毎年2月14日は、バレンタインデー。世界各地で「恋人たちの日」として祝われています。
もともとは、3世紀頃にキリスト教の聖職者である聖ウァレンティヌスが殉教したことを悼んだ日「Saint Valentine’s Day(=聖バレンタインの日)」でしたが、14世紀以降に恋人たちの日とされるようになりました。
その理由は諸説あり、「ローマ帝国時代、2月14日は家族と結婚の女神である『ユーノの祝日』とされていたから」、「旧暦の2月14日は春が始まるころであり、鳥がつがいとなる相手を選ぶ季節である=愛の告白にふさわしい日とされたから」などと言われています。
日本では、第二次世界大戦の終戦後に「バレンタインセール」として販売促進に使われたことをきっかけに、その後も製菓会社が「バレンタインにチョコレートを」などのキャッチコピーを使っていったことで広まったようです。
海外では男性から女性に対してプレゼントを贈ることが一般的ですが、日本では主に女性から男性に対してチョコレートを贈り、そのお返しをする日としてホワイトデーもあることが特徴となっています。
SNSは、友人や家族をはじめとする人とのコミュニケーションに活用されることが多いプラットフォームです。そのため、一方的な宣伝や広告はユーザーに好まれません。
そこで企業アカウントは、大勢のユーザーが話題にする記念日などのテーマと自社製品のPRをうまく掛け合わせた投稿を行うことで、ユーザーと楽しくコミュニケーションをとりながら、同時に宣伝効果も得るというマーケティング手法を多く用いています。
また、記念日にまつわるキーワードはX(Twitter)でトレンド入りしやすく、Instagramにおいてもパーティーメニューなどの検索が行われやすいことから、通常よりも投稿のインプレッションが増えやすいといった特徴があります。つまり、普段よりも投稿が注目されやすい機会であるということです。企業としては、その絶好の機会を活用しない手はありません。
トレンドの中でも事前に予測可能な「記念日」に関連したキーワードは、InstagramやTikTok、note、LINEなどの他のSNSでも投稿ネタとしてお使いいただけます。ぜひ、ご活用ください。
記念日・季節・イベントなどは毎年トレンド入りし注目を集める可能性があります。
株式会社コムニコが提供するSNS管理ツール「コムニコ マーケティングスイート」では、過去1年分のX(Twitter)トレンドを1時間ごとにデータとして取得・保存しています。トレンド実績は、「コムニコ マーケティングスイート」で活用いただけますので、無料トライアルやツールデモでご確認ください。
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では、具体的にどのような投稿を行ったらいいのでしょうか。Xにおける企業アカウントのバレンタイン投稿事例をいくつか紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
96分間限定という「ブラック=くろ」に掛けたキャンペーンです。短時間での実施、かつ「好きなブラックサンダーシリーズの記載」という条件で応募ハードルは高めですが、1万以上のリポストを獲得できています。
2025年も1月にバレンタイン予告投稿を実施。昨年からX(Twitter)では予告投稿によってキャンペーン施策をPRする手法が増えています。ここぞ、というキャンペーン施策実施時は前もって告知しておくのもよいでしょう。
記念日などのトレンドモーメントはプレゼントキャンペーン実施のチャンス。「バレンタイン」に合わせて、敢えて「バレンタインに何もなかった人限定」のプレゼントキャンペーンを行いました。
ややネガティブにも取れる文言ですが、「エースコックからのプレゼントがもらえる」と示したことでポジティブな印象にかわり、自分にツッコミを入れる形の引用ポストも見受けられます。
バイオハザードは、義理チョコの代名詞でもある「ブラックサンダー」とコラボした投稿を実施。
実際のゲーム画面にありそうなネタで、ゲームファンからの注目を集めました。誰もが知るお菓子とコラボしたことで、ゲームのことを詳しく知らない人でも反応しやすくなっているのではないでしょうか。
サブウェイは、フォロー&リポストでその場であたりがわかるインスタントウィンキャンペーンを実施しました。バレンタインとピザは関連がなく見えますが・・・「とろける」としたところで関連性を出しているのでしょうか。100名に当たる、と当選者を多くしたことで参加者が増えたと考えられます。
バレンタインをいつも通り過ごそうとしている人も含めて、幅広く訴求するキャンペーンです。自社の商品が直接バレンタインに関係しなくても、テキスト内に「バレンタイン」というキーワードを含めることで、通常よりも多くの人に見てもらうことができるようになります。
ドン・キホーテは、バレンタインにちなんだプレゼントキャンペーンを実施しています。2月1日から14日間、合計140名様と、徹底的に14に掛けているところがユニークです。また、フォロー&RTですぐに抽選結果が分かるインスタントウィン形式なので、気軽に参加してもらえるようになっています。
