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広告部品メーカー

Posted by Masayuki Hayashi

京セラという会社は、今でこそたくさんの事業を手掛ける巨大な会社だ。



ただ、京セラの初期の歴史をみると、すべてが創業当時からこだわってきたセラミックの製造開発ノウハウをコアにした事業展開であったことがわかる。



セラミックの製造開発は世間的に言ってとても地味な事業だ。しかし、京セラのセラミックコンデンサやセラミックの技術を使った高周波モジュールは、携帯電話になくてはならない部品で、世界中で大量に使われ続けている。



セラミックの技術を徹底的に追求したことが、今の京セラの強さを支えているといえる。



日本にはこういう電子デバイスメーカーは多い。今でこそ、韓国や中国のメーカーにその立場を脅かされているが、ボクが電子部品業界にいたときは、ノキアなど外資のマンモスメーカーでも、中を見れば、京セラだけでなく、たくさんの日本の会社の部品を見つけることが出来た。



もちろん、一般の人からすれば、自分たちが目にしやすく、機能も分かりやすい完成品を作るメーカーの方が立派に見えたりするわけだが、それらのメーカーも部品メーカーの技術革新に支えられて、初めて自社の製品を世に出すことが出来るわけだ。もちろん、無数にある部品をうまく携帯電話というパッケージにまとめ上げるのは、それはそれで、とても大変な作業だ。言いたいのは、そこに優劣はないということ。



さて、本題。



クロスメディアとかコミュニケーションデザインという言葉が象徴するように、企業が広告キャンペーンを打とうとした時に、TVCM一本打てば良いという時代ではない。



それは、これらに書かれている通り。



コミュニケーションをデザインするための本 (電通選書)
明日の広告 変化した消費者とコミュニケーションする方法 (アスキー新書 045) (アスキー新書 45)




TVや雑誌やネットやOOHや、新聞や、コピー用紙の裏など、それこそ無限に選択肢がある中で、ひとつの広告キャンペーンを筋道立ててまとめ上げるのは、とても難しい作業だと思う。



このような一大広告キャンペーンを創造するのは、携帯電話メーカーが携帯電話を設計開発しているのに似ているように見える。



そういう目で見ると、ネット専業の広告会社は、ネット広告という部品を提供する「部品メーカー」であり、メディアレップは、メディアの広告枠を提供する「部品メーカー」であり、クチコミ会社は、ブログなどのCGMを使ったコミュニケーションデザインという部品を提供する「部品メーカー」と言えるかもしれない。かなり大雑把だけど。



ただ、「部品メーカー」の立場を貫くと、たとえば何かのアワードの際に受賞者のリストに名を連ねることが出来ないことも多く、最終的に全体のデザインをし、ひとつのパッケージにまとめ上げた人や会社がどうしても陽の目を見る機会が多くなる。



それ故だろうか、ある分野のプランニングに強みのある会社が、強み以外の部分も含めた、パッケージ全体の設計に携わりたくなる傾向が強いような気がする。あくまで比喩だけど、結局目指すとこは電通みたいな。



例えば、「クチコミ」をうたっている会社でも実際は、制作だったり、バナーだったり、あるいはリアルのイベントだったりと、本来強みのあるドメインと違う分野で、売上の多くを上げている場合もあるようだ。



一方、徹底して「部品」を提供しているように見える会社もないわけではない。でもその多くは才能ある人材を抱えたクリエイティブ会社や、他者に真似されにくい技術を擁している会社だったりする。あとSEOの会社の中にもそういう会社はあるかな。



プランニングとかメディアを扱っている会社の多くは、大体いろんなことをやりたくなってしまう。



それが方針なら、別に悪いことだとは全く思っていない。そもそも良い悪いの話ではない。敷居が低いのが、ネット業界・広告業界の圧倒的に良いところだし。



でも、特にネット広告なんかは歴史もものすごく浅いわけで、初期の京セラのように、今は脇目も振らずに自社の強みを徹底的に磨き上げる。そういうベンチャーがもっと増えても面白いんじゃないかとは思うなあ。



すごく漠然とした話だけど。



PS

本日、晴れて完全なるフリーの身となり、いろいろ無責任なコメントをしていきたいなと思う今日この頃(笑)

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