考えられます。また、メイン機能がX(Twitter)と似ているため、Xの改変や規約改定などに不満を持ったユーザーの移行先SNSとしても注目されています。
1. mixi2は招待制になっているため、まずはすでにmixi2を使っているユーザーに招待リンクを送付してもらいます。
招待リンクにアクセスすると、アプリのダウンロードページへの案内などが表示されます。そこからアプリのダウンロードページに遷移し、まずはmixi2アプリのダウンロードを行いましょう。アプリがダウンロードできたら、「フォローしてはじめる」をタップします。
株式会社コムニコ エヴァンジェリストのるいき(https://x.com/ruiki_k)から招待を受けた様子
2. アプリが開けたら、「新規登録」をタップします。すると、18歳以上であることや規約への同意を確認する画面が出るので、問題なければ「同意して次へ」をタップします。
5. 続いて、プロフィール画像の設定を行えば(すぐに設定しない場合はスキップも可能)、登録完了です。
mixi2の主な機能は、タイムライン・コミュニティ、メッセージ、エモテキなどがあります。
「フォロー」タブと「発見」タブに分かれ、「フォロー」タブにはフォローしている人やコミュニティのポストが、「発見」タブには自分の興味関心に近い内容のポストが表示されます。
同じ趣味や関心を持つ人たちが集まる場で、ユーザー同士で交流を深めることができます。自分でコミュニティを立ち上げて仲間を集めることもできます。
他のユーザーにダイレクトメッセージを送ることができます。LINEのグループのように、複数のユーザーに一度にメッセージを送ることも可能です。
エモテキはエモーションテキストの略で、投稿テキストや背景にアニメーションをつけることで、豊かに感情を表現できる機能のこと。これは、人と人のコミュニケーションを重視するmixi2ならではの機能です。次の章で詳細を解説します。
エモテキは、2025年1月末時点で、13種類が用意されています。
たとえば、文字が震える「シェイク」や「超シェイク」など文字そのものが動くもの、文字が大きく表示される「ビッグ」、文字の周辺にマークを出したり背景色を変えたりして気持ちをダイレクトに伝える「るんるん」「あせあせ」「うるうる」などがあります。(下の画像は「ビッグ」と「うるうる」を使っています)
エモテキは、ポストのテキストを入力したら、ポスト作成画面の「Aa」ボタンをタップして、テキストに付ける効果を選びます。効果の付けたテキストは、右上の目のマークからプレビューで確認することができます。
まだまだリリースされたばかりのmixi2ですが、すでにビジネス活用を始めている企業がありますので、いくつかご紹介します。
期間限定の展示や新しく始まった展示などの展示にまつわる情報や、休館情報などを画像付きでポストしています。フォロワーからは、「かわいい」「すてき」などのリアクションが付いています。
https://mixi.social/@ako_amashio
挨拶と中の人の人間味が伝わってくるポストをしています。X(Twitter)との差別化を考えながら運営している様子がうかがえますが、「塩が好き!」という塩のコミュニティを立ち上げているのはmixi2ならでは。プロフィールには、Xのアカウントも紐づけています。
https://mixi.social/@sanwa_taxi
新サービスやイベントの告知などの広報らしい内容のほか、社内イベントや年末大掃除の様子など、社員の様子がわかるポストも行っています。また、「写真部」「ラーメン道」「グミがすき!!」といった中の人の好みが垣間見えるようなコミュニティに入っています。mixi2ではすでに「企業公式の社交場」というコミュニティも立ち上がっており、そこに三和交通も加入してSNS担当者同士の交流を始めています。
https://mixi.social/@itm_mobile
自社のメディアの記事をポストしています。記事のURLだけをポストすることも多くありますが、たまに記事にコメントをつけています。そうすることで、フォロワーに機械的な運用だと感じさせないようにしています。
プロフィールにあるように、情報発信というよりはフォロワーとの交流を目的として運用しています。また、アイラップの公式コミュニティも設立し、2025年1月末時点で100人以上の参加が診られています。プロフィールの右下には、公式アカウントであることを証明する「認証バッジ」が付与されています。
https://mixi.social/communities/a193bdbd-eb5e-42db-9f92-fa557db7349e/about
森美術館のプロモーション担当者は、個人アカウントで「森美術館 Mori Art Museum」のコミュニティを運営しています。コミュニティでは、自らも展示や美術に関する書籍などの情報を投稿し、交流の活性化を図っています。
mixi2を活用している企業アカウントの傾向を見ると、やはり他のSNSよりもユーザーとのコミュニケーションや、自社の事業に関するコミュニティなどを重視して運用しているところが多いようです。他のSNSとの運用の差別化については、新興SNSを含む20種のSNSについての記事も参考にしてみてください。
参考記事:ソーシャルメディアの種類を一覧でチェック!投稿コンテンツごとにSNSの特徴を徹底解説!
mixi2についてよくある質問をヘルプページなどを参考に回答します。
mixiのアカウントとmixi2で使用している「MIXI ID」は別ものなので、mixiのアカウントでmixi2を利用することはできません。また、同様にmixi2のアカウントでmixiを利用することもできません。
mixiとmixi2のアカウントを紐づけたり、データを共有したりすることもできないようになっています。
mixiとmixi2はコンセプトが異なることからサービス終了は考えていないようです。それぞれ並行して運営していくとのこと。
企業にとっては今後の活用に関連して気になるところですが、ユーザー体験に変化を及ぼすため、記事更新時点では広告メニューリリースは未定となっています。
mixiでは、月額制のプレミアムサービスが導入されています。しかし、mixi2では導入未定。まずはサービスとして満足度を高めることを目指しているようです。
X(Twitter)などは、数億人という利用者がいる世界中のネットワークからよく見られている投稿や反応の多い投稿を優先的に表示するアルゴリズムが働いていますが、その投稿が誰にどのように受け取られるかがわからないというリスクを孕んでいます。一方で、mixi2では小さなユーザーネットワークを目指すことによって、近い感覚を持った人と集まり、自治を行っていく構造にして、誹謗中傷などの問題を起こしにくくしているとのことです。
mixi2は2025年1月14日に生成AIに関するポリシーを発表。
mixi2上に投稿されたイラスト創作物を生成AIモデルのトレーニングに活用し、それを利用した新たなイラストコンテンツを生成するプロダクトを提供することはありません。
mixi2は、不特定多数のユーザーとつながったりコミュニケーションをしたりするというよりも、近しい友人知人や同じ興味関心を持つ人と交流を深めることが目的のSNSです。
実際の企業活用例からもわかるように、さまざまなSNSがある中でmixi2の活用可能性は、1to1コミュニケーションやコミュニティの運営を通して、コアファンを形成していくこと。ビジネス活用については、まだまだ模索中の部分が多いですが、いち早くmixi2の活用を検討し、試行錯誤しながらフォロワーとの交流を深めていくことで、競合よりも一歩先に進むことができるかもしれません。
mixi2などのSNS運用について、「これから活用したいが、どのように実施していくべきか悩んでいる」という場合は、コムニコへご相談ください。日本のSNS黎明期である2008年に創業し、2,600件以上の運用実績(2024年10月時点)があります。
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