一見、バレンタインとは縁遠そうなゲームシリーズのキャラクターがハートをつくってアピールするという、意外性からくる面白さを狙った投稿です。実際にゲームのサブストーリーとして出てくる一場面であることから、ゲームのファンにも喜ばれ、盛り上がっています。2022年にも、ゲームの発売元であるセガの公式アカウントが同様の動画を用いてバレンタイン投稿を行っていますが、こちらも3万いいねを記録するなど、非常に盛り上がりました。
サンエックスが展開する人気キャラクター「すみっコぐらし」とサーティワンのコラボ投稿です。『ラブポーションサーティワン』という商品名やそれに入っているハート型のチョコレートで、バレンタインに関連性を持たせています。右側に描かれたアイスが「すみっコぐらし」のキャラクターのように描かれていることもポイント。
Xで実施できるキャンペーンには、サブウェイ事例のようなインスタントウィン(即時抽選)形式や、ブラックサンダー事例のような事後抽選形式があります。リプライ形インスタントウィンキャンペーンのほかに、特設サイトで抽選を行うウェブ型インスタントウィンキャンペーンも安価に実施できると人気が集まっています。ウェブ型インスタントウィンキャンペーンの場合は抽選中動画が完全視聴になるため新商品などのプロモーションを行う場合は特におすすめです。
インスタントウィン形式は、キャンペーンに応募するとすぐに抽選結果が返ってくることからユーザーに人気があり、多くのユーザーの参加が見込めます。また、事後抽選形式は、リプライやハッシュタグ投稿などを条件にすることで、ユーザーのエンゲージメント向上を狙ったキャンペーンが実施できます。
インスタントウィンでキャンペーンを実施しようとする場合は、それに対応したツールが必要です。また、事後抽選形式においてもツールを活用することで、キャンペーン運営を効率化することができます。
コムニコでは、X(Twitter)キャンペーンに対応したツール「ATELU」を提供しています。ATELUは、リプライ型・ウェブ型インスタントウィン(即時抽選)形式と事後抽選形式のどちらにも対応しています。X(Twitter)のほか、InstagramやTikTokでのキャンペーンにも対応しています。
ATELUの活用で、抽選作業や当選メッセージの配信、キャンペーン終了後の分析などにかかる手間や工数を大幅に削減できます。特に、定期的にキャンペーンを実施したいという方は、ぜひ活用を検討してみてください。
Instagramでも、ハッシュタグなどを用いてバレンタインに関連する投稿を行う企業が多く見られます。Instagramにおけるバレンタイン投稿事例もいくつか紹介しますので、こちらもぜひ参考にしてください。
スターバックスは、ハート型に配置したバレンタインチョコレートの動画とコーヒーを投稿しました。毎年バレンタインマグなど限定商品もあり、使用イメージをそれとなく伝えることができる投稿です。気持ちもあたたかくなるような演出となっていますね。
ドラえもん情報を発信するアカウントでは、ドラえもんの告白シーンをピンクのフレームと「Happy Valentine's Day!」として投稿。シンプルに目を惹く内容で、2万件を超えるいいねを獲得しています。
ミスタードーナツは、バレンタインギフトにおすすめしたい商品を、落ち着いた雰囲気のある商品画像とともに紹介しています。また、テキストでは「『💝』を送って盛り上げましょう」と、投稿へのコメントも促しています。
ANAは、長崎バイオパークの動物にバレンタインのギフトをあげる動画を投稿しました。丸ごとのスイカをカバが強力な顎で割り、おいしそうに食べるというインパクトのある内容となっています。ANAでは、「ANAに乗ってぜひ長崎へ」という意図で、ときどき長崎バイオパークとのコラボ投稿を行っています。このバレンタイン投稿もその一つとして行われたようです。
東京タワーは、バレンタインデーを記念したライトアップの様子を紹介。同時に、夜まで外階段を上れるイベントやDJイベントの告知を行い、当日の来場を促しています。「今から行こう!」という気持ちを喚起するような投稿です。
ゼスプリキウイのキャラクターであるキウイブラザーズが、ユーザーに感謝のチョコレートをつくっている画像を投稿しました。テキストでは、「ぜひみなさんからも、キウイブラザーズにチョコレートをプレゼントしませんか?」と、チョコレートの絵文字を用いたコメントを促しています。それを受けて、ユーザーからチョコレートとキウイの絵文字がたくさん送られるというコミュニケーションが生まれました。
マツダが販売する自動車「ロードスターRF」を、チョコレートで制作したという驚くべき投稿です。外観だけでなく、シートやタイヤ、ワイパーなど、細かなパーツまで精巧につくられており、マツダや自動車のファンだけでなく、誰が見ても興味を引く内容となっています。コメントでも「これはすごい」「傑作!」との声が寄せられ、いいね!も9,000件以上に及びました。
