イベントの冒頭、Meta日本法人 Facebook Japan 代表取締役 味澤 将宏氏が登壇し、最新のプラットフォーム動向を共有しました。
Threadsのグローバルにおける月間アクティブ利用者数(MAU)は、2026年6月時点で5億人を突破。味澤氏は「3年足らずで5億人を達成したことは、Metaにとっても非常に大きな成果」と手応えを語ります。
さらに注目すべきは、日本市場におけるエンゲージメントの深さです。日本における利用時間の成長率は前年比+130%(2.3倍)を記録。ただ利用者数が増えているだけでなく、一人ひとりのユーザーがアプリに滞在する時間が劇的に伸びています。ローンチ初期のような「Instagramからの流入」だけでなく、現在は「Threadsを単体のアプリとして日常的に開いて楽しむ」という利用スタイルが完全に定着しました。
味澤氏は、日本独自の成長を支える要因として以下の3点を挙げました。
Threads上のインプレッション(表示回数)の50%以上を占めるのが「返信(リプライ)」。これはグローバル平均よりも高い数値であり、日本のユーザーは単にタイムラインを眺めるだけでなく、返信欄の会話を見て、参加して楽しんでいる傾向が非常に強いことを示しています。
ユーザーの3分の1以上が「InstagramとThreadsでフォローしているアカウントの大半が異なる」と回答。Instagramがビジュアルで「広げる」場所であるのに対し、Threadsは言葉で「深める」場所として使い分けられています。また、日本はグローバル平均よりも「テキストのみの投稿」が占める割合が高いのも特徴です。
音楽、ライフスタイル、スポーツ、子育て、ペットなど、共通の興味関心に基づいた会話でコミュニティが自然発生し、日々活発なやり取りが行われています。
味澤氏は、「Threadsでは、作り込まれたコンテンツや、無理に『バズ』を狙った見せ方は好まれない。自然な表現や、思ったことをそのまま発言するカルチャーが愛されている」と、Threadsならではの空気感を強調しました。
続いて、Threadsで行われる日常の会話をより豊かで健全なものにするために、今後日本で本格導入・テストされていく最新アップデートが紹介されました。
コミュニティ機能(日本でも順次導入開始)
同じ趣味・関心を持つユーザーが簡単に集まり、よりディープな情報交換や会話を深められる機能。
ディアアルゴ(Dear algo)(一部の国で導入)
「見たいもの(Show more)」「見たくないもの(Show less)」をユーザーがアルゴリズムに直接テキストでリクエストし、自分好みのフィードに管理・育成できる機能。
また、タイムライン上でMeta AIと通常の会話のようにやり取りをしながら質問やリクエストができる機能も、一部の国でテスト中であることが明かされ、ユーザーが主体となって健全にフィードを管理できる環境づくりに向けた強いコミットメントが伺えました。
第2部では、Meta広報の市村 怜子氏をモデレーターに、クリエイターの手抜き警察氏、有限会社 安井ファーム 広報 土田 龍之介氏という、Threadsで圧倒的な存在感を放つゲスト2名によるトークセッションが行われました。
お二人の対談で語られた、Threadsで支持を集めるための具体的な運用ノウハウをご紹介します。
Threadsはフォロー外のコンテンツがおすすめフィードに載りやすいアルゴリズムであるため、ユーザーがひと目で「あの人だ!」と認識できるお決まりのフレーズや、アカウントの核となるアイデンティティを持つことが重要です。
ネット上のカルチャーを愛し、健全に楽しむために必要な心得として、手抜き警察氏は以下の3つの「リ」を挙げました。
リアル:作り込まない、飾らない本音の言葉
リスペクト:相手への敬意を持ったコメント
リテラシー:話題を見極め、適切に参加するネット活用の力
土田氏は、ユーザーを数字やフォロワーとしてドライに捉えるのではなく、「一人ひとりが人間であるという前提に立ち、丁寧に向き合うこと」の大切さを語りました。実際に、GIFアニメーションを使ったクイズや、エイプリルフール企画など、ユーザーが思わずクスッと笑って参加したくなる双方向の仕掛けを数多く実践しています。
Threadsでの地道な「会話」は、ビジネス面でも驚くべき成果をもたらしています。
普段、消費者の生活と直接繋がりを実感しにくい一次産業という業種でありながら、Threadsでの親密なコミュニケーションを通じてファンが爆発的に増加した安井ファーム。土田氏が手掛けた著書『お野菜ときめきトリセツ』はAmazonのカテゴリー別ランキングでベストセラー1位を獲得、さらに数量限定で販売した高価格帯の「ブロッコリーソース」は、なんと2週間で完売するという実利に直結しました。
ローンチ3周年を迎えたThreadsは、ユーザー同士が飾らない本音で「会話のキャッチボール」をのびのびと楽しむ、独自の健全なエコシステムを確立していました。
企業やマーケター、クリエイターにとって、Threadsは一方的な宣伝の場ではありません。自らの明確なアイデンティティを持ち、ユーザーが形成する温かいコミュニティの中にそっとお邪魔して「リアルな会話」を楽しむこと。
それこそが、3年目のThreadsで人々の心を動かし、エンゲージメントを深める近道なのかもしれません。
「Threadsを開設したものの、何を投稿すればいいか分からない」「ユーザーとのコミュニケーションの距離感が掴めない」といったお悩みをお持ちの担当者様は、まずはお気軽にコムニコにお問い合わせください。御社のビジネスゴールに合わせた最適なコミュニケーション戦略をご提案いたします。