Instagramでキャンペーンを実施する際も、X(Twitter)と同様にツールを活用すると、キャンペーン運用の手間を低減させることができます。
コムニコが提供しているInstagramキャンペーンツール「autou」は、フィード投稿へのコメント、ダイレクトメッセージ、ライブ配信中のコメントに指定キーワードが含まれる場合、自動でそのユーザーにメッセージを送信します。たとえば、コメントキャンペーンを実施する際は、指定のキーワードを含めてキャンペーンに応募してもらうことで、応募に対するお礼コメントを自動返信したりすることができます。
autouでは即時抽選も可能で、ユーザーがコメントをするとすぐに自動で抽選を行い、ダイレクトメッセージで抽選結果を送信します。
そのほか、診断コンテンツの実施や限定クーポンの送付などにも活用可能です。詳しい資料は、こちらよりダウンロードしていただけます。
Xに使えるキャンペーンツールとしてご紹介した「ATELU」は、Instagramキャンペーンとしても利用可能です。事後抽選のコメントキャンペーンやハッシュタグ投稿キャンペーン、フォトコンテストなどに対応しています。
応募者の収集や抽選、レポート作業の効率化など、事後抽選キャンペーンの運営の手間を省略したい場合は、ぜひ活用をご検討ください。
TikTokでは、楽曲トレンドを活用した事例のほかにバレンタインなどの記念日投稿も行われています。
人気のショートドラマ形式で甘い恋のギャップを描いています。「ショートドラマ」は、2024年のTikTokトレンド大賞で特別賞を受賞している注目のフォーマットです。完全視聴させることでアルゴリズム的に優位になり、エンゲージメントを高めることができます。
ここでは、ごっこ倶楽部の人気タレントが「ギャップ萌え」「人気アニメ映画オマージュ」といった要素で視聴を誘い、後半のセブンプレミアム商品紹介につなげています。
可愛らしいキャラクターたちがチョコを作ったり、配ったり。記念日×かわいらしいキャラクターは王道のコンテンツといえます。この事例は写真素材を編集によって動画のように見せることに成功しています。動かせない、動きのない素材であっても、工夫次第でショート動画を作成できますね。
Facebookでも、さまざまな企業がバレンタイン投稿を行っています。Facebookからもいくつか投稿事例をご紹介します。
「青春」をイメージさせるブランディングを行うポカリスエットは、ブルーをモチーフにしたプレゼントやラブレターとともに「気持ちを伝えるすべての皆さんを応援」と投稿。爽やかな告白を連想し、ポジティブな反応を集めました。
ANAは、Instagramで長崎バイオパークとのコラボ投稿を行う一方で、Facebookでは、機内でバレンタインチョコを配布することを告知しました。ハッシュタグによってフォロワー以外の人にも目につきやすいInstagramと、フォロワーを中心に訴求できるFacebookで、異なる内容の投稿を行っています。
JALも、バレンタイン当日のチョコレートの配布を告知しました。添付されている画像からは、配布するチョコレートにJALのブランドカラーである赤や飛行機のイラストがデザインされていることなどが分かり、1日限定のイベントを楽しんでもらおうとする姿勢が伝わってきます。温かな気持ちが感じられる投稿です。
トヨタグループの創始者である豊田佐吉氏が2月14日に誕生したことを伝え、トヨタの原点を紹介しています。一見バレンタインデーには関係のない投稿も、冒頭に「バレンタインデー」という文言を入れることで、ユーザーの注目を集めています。
トンボ鉛筆は、自社で展開している文具を集め、ピンクのハートをつくった画像を投稿しました。丸みのある部分もうまくつくられていたり、ピンク色の商品にもさまざまな種類があったりと驚きがあることから、思わずじっくりと見てしまうような内容になっています。
ゴディバでは、毎年バレンタインデーに代表取締役社長であるシュシャン氏から社員へバラをプレゼントしています。さらに、バラの代金の一部は途上国支援を行う「One of Loveプロジェクト」に寄付されることから、Facebookではテキストと画像でその模様をレポートしました。バレンタインらしい社内行事の様子や、社会貢献活動が伝わる投稿となっています。
バレンタインデーに企業アカウントが投稿を行う意義や、さまざまな企業のバレンタイン投稿事例を紹介しました。
X(Twitter)では、ユーモアのある投稿や、リアルタイム性を利用した投稿などが特に盛り上がる傾向にあります。また、Instagramであれば、心温まる、あるいはインパクトのある投稿などを、画像や動画をうまく用いて行うことで注目してもらうことができます。
このように、媒体によって注目を集める投稿には傾向があるため、各媒体に合わせた投稿内容を考えることが大切です。また、こうした記念日に合わせたキャンペーンを実施すれば、より大きな効果を狙うことができます。
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